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累積: - ___ 昨日: - ___今日: - 手足に引く、陽に引く、下に引く 鍼は引き鍼・鍼灸の自然則 (2) 手足に引く、陽に引く、下に引く 1.はじめに 2.邪気を体の外に出すには手足に引く、陽に引く、下に引く、これが三原則手足に引く 陽に引く 下に引く 3.陰経陽経の刺法、陽&下へ引く刺法手足への引き方陰経は除刺徐抜 陽経は速刺徐抜 陽は横切り、はじめとおわりで下に引く陽に引くには、横輪切りを使う はじめとおわりに下に引く 4.出ているツボに引く阿是穴治療が、和方鍼灸の基本の一つ ツボは、指をすべらして止まるところ 5.刺鍼の深さ、いろいろなツボの状態にあわせた刺法邪気が動く深さに刺す 虚のツボの刺し方邪気の動く深さが数カ所のとき 抜鍼時に抜けにくくなったら 鍼先がツボの底に届かないとき 6.熱と寒、スジバリへの刺法と灸熱に対する刺法散鍼 表位の熱を手甲に引く 寒に対する刺法 スジバリへの刺法 脇の下ちかくの水掻きの中のシコリへの刺法 7.灸のほうが良い場合灸での全身治療 8.おわりに お知らせとお願い術伝流鍼灸操体講座で患者さん役を募集 感想など 間違いなど 「術伝」症例相談用メーリングリストの参加者募集 1.はじめに 邪気に頭をつかせないように邪気を体の外に誘導するのが、刺法の 基本だと書きましたが、そのためには、どういうふうにしていけばよ いかを書いていきます。 2.邪気を体の外に出すには 手足に引く、陽に引く、下に引く、これが三原則 手足に引き、陽に引き、下に引く、この三つが刺法の三原則です。 手足、陽に引くのは、邪気を体の外に出すため、下に引くのは、頭 をつかせないためです。 「手足に引く」「陽に引く」の「引く」とは 「鍼刺すに 心で刺すな 手で引くな 引くも引かぬも 指にまかせよ」(杉山和一検校) 手足に引く 手足に引くには、手足の経絡と頭や体幹部の相関を考えます。 「経絡の本は手足」という言葉を思い出してください。 肘・膝から先をさがすのが基本です。ですから、経絡の要穴という のは、基本的に、肘膝から先におおいわけです。 とくに、頭首胴の急性症は、手首・足首より先をさがすのが基本で、 手足の甲や井穴などの指のツボが使われます。 頭のハチマキするあたりの熱を手の甲に引くのが、典型例です。 陽に引く 陽に引くというのは、「より陽位に引く」という意味で、腹など陰 位の邪気を背中側などの陽位に引き出すことが典型例です。 あとは、陰経の邪気を陽経側に引くということもあります。 古い五十肩や膝痛のときに、脇の下や膝裏の邪気を表側に誘導する のも、陽に引く例かなと思います。 また、腹が痛いときにする胃の六灸のツボを使う灸も「陽に引く」 例です。 下に引く 下に引くのは、基本的には、座位や立位で地面に近いほうに引くと いうことで、手足甲に引くのが基本です。 邪気に頭をつかせないためにします。 準備のときと後始末のときにします。 3.陰経陽経の刺法、陽&下へ引く刺法 さて、今度は、どういう刺し方で邪気を引くかです。 手足への引き方 陰経は除刺徐抜 陰経の刺し方の基本は、ゆっくりと刺し、ひそかに邪気をさそい、 来おわったら静かに抜くというものです。 徐刺徐抜とよばれ、まだ動きの遅い邪を引くのにむいています。 陰経を徐刺除抜で刺すのは、はげしい急性症状をのぞいては、陰経 のほうが邪気の動きが遅いためです。 邪気をさそう感じは、魚釣りでコマセをまいたり、エサを食いかけ た魚をあわせたりする感じに似ています。 はげしい急性症状のときで、陰経側にもたくさん邪気がすでに来て いるときには、つぎに書く陽経のような刺し方のほうがよいこともあ ります。 陽経は速刺徐抜 陽経の刺し方の基本は、スッと邪にあてて引っかけ、途切れないよ うにスーーーッと抜くというものです。 速刺除抜とよばれ、動きの速い邪を引くのにむきます。 陽経側はもうすでに邪気が動いていることがおおいので、その邪気 をすばやくとらえ引き出しはじめます。 あまり速く抜きすぎると、せっかく来ている邪気をすべて引き出せ ずに終わることがあります。魚釣りでバラした、つまり釣り糸を切ら れて逃げられた感じです。 夜店のヨーヨー釣りみたいな感じもします。速く引きすぎるとヨー ヨーは落ちてしまいますね。 ですから、来ている邪気を根こそぎ抜き出す感じで、途切れないよ うに、抜きながら横ゆらしなどの手技をしながら、引き出していきま す。 陽は横切り、はじめとおわりで下に引く 陽に引くには、横輪切りを使う 陽に引く刺法では、体の横輪切りラインにツボをさがし、そちらに 引くようにするのが基本です。 背部愈穴に腹の症状を引くのが代表例です。 あとに書くように、陽→陰→陽の順に刺すことがおおくなります。 刺法の速さ(徐刺徐抜か速刺徐抜か)は、邪の動きの速さをみて決 めます。 慢性期や症状がおちついているときには遅く、はげしい急性期には 速いことがおおいです。 陰経側の邪気を陽経側に引いてくるときも、ほぼ同じです。 はじめとおわりに下に引く そして、はじめとおわりに下に引きます。 鍼での治療の最初と最後に下に引く、つまり、手足の甲の陽経側で はじめて、手足の甲の陽経側で終えるということです。 下に引くときは、おもに速刺除抜を使います。下に引くのは、基本 的に、邪気に頭をつかせないためにすることだからです。 4.出ているツボに引く 阿是穴治療が、和方鍼灸の基本の一つ ツボが出ているところに引くのが、和方鍼灸の基本です。 ツボが出ていないところに刺しても邪気は引けませんので。 出ているツボ(阿是穴)治療が、和方鍼灸の基本の一つです。 「成書の経穴部位は、方角を示すのみ」(深谷伊三郎先生) 「邪気ある時は何れの所にも鍼を用ゆ 病なきは何れの穴にも鍼を禁ず」(葦原検校) つまり、ツボというのは、出やすいところはあるにしても、体の部 位ではなくて、体の状態のことです。 雲や低気圧が、空の状態であるように、ツボというのは、筋肉が過 弛緩・過緊張した機能性病変という状態になっているところです。 ツボは、指をすべらして止まるところ ツボの出ているところは、経絡上に指をすべらして止まるところに とります。 くわしくは 「ツボちかくの状態、ツボのさがし方」 かんたんに復習しますと、表面は、力なくベコベコして、すこしベ タベタ湿っていて、すこし黒ずんでいることがおおいです。 邪毒が水毒の形ですこしづつ漏れ出ているためと考えられます。 敏感な人なら、手をかざせばピリピリビリビリしたイヤな感じを受 けるでしょう。 教科書に書いてあるとおりにとっても、そこにそのときツボが出て いなければ、刺しても効きません。注意してください。 そのときの皮膚や筋肉の状態を目で見て手でさわって確かめて、出 ているツボをピンポイントで取れるように練習しましょう。 5.刺鍼の深さ、いろいろなツボの状態にあわせた刺法 邪気が動く深さに刺す 刺鍼する深さは、邪気が動く深さです。浅すぎても深すぎてもダメ です。 接触鍼で十分なこともありますし、2寸5分でやっと届くこともあ ります。 どの深さで邪気が動くかは、手にピリピリビリビリ感じることのほ かに、鍼先につきたてのモチを刺したときのようなネバネバした感じ を受けたりすることや、受け手のおなかに息が深くはいったり、おな かが鳴ったりすることも目安になります。 手の甲への刺鍼などでは、受け手のまばたきなども目安になります。 そういうふうに患者さんの体が反応したら、深さは変えずに、旋撚、 横ゆらし、弾鍼、雀啄などの刺鍼術をして、邪気をそこから逃がし、 体の外へ引き出すようにします。 どの刺鍼術を使うかは、いちばん邪気を動かしやすいものをえらん でいくようにします。 虚のツボの刺し方 虚のツボは、表面からズーっとフニャフニャですから、トウフに刺 したときのように、抵抗感がなくスーッと鍼がはいっていくことがお おいです。 とつぜん底の硬いシコりにぶち当てて、患者さんにつらい思いをさ せないように、一歩手前で止められるようにしましょう。 鍼先になんとなくネバネバしたような気配を感じたら、鍼をいれる スピードを落とすか、いったん鍼を止めるとよいです。 また、虚のツボの底の硬いシコりにぶち当たっても、受け手の体の 反応が出てこないこともあります。 そういうときには、その硬いシコりにすこし鍼先を入れ込むつもり で、旋撚、横ゆらし、雀啄などの刺鍼術をしていると、邪気が動きだ したり、おなかに息が深くはいりだしたりという受け手の体の反応が 出てくることがおおいです。 そういうときには、それから、動き出した邪気を体の外に引き出す ようにしていきます。 邪気の動きが感じられないときには、おなかの息が普通にもどるま で、旋撚、横揺らしなどの刺鍼術をします。 虚で冷のツボを補したい温めたいときには、鍼をすごくゆっくり、 大きめに動かします。鍼柄をゆっくり摩擦するような感じもとりいれ て。 邪気の動く深さが数カ所のとき 腰、首、大腿など筋肉が厚いところでは、邪気が動く深さが数カ所 あることもあります。 こういうところでは、上から順番にしていきますが、すべてのとこ ろを一度に動かす必要のないときもありますし、二つ以上動かしたら 動かしすぎのときもあります。 受け手の体の状態をみながら、その日そのときの全体の刺鍼を考え 合わせ、適切になるようにします。 抜鍼時に抜けにくくなったら 虚のツボでは、ずーっと奥の深いところの硬いシコリをゆるめたあ とで抜いてくるときに、行きにスーッと素通りしたところで、鍼がは さまれたように抜けてこなくなることがあります。 そういう筋肉のぶ厚いところでは、ツボはだんだん深くなりますの で、そういう帰りに抜けなくなるところは、むかしツボの底だったと 考えています。 つまり、現在のツボでのいちばん底の硬さをゆるめたときに逃げた 邪気が、むかしツボの底だったところにたまったことが原因で、そこ が硬くなり鍼をはさんでいると考えます。 そういうときに無理して抜くと痛がられますので、抜く方向に引っ ぱりながら横ゆらし、弾鍼などの刺鍼術をしばらくして、邪気をその 硬いところから逃がし体の外へ出すようにすると、抜けてきます。 ツボが深かった場合には数回くりかえすこともあります。 また、こういうときには、雀啄の刺鍼術は使えません。 鍼先の方向に硬い部分はないからです。雀啄は、鍼先より奥に硬い 部分があるときに有効な技法だと思います。 鍼先がツボの底に届かないとき ツボが深くてツボの底に鍼先が届かないときには、回旋術をすると 奥の底のほうに効果を出せることがあります。 回旋術は、片方に目一杯ねじってからパッとはなす技です。 螺旋的に筋肉を巻き込むので、奥のほうに刺激をあたえられるせい かなと思います。 6.熱と寒、スジバリへの刺法と灸 熱に対する刺法 散鍼 熱には、てばやく散鍼して散らします。 速刺速抜とよばれる刺鍼術です。 遅いと邪を引き、かえって熱くするので注意が必要です。 置くほうよりも離すほうを速くするのがコツです。置くほうが速く て離すほうが遅いと、痛いだけで冷めません。 小指側、小指丘などで、鍼をもつ親指・人差し指側を跳ねあげるよ うにすると、すばやく離すことができます。 表位の熱を手甲に引く カゼなどのときの頭首肩など表位の熱は、手甲に引くこともできま す。 頭のハチマキするあたりをさわって熱いところと経絡的に関連する 手甲のツボに引きます。 こういうときには、邪気も、とても熱い感じで、動きもふだんより もずっと速いです。そのため、すばやくとらえ抜きながら横揺らしや 弾鍼などの刺鍼術をして、根こそぎ外に出すようにします。 内科系急性期などで、頭など表位の熱感がはげしいときには、頭な どに散鍼するまえに、手の甲へ引いておいたほうが無難です。 寒に対する刺法 寒には、置鍼して真気をよんで温めます。 ただし、江戸期を中心に発達した古方では、押し手は離しません。 昭和10年代までの鍼は、基本的に押し手は離さないものだったよ うです。 じっくり置鍼しながら、状態にあわせて、すごくゆっくり、そして かるく、おおきめに、鍼柄と指のあいだをすべらせてすこし摩擦する ような感じもいれて、旋撚、横ゆらしなどの刺鍼術をして、押し手に 温かさを感じるまで置鍼します。 スジバリへの刺法 コワバリのなかや、フニャフニャしたなかに、ギターの弦を太くし たようなスジバリがみつかることがあります。 筋肉を横に横断してみるとわかりやすいです。 そういうときは、そのスジバリに鍼先をチョンと当ててゆるめます。 スジバリが横に逃げて当たらないことがおおいので、逃げないよう に押し手でスジバリの両側をおさえてしまうと当てやすいです。 つまり、スジバリの両側に押し手の指先がくるように押し手を作り、 45°くらいの斜刺で刺鍼していくと当てやすいです。 脇の下ちかくの水掻きの中のシコリへの刺法 脇の下前後の、腕と胸、腕と背中、それぞれのあいだに水掻き状に はった筋肉のなかにあるシコリは、上から押し手を作って刺鍼していっ ても、逃げてしまって刺さらないことがおおいです。 ここのシコリは、中指を水掻き状に張った部分の反対側にまわし、 押し手の親指と人指し指の組み合わせと協力して、シコリを3本の指 でしっかりつかまえてから、中指にむかって刺鍼していくと、シコリ に鍼が刺さりゆるめることができます。 7.灸のほうが良い場合 ヘコんで見え、さわって力なくペコペコして冷たいところには、灸 をします。 とくに、冷えが原因でできたツボには、刺鍼よりも効果が高いです。 そういうツボは、おなかや下腿の陰経側、とくに足首よりさきにお おいです。 また、手のひら、足の裏や手足の指は、刺鍼の痛みを感じることが おおいので、鍼をしないで灸することがおおくなります。 灸での全身治療 灸だけで体全体を治療することもあります。 灸のときは、陽先陰後といって、体の陽にあたる背中側や頭のほう を先にします。 手順としては、座位、うつ伏せ、仰向けの順で、頭のほうから足指 のほうへというのが基本になります。 ただし、このごろは、灸したあとにすぐ立ち上がって帰ってもらう ことがおおいので、クラクラフラフラしないように、おわりに手の指 のツボ、指端や骨空などに糸状灸をしておくとよいです。 パチッと目がさめ、立ち上がったときにクラクラフラフラしなくな ります。灸のあとのほんわかとした余韻は消えてしまいますが。 8.おわりに ゆっくり、すこしずつ、いろいろな刺法を身につけていきましょう。 >>>つぎへ>>>手順が大切、型はまず体でおぼえる >>>目次へ・・・・・・・・・鍼灸の自然則 >>>このページのトップヘ・・手足に引く、陽に引く、下に引く >>>術伝HPトップへ ・・・・トップページ 術伝HP内検索:上の@wikiメニューの「wiki内検索」 お知らせとお願い 術伝流鍼灸操体講座で患者さん役を募集 術伝流鍼灸操体講座は、実践面を重視しています。実際に症状が出て いる方の治療を見たほうが勉強になります。そこで、講座で患者さん役 をしてくださる方を募集しています。 くわしくは、術伝流のモデルをみてください。 よろしくお願いします。 感想など 感想などありましたら、「術伝」掲示板に書いてください。 また、「術伝」掲示板でも、旧掲示板「養生の杜」と同じように、 養生についての雑談や症例相談などもしていきたいと思っています。 よろしくお願いします。 間違いなど 間違いなど見つけた方は、術伝事務局あてにメールをください。 よろしくお願いします。 「術伝」症例相談用メーリングリストの参加者募集 「術伝」では症例相談用メーリングリスト( 術伝ML(muchukand))の 参加者を募集しています。 よろしくお願いします。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 >>>術伝HPトップへ ・・・・トップページ
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更新日時 2012-09-03 15 16 07 (Mon) 問題73 今年狙われそうな災害医学、トリアージに関する問題必修で? 正しいものを2つ選べ a triageとはフランス語でコーヒー豆を選別するという意味である b トリアージタグにおいてカテゴリーⅠはGreen Tagである c トリアージ指揮者であっても気道確保は行う d 再度トリアージする際には一度付けたトリアージタグを取り外す e トリアージタグは首に優先して付けていく 出典106スレ18 ??氏 +... 解答 正解:ac 解説 ○aトリアージはフランス語でコーヒー豆などを選別する意味で使われていた。 ×bカテゴリーⅠは、Red Tagである。 ○cトリアージ指揮者は治療には関与しない。ただし気道確保のみは行う。 ×d再度トリアージをしても、一度取り付けたトリアージタグははずさずその上に新しいタグをつける。 ×eトリアージタグは一般的に右手首に取り付ける。 その部分が負傷している場合は、左手首→右足首→左足首→首の順。 なお、衣服や靴等にはつけないようにする。 黒 (Black Tag) カテゴリー0(死亡群) 死亡およびその状況下では救命不可能と判断された傷病。 赤 (Red Tag) カテゴリーI(最優先治療群) 生命に関わる重篤な状態で救命の可能性があるもの。最優先で搬送、治療する。 例:ショック、心筋梗塞など 黄 (Yellow Tag) カテゴリーII(待機的治療群) 赤ほどではないが、早期に処置をすべきもの。 一般に、今すぐ生命に関わる重篤な状態ではないが、処置が必要であり、搬送が必要なもの。 例:下肢骨折など 緑 (Green Tag) カテゴリーIII(保留群) 今すぐの処置や搬送の必要ないもの。完全に治療が不要なものも含む。 搬送や救命処置の優先順位はI → II → III→0となり、0は搬送・救命処置が行われないことがある トリアージは時間のある限りくり返し行う。 問題74 必修身体診察の予想問題 誤っているものはどれか?1つ選べ。 a LevineⅣ~Ⅵではthrillを触れる b 聴診器のチューブは太くて短いほうが音が大きく聞こえる c Ⅱ音の分裂は心尖部で最も聞こえやすい d 正常では収縮期よりも拡張期の方が長い e ベル型では皮膚に弱くあてるようにして聴診する 出典106スレ18 ??氏 +... 解答 正解:c 解説 ○a Levineは今年出るかも。thrillはⅣ以上。”スリー”ルなのにⅢでは触れない。 ややこしい。 ちなみにⅤは聴診器の片一方だけを当てる ○b 太くて短いほうが音がでかいです。値段のはる聴診器は太くて短い。肩にかけたときにダサいのが難点 ×c Ⅱ音は心基部>心尖部 ○d そのとおり ○e ベル型は弱く、膜型は強くあてる 聴診器 ベル型…III、IV、拡張期ランブルなど。全成分。軽く当てる。 膜型 …高音、押し当てる Ⅱ音:主に大動脈弁と肺動脈弁が閉まる音。 主に心室が収縮し終わった時に聞こえる音と考えればわかりやすい。 Ⅱ音は下の①と②の位置で聞きやすい。 ①と③を結ぶ線は胸骨右縁、②と④を結ぶ線は胸骨左縁、 ①と②を結ぶ線は第2肋間、③と④を結ぶ線は第4肋間、 ⑤は心尖部とする。 ……………①…………②……………………………………… ……………③…………④……………………………………… ………………………………………⑤………………………… ①大動脈弁:胸骨右縁第2肋間の位置にある。 ←国試既出(104回) ②肺動脈弁:胸骨左縁第2肋間の位置にある。 ③、④:第4肋間のこのあたりは三尖弁の位置。 ⑤:僧帽弁:第5肋間鎖骨中線上(心尖部) 心尖部で左側臥位だとⅢ音を聴くことができる。 ←国試既出 問題75 レヴァイン分類Levine classificationについてⅣ度以上でスリルを触れるか? 出典106スレ18 ??氏 +... 解答 正解:Ⅳ度以上でスリルを触れる 解説 心雑音強度の分類。心雑音の主たる要因は乱流で,乱流は血流増加,狭窄などのため血流速度がある程度以上速くなると発生する。 本分類は6段階。 Ⅰ度は,極度に弱く辛うじて聴き取ることができる。 Ⅱ度は,弱いが容易に聴き取ることができる。 Ⅲ度は,中等度に強い。 Ⅳ度は,非常に強い。 Ⅴ度は,極度に強く聴診器を胸壁に触れる程度で聴き取ることができる。 Ⅵ度は,胸壁に近づけるだけで聴くことができる。 経験的に,Ⅲ度以上の雑音は循環動態の異常を意味することが多い。 Ⅳ度以上で通常は振戦(スリル)を触れる。 肥満,肺気腫,心嚢液や胸膜液の貯留は雑音の強さを減衰する。 問題76 頸静脈の診察について誤っているもの。2つ a 頚静脈圧は外頸静脈で測定する b 正常では仰臥位で虚脱する c 右室圧負荷ではa波が上昇する d 閉塞性ショックでは頸静脈怒張がみられる e 45℃座位で頸静脈拍動が胸骨角から5cmのとき、中心静脈圧は正常である 出典106スレ18 ??氏 +... 解答 正解:a,b 解説 ×a 頸静脈圧は外頸ではなくて内頸です。理由は内頸の方が弁がなく圧を正しく反映しやすいから ×b 仰臥位で虚脱していたら常に異常 脱水などを考える ○c その通り。これはたぶん覚えなくていい ○d そのとおり ○ eは中心静脈圧10cmH2Oって計算になるんだっけ?5cm足すんだよね? 中心静脈圧=5+胸骨角からの高さ 問題77 甲状腺の診察について誤っているもの a 背後から触診する b 両手の母指で診察する c 女性の方が触知しやすい d 甲状腺乳頭癌はびまん性結節性に触れる e Basedow病では血管雑音を生じる 出典106スレ18 ??氏 +... 解答 正解:abd 解説 ×a甲状腺は前からの触診と、背後からの触診と2種類の方法があるはず。 ×b背後からの触診では、人差し指と中指を使う。 前からの触診では、母指で片方ずつ触診したあと、嚥下させて母指で全体を触診します ○c女性の甲状腺は触知しやすいよ。 ポリクリでも女性の甲状腺は分かりやすかった。 男性は女性よりのどぼとけの位置が低く、甲状腺も下寄りにあるので、 鎖骨・胸骨の陰に隠れて触診しにくいことがあるらしいね。 ×d甲状腺腫瘍は結節性に硬くふれます ○eバセドーの血管雑音(bruit)は有名。 問題78 肺の診察について誤っているもの1つ a 打診は手を広げ、中指の中節骨部を密着させておこなう b 左右交互に打診する c 肺肝境界の下降ではCOPDを疑う d 消化管穿孔で肺肝境界は消失する e 胸水の打診音は正常の肺の打診音より音が低くなる 出典106スレ18 ??氏 +... 解答 正解:e 解説 ○a 教科書的には手は広げて行う ○b 左右差をみるために左右交互に打診する。 ○c,d下のまとめどおり ×e 実は濁音は清音よりも音程が高いです。したがって胸水の打診音では正常より音が高くなります 肺肝境界の下降については必修で頻出なので軽くまとめておこう 肺肝境界が下降する主な病態 肺気腫・気胸・肝萎縮 肺肝境界が上昇する主な病態 肝腫大・胸水 肺肝境界が消失する主な病態 右の高度な胸水・消化管穿孔・下肺の異常 問題79 身体診察の問題 以下のうち正しい組み合わせを2つえらべ a 腹水-聴診 b 声音震盪-聴診 c Skoda帯(Skoda共鳴音)-聴診 d 蠕動不隠-視診 e Hamman徴候-視診 出典106スレ20 ??氏 +... 解答 正解:ad 解説 a 腹水-聴診 ⇒〇:心窩部に聴診器を当て、腹部を揺らした際に聴取される(splash sign) 30番さんの言う通り、腹水は打診による診察はよく聞かれるが、聴診は盲点 b 声音震盪-聴診 ⇒×:背部に手をおいて、患者に声を出してもらい、手で伝わる振動を感じるので、触診。 c Skoda帯-聴診 ⇒△or×:胸水貯留時の、濁音界の上部に存在する鼓音帯のことで、 Skoda徴候、Skoda鼓音、Skoda共鳴音ともいわれ打診。 ちなみに、Skoda帯で「イー」と発音させると山羊音が聴取される。 山羊音から間接的にSkoda帯がわかるとすると聴診もありかと思うが、 定義からすると鼓音帯なので、打診によって鼓音が得られると考える。 d 蠕動不隠-視診 ⇒〇:蠕動波亢進により腹部が著しく波打つので、視診にて確認できる。 ポリクリで先生から教えてもらいますた。 蠕動から聴診は思いつくとおもうが、視診は盲点 e Hamman徴候-視診 ⇒×:縦隔気腫のときに聴取される心拍に一致した捻髪音なので、聴診。 Hamman徴候(ハンマン徴候) 縦隔気腫で、心内膜に空気が漏れると,聴診上,心拍動に同調して 高調なバリバリ音を胸骨左縁で聴取されることがあり,Hamman徴候といわれている 別の解説書によると、心嚢内に空気が存在する時の聴診で, 下部前胸部(特に胸骨左縁)に心拍動に同期した雪を握るような音、握雪音(crunching音)が聴取され, 吸気時・左側臥位で増強,呼気時・坐位で減弱する。 問題80 必修対策 透析について正しいものを1つ a.腹膜透析ではタンパク喪失が少ない。 b.血液透析は中分子除去能が高い。 c.血液透析は食事制限がきつい。 d.腹膜透析は血糖・脂質が除去されやすい。 e.腹膜透析は低分子除去能が優れている。 皮下に注射するものとして誤っているものを2つ。 a.日本脳炎ワクチン b.破傷風トキソイド c.ツベルクリン反応 d.インスリン自己注射 e.BCGワクチン 医学史について誤ってるものを選べ a.ガレノス―学問としての「医学」の父、解剖、生理学の体系をつくった。 b.ヴェサリウス―人体の構造に関する7つの本 c.ヴィリアム・ハーヴェイ―血液が循環することを明らかにした d.シンプソン―笑気ガスの麻酔作用を発見した e.ゼンメルワイス―敗血症と消毒法の関係を明らかとし、塩素消毒を徹底させようとしたが、逆に変人扱いされ迫害を受けた。 出典106スレ22 ??氏 +... 解答 正解:c、ce、d 解説 ゼンメルワイスって人かわいそう… シンプソン:クロロホルム 当時はクロロホルムの麻酔作用は知られておらず,1847年シンプソンが初めて無痛分娩に臨床応用し成功した。 教会からの猛烈な反対にあったが,1853年クロロホルム麻酔下でのヴィクトリア女王のレオポルド王子の出産に 成功し,急速に普及したことは麻酔史上有名 ゼンメルワイス ハンガリー出身の産科医。ウィーンの病院で産褥熱の原因追求をし,手指の消毒の重要性を指摘して成果を上げる。 しかし,それはウィーンの医学界では容易に受け入れられず,ハンガリーに戻って産科教授になった。 細菌学が発達する前のことである。 透析について記憶法も入れた整理 まず 腹膜の方が便利→なので透析効率は血液>腹膜 血液透析は小さい方を透析し易い(小さいのを濾過する方が難しい)→大切で大きいタンパク質は腹膜除去でロストし易い 腹膜透析はCAPD液のグルコースが体内に入る→食事制限が厳しい パクパクで腹中いっぱい(タンパク喪失・中分子除去は腹膜の方が多い)、でいいか 血液透析:食事制限辛い、小分子除去能大、蛋白喪失小、血糖上昇なし 腹膜透析:食事制限軽い、中分子除去能大、蛋白喪失大、血糖上昇あり 問題80 1)腹部診察の順は? a 聴診 b 視診 c 打診 d 触診 2)グラム染色の順は?(Hucker法) a ルゴール液(黄色い液) b アルコール(脱色液) c サフラニン液(赤い液) d クリスタル紫 3)脊髄くも膜下麻酔の穿刺針の刺さる順は? a 棘間靱帯 b 硬膜 c 黄靱帯 d くも膜 e 棘上靱帯 出典106スレ22 ??氏 +... 解答 1)b視診→a聴診→c打診→d触診 2)dクリスタル紫→aルゴール液(黄色い液)→bアルコール(脱色液)→cサフラニン液(赤い液) 3)e棘上靱帯→a棘間靱帯→c黄靱帯→b硬膜→dくも膜 解説 1)腹部診察の順は? b視診→a聴診→c打診→d触診 : 視聴打触で! 腹部診察は、腸管への刺激が少ない順に行う。(打診や触診で腸管蠕動が亢進してしまう) 打診や触診の際は、足を曲げてもらって腹部の緊張がとれた状態で行うのがポイント。 2)グラム染色の順は?(Hucker法) dクリスタル紫→aルゴール液(黄色い液)→bアルコール(脱色液)→cサフラニン液(赤い液) (覚え方:来る朝) (クリスタル紫、ルゴール黄、アルコール、サフラニン赤) "青(紫)→黄→赤"と、まず信号の色で覚えると良い。(今、いろんな染色液が使われて変法がいろいろあるけど、 色は変わらずこの順番らしい)。 んで、アルコールによる脱色は後染色の前に行うから、3番目。 ちなみに、グラム陰性菌はアルコールで脱色されて後染色で赤く染められるから、 グラム陽性菌のように紫色にならず、赤っぽくなる。 3)脊髄くも膜下麻酔の穿刺針の刺さる順は? e棘上靱帯→a棘間靱帯→c黄靱帯→b硬膜→dくも膜 これは解剖みて覚えるしかないっしょ。(オレの頭では、最初"棘突起"を思い浮かべて、手前から棘上靱帯→棘間靱帯。 んで、黄靱帯はふつうに覚えて、硬膜→くも膜は脳の膜の順と同じ感じで覚えたお。 ちなみに、後縦靱帯は椎体の後ろ、前縦靱帯は椎体の前で覚えた) 最近の国試は、こういった臨床と解剖の知識をリンクさせたような問題が好まれるようだから、あいまいだった人は要チェケ 問題81 今朝2012/02/06(月) の新聞に、児童虐待数の増加が図で出ていた。 まさかこんなの出ないと思うけど一応あげておく。 出典106スレ22 ??氏 +... 解答 数年前まではせいぜい1万件→2万件→3万件(2009)→5万件(2010)と 急上昇のグラフが出たら、児童虐待数。 解説 児童虐待数が、急増中のため、中核病院にメディカルソーシャルワーカを置いて、 チェック体制をはかると。 医師のみでは、多忙でチェックしきれないからだそうだ。 MSWの人件費の半分を国がだすと。 それもしかして、案外虐待多いっぽいので、虐待発見体制作ったらさらにどんどん出てきました ホントはずっとあったんですけど知りませんでした てことかな リアルに増えてる アダルトチルドレン、シングルマザーの増加、若年の生活保護受給者の増加、慢性的な景気低迷、格差の拡大、保育所の不足などなどの理由で虐待すげーことになってる 毎年のように虐待→児童相談所の問題をだしてるのはそのため 虐待の事例は確かだから 子供は手放すな、児童相談所に連絡しろ、話を聞ける相手からは全員聞け という原則でどうか 問題82 脱水による急性腎不全で見られるのはどれか。 a.頻脈 b.血圧上昇 c.喘鳴 d.血尿 e.貧血 出典106スレ22 ??氏 +... 解答 正解:a 解説 abで迷う所だが脱水がポイントになる 問題83 高張性脱水の症状として正しいのはどれか。1つ選べ。 a血圧低下 b脈拍増加 c皮膚ツルゴール低下 d口渇顕著 eDTR低下(deep tension refrex深部腱反射) 出典106スレ22 ??氏 +... 解答 正解:d 解説 91D5 脱水症の型と臨床所見(低張性脱水、等張性脱水、高張性脱水) 低張性 等張性 高張性 ………………………………………………………………………… 血清Na(mEq/l) 135以下 135~150 150以上 細胞外液量 ↓↓↓ ↓↓ ↓ 細胞内液量 ↑↑↑ → ↓ ………………………………………………………………………… turgor ↓↓ ↓ ↓ 粘膜 乾燥 乾燥 乾燥著明 体温 ↓ ↓ ↑ 精神症状 昏睡 無欲状 興奮 脈拍 速、弱 速 やや速 血圧 著明に低下 低下 やや低下 turgor(ツルゴール)は子供の腹部の皮をつまんで少し引っ張り上げて診察する。 脱水の程度が高度だと引っ張り上げた皮が手を離してもそのままとなっており、 この状態をカルテには「turgor↓」などを記載する。 問題84 内服薬と食べ物の組み合わせで問題を起こしやすいの2つ aワルファリンK-コーヒー bINH-魚 cACE-I-グレープフルーツ d鉄剤-納豆 eジギタリス-干しひじき 出典106スレ22 ??氏 +... 解答 正解:be 解説 梃の必修予想問題から グレープフルーツはカルシウムブロッカーな INHで相互作用をおこしやすいもの (1)ヒスチジンを多く含有する魚(マグロ等):頭痛,紅斑,嘔吐,そう痒等のヒスタミン中毒 INHのヒスタミン代謝酵素阻害作用により,体内にヒスタミンが蓄積すると考えられている) (2)チラミンを多く含有する食物(チーズ等): 血圧上昇,動悸(本剤のMAO阻害作用により,チラミンは不活性化されず, アドレナリン作動性神経終末部において蓄積されているカテコールアミンの遊離を促進すると考えられている 問題85 頻脈がみられるのはどれか。2つ選べ。 a 発熱 b 貧血 c 低血圧 d 甲状腺機能低下 e 血管迷走神経反射 出典106スレ23 ??氏 +... 解答 正解:ab 解説 去年の歯科医師国家試験でした! 問題86 106回国試に出るとの怪情報がありました。Tolosa-Hunto症候群(トロサハント症候群)(第90回D18) 特別に、必修のところに記入。 55歳女性。10日前から左眼の奥に痛みが生じてきた。5日前から左眼瞼が下がり、物が二重に見えるようになったので来院した。 神経学的には左前頭部の表在感覚は低下している.左眼は外転位で、内転はできない。 瞳孔径は右4mm、左6mm。視力は正常。項部硬直はない。 四肢の筋力、深部腱反射および感覚はいずれも正常。 MRIを添付する。対処法はどれか。 http //www.fastpic.jp/images/250/6075928586.jpg a 抗ウイルス薬投与 b ステロイド療法 c 血漿交換療法 d γグロブリン大量療法 e 手術 出典106スレ24 ??氏 +... 解答 正解:b 解説 これがさっき出てたTolosa-Hunt症候群だよ。 ステロイド著効。 海面静脈洞の肉芽腫で眼球運動障害と眼の奥が痛い+頭痛ね。 Tolosa-Hunto症候群(トロサハント症候群)(第90回D18) Tolosa-Hunto症候群は海綿静脈洞近傍の非特異的肉芽腫性病変であり, 動眼神経あるいは三叉神経の障害が認められる. ステロイド剤が有効である. 眼の奥の痛み,前頭部表在感覚低下(三叉神経障害) 眼瞼下垂,複視,内転不能で散瞳(動眼神経麻痺) 項部強直陰性,四肢筋力・深部腱反射・感覚は正常(錐体路,知覚路は正常) 痛みを伴う眼瞼下垂はトロサハント症候群だそうだ 問題87 インフルエンザキットにて正しいのは? キット画像省略 a AとCのラインが陽性ならA型インフルエンザ陽性 b AとCのラインが陽性ならB型インフルエンザ陽性 c AとCのラインが陽性ならC型又はその他のインフルエンザ陽性 d Cのラインが陽性ならA型とB型両方の感染が考えられる e Cのラインが陽性ならC型インフルエンザが考えられる 出典106スレ25 ??氏 +... 解答 正解:a 解説 青い線(control線)Cはcontrol線。 671さんの言う通りCはコントロール線です だからCにはラインが付いています インフルエンザキット とかは必修3点で間違うと痛いよね 臨床の先生や開業医まで出題委員だからcommonはしっかり インフルエンザキットの問題、とても筋がよい問題だね。 思いつかなかったw Cがコントロール線とは気づかなかった。 キットの中央に青い線があるやつのことだね。 問題88 心電図胸部誘導の正しい組み合わせはどれか 1つ a V1 = 第3肋間 b V2 = 緑色端子 c V3 = 左鎖骨中線 d V4 = 茶色端子 e V5 = 中腋窩線 出典106スレ28 ??氏 +... 解答 正解:d 解説 ×a V1 = 第4肋間 ×b V2 = 黄色端子 ×c V3 = V2とV4の中点 ○d V4 = 茶色端子 ×e V5 = 前腋窩線です 心電図の色と言えば、「あきみちゃんのブラは紫」って覚えるといいよ って、 実習先の看護師さんが教えてくれたなあ (あ、き、み、ちゃん、ブラ(ブラック)、紫 ) V1から順に 「あきみちゃん国試」 で覚えたな V1赤、V2黄、V3緑、V4茶色、V5黒、V6紫 ちなみに四肢誘導は 右手左手右足左足で「あきくみ」 右手赤、左手黄、右足黒、左足緑 「あきくみーーぜーぇぇっっと!!!」って叫ぶと、どの順であきくみか一生忘れないよ ゼッドでZで、右手→左手→右足→左足が自然に分かるってこと。 ちらっと、どこから始まるかを覚えるのにどうしようかと思っていたとこなんだ。 問題89 α線、β線、γ線を命名したのはだれ? a エジソン b ラザフォード c キュリー d ベクレル e レントゲン 出典106スレ ??氏 +... 解答 正解:b 解説 1898年頃、ラザフォードは、ウランやトリウムなどの天然の放射性物質から出ている放射線には 性質の異なる少なくとも2種類のものがあることを明らかにし、 透過力の弱い方を「α線」、透過力のより強い方を「β線」と命名した。 この他にβ線よりもさらに透過力が大きい放射線も存在することが分り、それを「γ線」と名付けた。 http //www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=16-02-01-03 問題90 正しいものを選べ。 a 陰性尤度比が大きい検査は、感度が高い検査である。 b 陽性尤度比が大きい検査は、感度が高い検査である。 c 検査後オッズは、検査前確率×尤度比で計算できる。 d 偽陽性率とは、検査陽性の結果が出た人の中で、その検査対象の疾患にかかっていない人の割合をいう。 e オッズは、当たる確率÷外れる確率で計算できる。 出典106スレ ??氏 +... 解答 正解は、e 解説 あれー、みんな、オッズを知らないのか?? オッズって、当たる確率÷外れる確率のことだよ。 wikipediaより引用 「オッズ(Odds)は、確率論で確率を示す数値。ギャンブルで見込みを示す方法として古くから使われてきた。 元々、失敗b回に対して成功a回の割合のときに、a/bの値として定義された。 確率の用語を用いれば、ある事象または命題に対して、pをその確率としたときに、p÷(1-p)の値をいう。0≦p<1の範囲で確率とオッズは1対1に対応し、確率とオッズは同じものの別表現になっている。」 みんな、理解したかな?? 「オッズは競馬などギャンブルのブックメーカーが見込みを示す方法として長らく使われてきた。 5回に1回の確率(つまり0.2または20%)で起きる事象は、オッズで表すと 0.2 / (1 - 0.2) = 0.2 / 0.8 = 0.25 となる。このオッズが低いほど、その事象が起きた場合の儲けが多くなる。 具体的には、オッズ0.25で1を賭けておくと、当たりの場合には、もとの1に加えて賭け金1 / 0.25 = 4を受け取ることになる。(1が5になりすなわち5倍)」 ※※ オッズ=確率/(1-確率) だから →当たる確率/(1-当たる確率)=当たる確率/外れる確率 なんだ。 検査前オッズ=検査前確率/(1-検査前確率) であり 検査後オッズ=検査後確率/(1-検査後確率) である。 検査後オッズ=検査前オッズ×尤度比 陽性尤度比=感度/(1-特異度) であり(疾患のある人がない人の何倍、検査陽性を生じやすいか) 陰性尤度比=(1-感度)/特異度 である(疾患のある人がない人の何倍、検査陰性を生じやすいか) 問題91 必修の連続問題,これは予想問題に入ってます 1問目 心肺停止状態で搬入された男性 心電図モニター波形は心静止 次に行う処置は? a 除細動 b アトロピン c エピネフリン d ベラパミル e キシロカインローション 2問目。処置を行った その後の心電図では心静止は治った だが心電図は異常と思われる所見である 次に行う処置は? a 除細動 b エピネフリン c オメプラゾール d ベラパミル e キシロカインゼリー 出典106スレ ??氏 +... 解答 正解:1問目c。2問目a 解説 この時期になると簡単な問題だねえ お疲れ様です 問題92 (1)定期予防接種でないものはあるか?ないか? a.Japanese encephalitis 日本脳炎 b.whooping cough 百日咳 c.poliomyelitis ポリオ d.German measles(Rubella)風疹 e.measles 麻疹 (2)疾患と治療分野の組み合わせで適切でないもの2つ。 a.Pneumonology 呼吸器科…hyperventilation syndrome b.Ophthalmology 眼科…cataract 白内障 c.Phychiatry 精神科…paraphrenia d.Pediatrics 小児科…menopause e.Orthopaedics 整形外科…osteoarthritis 骨関節症 出典106スレ ??氏 +... 解答 正解:(1)正解なし 、(2)ad 解説 定期予防接種全部だったorz 不適切大変申し訳ありませんでした。 ×a.Pneumonology呼吸器…過換気症候群× ×d.Pediatrics小児科…閉経× という意図でした。 問題93 103A44(トゥレット症候群) 10歳の男児。身体が勝手に動くことを主訴に両親に伴われて来院した。 学校でいじめを受けたことを契機に数か月前から頸を急速に右側に回旋させたり、両肩をすくめたり、 全身をびくっとさせたりする運動が始まった。鼻すすりや咳払いのほか、大きな声を突然出すこともある。 これらは日に何十回と起きるが、一定時間は随意的に抑制できる。脳波検査で突発波は認めない。 治療薬として適切なのはどれか。(正答率68.1%) a.睡眠薬 b.気分安定薬 c.抗精神病薬 d.抗てんかん薬 e.抗Parkinson病薬 +... 解答 正解:c 解説 診断:チック障害(トゥレット症候群Tourette syndrome) チックは、チックの種類と持続期間から、一過性チック障害、慢性運動性チック障害、音声チック障害、およびTourette症候群に大別される。 一過性チック障害:1年未満でチック障害の中で最も多く治癒しやすい。 Tourette症候群:多様性の運動性チックおよび音声チックを有して1年以上続く。 チック障害には強迫性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)などを合併しやすく、Tourette症候群で高率である。 このチック症状は、短時間なら随意的に症状の発現を抑制できる。 10歳代後半の青年期、成人期に症状が軽減することが多い。 チックの病因:ドパミンが関与していると思われる。 チックの治療:チックでは抗精神病薬を投与する。ハロペリドールやリスペリドン、ピモジドなどのドパミン拮抗薬・抗精神病薬が少量より用いられる。 95,98、100、103、105回と隔年くらいで出題されているが、正答率が70~90%と悪い。 ひわいな汚言と書いてあるとTourette症候群と分かるが書いてなくてもTouretteである。 ぜひ覚えて得点源としたい。 問題94 98D5 10歳の男児。奇異な癖のために勉強できないということで母に連れられ来院した。 5歳時にマリンバを演奏しながら肩を上げる癖で気付かれた。その後、まばたき、鼻をつり上げる、頭を振る、 全身をふるわせる、咳払い、ハッハッ、ウッウッと声を出す、「死ね死ね。」と言うなどの多彩な症状が出現した。 この疾患について正しいのはどれか。 (1) 強迫的な母親の養育態度に原因がある。 (2) 睡眠障害を伴うことが多い。 (3) てんかん性の脳波異常が高率にみられる。 (4) 10歳代後半になると症状は軽減していく。 (5) ハロペリドールが効くことが多い。 a.(1)(2) b.(1)(5) c.(2)(3) d.(3)(4) e.(4)(5) +... 解答 正解:e 解説 診断:トゥレット症候群(Tourette症候群) ×1.一般的には遺伝的要因が大きく、そこにストレスが加わってチック障害が発病すると考えられている。 ×2.睡眠障害は問題にならない。また睡眠中には、チック症状は出ない。 ×3.脳波には異常はない。 ○4.青年期、成人期に症状の頻度、重症度が軽減する。 ○5.少量のハロペリドール、リスペリドンが有効である場合が多い。 平均発症年令は、6~7歳で男児に多い。(3~4歳では発症しない) 覚醒時のみ、チック症状が出る。 問題95 Parkinson病でみられない症状はどれか a.rigidity b.akinesia c.resting tremor d.dessociation e.pulsion +... 解答 正解:d 解説 a.rigidity …固縮 b.akinesia …無動 c.resting tremor …安静時振戦 d.dessociation …(精神科領域の)解離 e.pulsion …突進現象 問題96 100G65改 脳死判定を行えないものを2つ選べ a 成人で直腸温が35度 b 成人で収縮期血圧が80mmHg c 成人で義眼 d 在胎28週で生まれた生後6ヶ月(24週)の乳児 e 瞳孔系が7mmの6歳児 +... 解答 正解はbc 解説 血圧90未満 義眼では角膜反射、対光反射などの確認ができない dは40週未満に出生した児は40週から数えて12週未満で除外項目 あと薬中、内分泌、代謝も除外 脳死めんど 問題97 ビタミンB1を発見した人物は誰か? +... 解答 正解:鈴木梅太郎 解説 トピックスの意味合いをこめて。 鈴木梅太郎とビタミンB1 平成24年 3月13日、日本化学会が「化学遺産」に鈴木梅太郎が1909年に発見したビタミンB1に関する資料を選んだ。 鈴木梅太郎は米ぬかからビタミンB1を発見して、オリザニンと命名した。 最初に結晶化されたビタミンB1や、米ぬかから抽出した成分の標本が遺産に選ばれた。 問題98 103H23 40歳の女性。意識障害のため搬入された。3年前、第2子出産時に大量の出血があった。 その後から無月経となり、2年前から恥毛が脱落してきた。1か月前から全身倦怠感を訴えていた。 今朝、寝室から起きて来ないので、家族が見に行くと意識がもうろうとしていて呼びかけに反応がなかった。 意識レベルはJCSⅡ-30。体温35.5℃。脈拍56/分、整。血圧 100/54 mmHg。 血液生化学所見:血糖61mg/dl 、Na 126mEq/dl,K 4.1mEq/l、Cl 92mEq/l。 静脈路確保の後、静脈内投与すべきなのはどれか。 (正答率93.7%) a.アトロピン b.甲状腺ホルモン薬 c.女性ホルモン薬 d.ドパミン e.副腎皮質ステロイド +... 解答 正解:e 解説 診断は、Sheehan症候群。 ×a硫酸アトロピンは、唾液・気道分泌、胃液・膵液分泌、消化管運動を抑制する。 緑内障,前立腺肥大による排尿障害,麻痺性イレウスには禁忌。 ×b甲状腺ホルモン薬は必要だが、内服薬である。 ×c女性ホルモン薬の補充は必要だが、通常は内服薬で行う。 ×dドパミンは急性循環不全(心原性、出血性ショック)に使用する。 ○e副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)欠乏症状として低血圧,易疲労性,全身倦怠感,精神不活発などが認められる。 また副腎皮質モルモンは、血糖上昇作用があり、まずステロイドの静脈内投与を行う。 Sheehan症候群:下垂体は分娩時の大量出血で、虚血性変化とDIC発生による凝固異常のため 貧血性梗塞を起こす。 副腎機能低下と甲状腺機能低下を併発した汎下垂体機能低下症。 検査所見は、FSH↓、LH↓、TSH↓、ACTH↓、FT3↓、FT4↓、プロラクチン↓、GnRH試験は無反応~低反応。 治療は、甲状腺、副腎、卵巣ホルモンの補充、挙児希望ではゴナドトロピン療法。 問題99 無くなったら生きていけないものはどれか? a. ヘモグロビン b. 脾臓 c. 胆嚢 d. 胃 e. 大腸 +... 解答 正解:a 解説 a無くなったら死ぬ、 けど、何気圧かの酸素投与すれば Hbなくても 酸素需要満たせるという話もきいた。国試直前にあがった問題。 問題100 エピネフリン(アドレナリン)を発見したのはだれ? +... 解答 正解:高峰譲吉 解説 ウィスキーの醸造に、従来の麦芽から作ったモルトよりも強力な日本の麹を利用した醸造法を開発した。 デンプンを分解する酵素、いわゆるアミラーゼの一種であるジアスターゼを植物から抽出し「タカジアスターゼ」を発明する。 アドレナリン(エピネフリン)を1900年にウシの副腎から世界で初めて結晶化した。 世界ではじめてホルモンを抽出したことで有名。 大金持ちでも有名。 タカジアスターゼは知ってたけど アドレナリンは知らなかった・・・ 高峰譲吉って 相当の金持ちだったみたいね 当時の日本の国家予算以上の金を持ってたとか あなどれんな 問題101 褥瘡について誤っているのはどれか A 骨を外から触れやすい部位に好発する B 自律神経障害者では生じやすい C 褥瘡回避のための体位変換は2時間ごとに行う。 D 手術的治療が適応になりうる E 瘡部への非ステロイド性抗炎症薬投与が適応となる。 +... 解答 正解:×E褥部への非ステロイド性抗炎症薬投与 解説 問題102 26歳女性。発熱、頭痛および嘔吐を主訴に救急車で搬入された。一昨日の夜から高熱、頭痛及び嘔吐が出現し、背部痛を伴っている。 身長156cm、体重51kg、体温38.6℃、呼吸数22/分。脈拍112/分、整。血圧80/56mmHg。 この患者でみられたとき細菌性髄膜炎を最も考えにくいのはどれか。 a 項部硬直がない。 b Kernig徴候が陰性である。 c 頭部単純CTで異常を認めない。 d 首をすばやく左右に振らせたとき頭痛が増悪しない。 e 他動的に頸部を屈曲させると股関節と膝関節が屈曲する。 +... 解答 d 解説 昨日のドクターGで、細菌性髄膜炎で「頭痛のある患者が首を左右に振ると頭痛が増強する」という jolt accentuation of headacheもやっていたw。 「97%の感度があるから除外診断として重要だ」と。 過去スレより 必修でそろそろ出るんじゃないかという気がしている問題 "jolt accentuation" は「頭痛のある患者が首を左右に振ると頭痛が増強する」という所見で、 細菌性髄膜炎について97~99%ときわめて高い感度を持ちます(特異度は60%程度)。 すなわちjolt accentuation陰性であれば高い確率で髄膜炎を除外できるといえます。 なおKernig徴候とBrudzinski徴候は特異度は高いが感度は低い所見であるとされています。 joltは総合診療系の先生が大好きなうえ 広く知られるようになってちょうど4、5年なので、来てもおかしくないと思います。 細菌性髄膜炎の典型的な症状と臨床徴候として,発熱,頭痛,嘔吐,羞明,項部硬直,意識障害が挙げられ, 三徴である発熱,項部硬直,意識障害をすべて呈する患者は,2/3以下である. 高齢者の髄膜炎では,発熱と意識障害のみのことが多い. 1秒間に2-3回の速さで頭部を水平方向に回旋させたときに頭痛の増悪がみられるjolt accentuation of headacheは,髄膜炎において感度97%,特異度60%とされる. 髄膜炎が疑われた患者における髄膜刺激徴候は,項部硬直で感度30%,特異度68%, ケルニッヒ徴候とブルジンスキー徴候では,感度5%,特異度95%とされる. ←106回G59にjolt accentuationの名称が出ている。107回には内容を問う問題が出るでしょう。 http //www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2006dir/n2686dir/n2686_10.htm 感度と特異度 SnNout:感度(Sensitivity)が高い検査で陰性(Negative)ならば疾患を除外(out)できることが多い。 SpPin 特異度(Specificity)が高い検査で陽性(Possitive)ならば疾患を診断(in)できることが多い。 スクリーニングなどには感度の高い検査を行う。 疾患の存在を確認するには特異度の高い検査を選択する。 問題103 98F20 60歳の男性.「水虫の薬を右目に誤って点眼した.」と訴えて直ちに来院した. 表面麻酔薬を点眼後に細隙灯顕微鏡検査で右眼の結膜充血と角膜びらんとを認める. 視力は右0.7(矯正不能),左1.2(矯正不能). まず行うべき治療はどれか. a抗菌薬点眼 b人工涙液点眼 c自己血清点眼 d生理食塩液で洗眼 e副腎皮質ステロイド薬投与 +... 解答 正解:d 解説 診断:角膜びらん,結膜充血 化学外傷の救急処置を問う問題 水虫の薬を誤って右眼に点眼した,右眼に結膜充血,角膜びらん 化学外傷の初期治療ではまず徹底的に原因物質を洗い流すことが重要である. ×a~c,e ○dまず洗眼である. 受傷時に連絡を受けたならば,まず水道水でよいので十分洗眼するように伝え, 来院したらすぐに十分な生理食塩水で洗眼する. 結膜嚢に原因物質が残らないように結膜を反転して行う. ※化学外傷は液体とは限らず生コンや石灰のこともある. 固形物は結膜嚢に残りやすいため,結膜を反転させて固形物を除去して十分洗浄する. 問題104 96F15 14歳の男子.2時間前に化学薬品が右眼に飛入し,眼痛を訴えて来院した。 眼痛が激しく開瞼が困難であったため表面麻酔薬を点眼した.次に行うべき処置はどれか. a生理食塩液で洗浄(洗眼) bエタノールで洗浄(洗眼) c縮瞳薬点眼 d抗菌薬点眼 e副腎皮質ステロイド薬点眼 +... 解答 正解:a 解説 酸やアルカリによる薬傷には可及的速やかに洗眼することが大事である. アルカリの方が組織親和性が高く,酸と比べて重篤になりやすい. 酸に対してアルカリ、アルカリに対して酸で中和させることは、中和熱で組織が損傷されるので禁忌。 ○aまず行うことは十分な洗眼である.現場においては生食がない場合がほとんどであるから 水道水を使用する. 特に化学薬品の場合は組織親和性が高い場合(アルカリ性)があるので持続洗眼を行うことも考慮する. 滅菌生理食塩水で十分洗眼すること. ×b角膜上皮障害を来すため,禁忌である. ×c虹彩毛様体炎を起こしている可能性が高い.これも禁忌である. ×d汚染が考えられる場合まず洗眼の後,抗菌薬の点眼を行うが第一選択ではない. ×eアルカリ外傷の時などすぐに前房に達すると重篤な障害をきたす場合がある. そのため虹彩毛様体炎を起こした場合などにステロイド点眼を行うこともある. 問題105 必修問題 正答率があまり高くない。 48歳の男性。高血圧症と高脂血症とで通院中である。自己血圧測定の結果を持参して定期受診した。 最近、血圧変動が激しいことの理由を尋ねたところ、「飲み始めるとついつい深酒となり、朝起きられない。 朝食後の降圧薬の服用ができないし、そんな日は無断欠勤してしまう。それでも酒が止められない」と述べた。 この患者の健康上の問題として最も重要なのはどれか。(正答率:85.7%) a高血圧症 b高脂血症 c問題飲酒行動 d無断欠勤の罪悪感 e服薬コンプライアンス +... 解答 正解:c 解説 飲酒行動に問題があるため、血圧のコントロールが不良となり、無断欠勤もきたしている。 社会的障害、身体疾患の悪化などがあるのに飲酒欲求が押さえられないことは 飲酒行動に問題があると考えられる。 問題飲酒行動が全ての問題の根源。 アルコール依存症で服薬コンプライアンスの悪化によるHTの悪化、 アルコールが原因による無断欠勤により社会生活がうまくできない。 「それでも酒が止められない」がキーワード。 酒がやめたくてもやめられないって記述がある場合は国試的には最初にアルコール依存を考えなきゃダメなのね。 アルコール依存症としての文脈で読み取ればよろしいかと。 今年は猛暑で、アルコール依存症が多い気がする。 だから107回はアルコール依存症の必修問題がでる気がするんだよ。 予め出ると予想しておけば、酒→アルコール依存症と考えられる。 必修の1問で合否が決まることもあるし。 問題106 これも必修問題で正答率が悪かった。 40歳の男性。飲酒量増加のため妻に説得されて来院した。建設会社で現場監督の仕事に従事している。 以前から酒好きであったが、3、4年前から休日の午前中も飲酒するようになった。 最近は平日でも朝から飲酒し、仕事に支障を来すようになった。 対応として適切でないのはどれか。(正答率:69.5%) a午前中の禁酒を勧める。 b保健所への相談を勧める。 c専門医療機関の受診を勧める。 d本人の飲酒についての考えを聞く。 e多量飲酒の健康影響について説明する。 +... 解答 正解:a 解説 「酒が止められない」とか「朝から飲酒」、「無断欠勤、仕事に支障」と書いてあったら、 アルコール依存症ですね。 診断:アルコール依存症 ×aアルコール依存症では、朝だろうが昼だろうが1滴でも飲酒させてはだめ。 ましてや朝から飲酒する状態なので、午前中の禁酒を勧めても無駄。断酒以外はだめ。 ○b保健所では月に1回は、精神保健相談事業で酒害相談を行っている。 ○c連続飲酒におちいっているので、アルコール依存症の治療に取り組んでいる精神病院の受診を勧める。 ○d本人の酒害に対する問題意識などの考えを聞くのは必要である。 ○e多量飲酒やアルコール依存症が健康や社会生活に与える影響について説明は行う。 じいちゃんにこの問題を見せたら、aがだめで、 市から毎月回ってくる回覧板に酒害相談が書いてあって良く知っていてbは当たり前らしい。 この問題は常識問題と言われた。 回覧板を見たら、酒害相談は精神科専門医が保健所にきて相談にのりますと書いてあった。 問題 出典: +... 解答 解説
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判示事項の要旨: 要旨: □ 右内頸動脈-後交通動脈分岐部に生じた未破裂脳動脈瘤の治療のための脳動脈瘤塞栓術の後に患者に左上下肢の機能障害及び知的機能障害が現れたことについて,担当医師らに責任がないとされた事例 □ 脳神経外科医師3名の鑑定人によるカンファレンス方式による鑑定が実施された事例 H17.8.29東京地方裁判所平成14年(ワ)第26967号損害賠償請求事件 主文 原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 当事者の求めた裁判 1 請求の趣旨 (1) 被告は,原告に対し,1億1857万3503円及びこれに対する平成14年12月20日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 (2) 訴訟費用は被告の負担とする。 (3) 仮執行宣言 2 請求の趣旨に対する答弁 (1) 原告の請求を棄却する。 (2) 訴訟費用は原告の負担とする。 (3) 仮執行免脱宣言 第2 事案の概要 本件は,原告が,被告が開設するD大学医学部附属E病院(現在の名称は「D大学医療センターE病院」。以下「被告病院」という。)において,右内頸動脈-後交通動脈分岐部に生じた未破裂脳動脈瘤(以下「本件脳動脈瘤」という。)に対する脳動脈瘤塞栓術(以下「本件手術」という。)を受けたところ,左上下肢の機能障害及び知的機能障害(以下「本件後遺障害」という。)が生じたことなどについて,被告病院の担当医師らに手技上の過失や説明義務違反があったなどと主張して,被告に対し,診療契約の債務不履行又は不法行為(使用者責任)に基づき,損害賠償を求める事案である。 1 前提事実(証拠を掲げない事実は当事者間に争いがない。) (1) 当事者等 ア 原告等 原告は,大正12年5月13日生まれの女性であり,昭和21年5月に歯科医師免許を取得した後,昭和32年6月に東京都世田谷区ab丁目c番d号において歯科医院を開業し,平成13年1月まで歯科医師として稼働していた。 Fは,原告の夫である。 イ 被告等 被告は,東京都大田区ef丁目g番h号に主たる事務所を置き,東京都目黒区ij丁目k番l号に被告病院を開設している学校法人である。 G医師,H医師及びI医師は,本件手術当時,被告病院脳神経外科に勤務していた医師である(以下,これらの医師及び原告の診察・診療に加わった被告病院の他の医師を「被告病院の担当医師ら」という。)。 (2) 診療経過 ア 被告病院入院に至る経緯 原告は,平成12年12月初旬に,右眼の瞼が下がって物が見えにくくなっていると感じたことから,数回にわたって,J病院の眼科及び神経内科を受診し,処方された薬を服用していたが,症状に改善は見られなかった。 原告は,平成13年1月31日,知人からの紹介で,被告病院眼科を受診したところ,直ちに脳神経外科の診察を受けるように指示されたことから,同日,被告病院脳神経外科を受診し,頭部MRI(MRA)検査を受けた。 その結果,原告は,被告病院の担当医師らから本件脳動脈瘤の存在を指摘され,直ちに入院して手術を受ける必要があると告げられたため,被告との間で,本件脳動脈瘤の治療についての診療契約を締結し,被告病院に入院した。 イ 被告病院入院中の診療経過 被告病院おける原告の診療経過は,別紙「診療経過一覧表」記載のとおりであり(当事者の主張の相違する部分を除き,争いがない。),原告は,同年2月1日に本件手術を受け,同年6月23日に被告病院を退院した。 なお,原告には,本件手術直後から左上下肢に麻痺症状が現れ,同年6月5日には,東京都から,身体障害者手帳(左上肢機能障害(2級),左下肢機能障害(4級))が交付された(甲C24)。 ウ 被告病院退院後の経緯 (ア) 原告は,被告病院を退院した後,1週間に3回程度の頻度でJ病院に通院してリハビリテーション治療を受け,1か月に2,3回程度の頻度でKクリニックのL医師による在宅治療を受けていた(甲B12,B13,C9の1から7まで,C10の1から42まで,乙A19・27枚目から30枚目まで,証人F)。 (イ) その後,原告は,平成14年1月4日に本件脳動脈瘤の破裂によるくも膜下出血を発症し,M医療センターに入院して,脳動脈瘤塞栓術による治療を受けた(甲A6からA9まで,B12,B13,C12の1の1から4の2まで,乙A19・4枚目,証人F,原告本人)。 (ウ) 原告は,平成14年4月8日にM医療センターを退院した後,1週間に3回程度の頻度でJ病院に通院してリハビリテーション治療を受け,1か月に2,3回程度の頻度でKクリニックのL医師による在宅治療を受け,1か月に1回程度の頻度でM医療センターに通院して診察・検査を受けるなどしている(甲B12,B13,C9の8から12まで,C10の43から74まで,C17の1,2,C21の1から4まで,乙A19・7枚目から11枚目まで,証人F)。 (3) 専門用語 ア 脳動脈瘤 脳動脈瘤とは,脳動脈が瘤状又は紡錘状に拡大したものをいう。 脳神経に近接する脳動脈瘤が大きくなると,脳神経麻痺を発症することがあり,とりわけ,内頸動脈-後交通動脈分岐部に生じた脳動脈瘤が外側下方に向かって発育して動眼神経を圧迫した場合には,動眼神経麻痺の症状(眼瞼下垂,眼球外方偏位,複視,散瞳など)が生じるとされている。 イ 脳動脈瘤塞栓術 脳動脈瘤塞栓術は,まず,大腿動脈に挿入したガイディングカテーテルを内頸動脈又は椎骨動脈に誘導し,次に,マイクロカテーテルをガイディングカテーテルに通して脳動脈瘤の中まで送り込み,さらに,コイルをマイクロカテーテルに通して脳動脈瘤に送り込んだ上で,コイルを丸めて脳動脈瘤の中を塞ぐ手術である。 ウ くも膜下出血 くも膜下出血とは,何らかの原因でくも膜下腔に出血が起こり,脳脊髄液に血液が混入する状態をいう。 脳動脈瘤が破裂した場合にも,くも膜下出血が起きる。 2 争点 (1) 本件手術において,被告病院の担当医師らが,原告に対する全身ヘパリン化を怠り,原告に右脳梗塞を発症させ,本件後遺障害(左上下肢の機能障害)を生じさせたことによる債務不履行又は不法行為の成否 (原告の主張) 脳動脈瘤塞栓術においては,カテーテル内及びカテーテル外周辺に生じた血栓が遠位部に飛び,末梢の血管を閉塞することによって,脳梗塞が生じる危険があるところ,このような脳梗塞の発症を防ぐためには,大腿動脈にカテーテル挿入のためのシース(鞘)を留置したところで,抗凝固剤であるヘパリンを静脈内に注入して,全身ヘパリン化を行う必要がある。 ところが,本件手術では,被告病院の担当医師らは,原告に対して,ガイディングカテーテルを挿入した後,全身ヘパリン化をすることを怠ったまま,本件脳動脈瘤内へのコイル挿入を開始した(被告病院の担当医師らが初めてヘパリンを静脈内に注入したのは,ガイディングカテーテルを挿入してから1時間30分が経過してからであった。)。 その結果,原告に挿入されていたカテーテル内及びカテーテル外周辺に血栓が生じ,これが飛んで右脳動脈が閉塞した(平成13年2月1日午後7時42分までに,右中大脳動脈の分枝2本と前大脳動脈の合計3か所に閉塞が生じた。)ために,原告は右脳梗塞を発症し,本件後遺障害(左上下肢の機能障害)を負ったのである。 (被告の主張) 原告の主張は争う。 ア 脳動脈瘤塞栓術において抗凝固療法が必要であることは一般に認識されているところであるが,その具体的な方法については,本件当時においても現時点においても,一律に定まったものはない(ヘパリン投与の開始時期については,大腿動脈にシースを挿入したところで最初の投与をする施設もあれば,そうでない施設もあり,その時期が一律に決まっているわけではなく,また,全身ヘパリン化についても,手技が2時間以内で終了する場合には,全身ヘパリン化を行わず,ガイディングカテーテルからのヘパリン投与のみで対処しているという医療施設もあり,いまだ一定の見解はない。)。 イ また,本件手術においては,被告病院の担当医師らは,平成13年2月1日午後6時15分ころにガイディングカテーテルを右内頸動脈に誘導した直後から,ヘパリンの持続投与を開始し(脳動脈瘤塞栓術を行う場合,ガイディングカテーテル内においてヘパリンの持続投与をすることは,被告病院に限らずどの医療施設においてもルーティンで行っていることであるから,特に診療録上に記載はない。),同日午後7時20分には,本件脳動脈瘤内に2本のコイルが入り,フレーム(枠組み)が形成できたことが確認されたので,ヘパリンを経静脈的に投与して,全身ヘパリン化を実施しているが,このような抗凝固療法を施しても右脳梗塞の発症を防ぎ得なかったのであるから,他の方法を実施していれば右脳梗塞の発症を防ぎ得たなどということはできない。 (2) 本件手術において,被告病院の担当医師らが,原告に生じた右脳動脈の閉塞に対して直ちにウロキナーゼを投与する措置を怠り,原告に右脳梗塞を発症させ,本件後遺障害(左上下肢の機能障害)を生じさせたことによる債務不履行又は不法行為の成否 (原告の主張) 上記(1)(原告の主張)記載のとおり,脳動脈瘤塞栓術においては,脳梗塞が発症する危険があるところ,このような脳梗塞の発症を防ぐためには,術中に,脳動脈瘤を注視するのみならず,脳血管撮影のモニターを常時監視し,血管に閉塞が生じた場合には,直ちに血栓溶解剤であるウロキナーゼを閉塞箇所に注入して血栓を溶解する措置をとる必要がある。 本件手術においては,遅くとも平成13年2月1日午後7時42分の時点で,中大脳動脈の前頭葉から後頭葉にかけての分枝のうちの2本と前大脳動脈の3か所に閉塞が生じていたのであるから,被告病院の担当医師らは,この時点までに,これらの右脳動脈の閉塞に気付き,直ちにウロキナーゼを投与すべきであった。 ところが,被告病院の担当医師らは,脳血管撮影のモニターの常時監視を怠ったために,本件手術中に生じた原告の右脳動脈の血管閉塞に気付くことができず,直ちにウロキナーゼを投与することができなかった。 このため,原告は,右脳梗塞を発症し,本件後遺障害(左上下肢の機能障害)を負ったのである。 (被告の主張) 原告の主張は争う。 ア 脳動脈瘤塞栓術中に行われる脳血管撮影は,脳動脈瘤からの造影剤の漏洩の有無や脳動脈瘤内の造影剤の貯留の程度を判断することに目的があり,正常血管を分別するために行われるものではないから,被告病院の担当医師らが,本件手術の最中に,右脳動脈の血管閉塞に気付かなかったからといって,これを過失と評価するべきではない。 イ なお,本件手術中に生じたのは,中大脳動脈の末梢枝の血流の遅延であり,側副血行路が良好であれば,血栓溶解療法を実施しなくても,脳梗塞に陥らないこともあるし,閉塞した血管が自然に再開通することもある。 これに対し,本件手術の終了を待たずに血栓溶解療法を行った場合,その後,本件脳動脈瘤に対してコイルを挿入する際に,コイルが本件脳動脈瘤を貫いて,くも膜下出血や頭蓋内出血を起こしてしまうなどすると,出血が止まらず,生命に危険が生じ得る。 したがって,仮に本件手術中に原告の右脳動脈の血管閉塞に気付いたとしても,本件手術の終了を待たずにウロキナーゼを投与するべきであったとはいえない。 (3) 被告病院の担当医師らが,原告の左脳動脈に対する脳血管撮影検査を実施し,原告に左脳梗塞を発症させ,本件後遺障害(知的機能障害)を生じさせたことによる債務不履行又は不法行為の成否 (原告の主張) ア 脳血管撮影検査は,その撮影中に合併症として脳梗塞を発症する危険があるとされているところ,本件手術は右内頸動脈-後交通動脈分岐部に生じた本件脳動脈瘤を対象とするものであるし,平成13年1月31日に実施された頭部MRI検査によって原告の左脳の血管系には何らの病変も存在しないことが明らかとなっていたのであるから,被告病院の担当医師らは,原告の左脳動脈に対する血管撮影検査を実施すべきではなかった。 ところが,被告病院の担当医師らは,同年2月1日に原告の左脳動脈に対する血管撮影検査を実施し,原告に左脳梗塞を発症させ,本件後遺障害(知的機能障害)を引き起こしたのである。 イ 仮に,左脳動脈に対する脳血管撮影検査が右脳動脈瘤の血管内治療に必要であるのであれば,被告病院の担当医師らは,原告に対して,その必要性を十分に説明し,原告の承諾を得るべきであったが,被告病院の担当医師らは,その必要性を原告に説明することのないまま,原告の承諾を得ずに左脳動脈に対する血管撮影検査を実施し,原告に左脳梗塞を発症させ,本件後遺障害(知的機能障害)を引き起こしたのである。 (被告の主張) 原告の主張は争う。 ア 原告に生じた左脳梗塞は,平成13年2月1日午後10時ころに撮影された頭部CT検査及び同月2日午前中に撮影された頭部CT検査では確認されておらず,同日午後3時ころに撮影された頭部MRI検査によって初めて確認されたものであるから,その原因が,①同年2月1日に実施された脳血管撮影検査であるのか,②本件手術であるのか(左総頸動脈と腕頭動脈とは隣接しているため,ガイディングカテーテルを腕頭動脈に誘導した際に,大動脈弓の動脈硬化病変がはがれ,これが左総頸動脈へ飛んだ可能性は否定できない。),それとも③2月2日午後3時ころまで生じた他の要因にあるのか(原告が高齢者であることからすると,動脈硬化病変が栓子となって,心臓から大動脈,頸動脈などの経路を通じて飛んだ可能性は否定できない。)については,断定できない。 したがって,原告の左脳に対する血管撮影検査の実施と左脳梗塞の発症との間の因果関係は不明である。 イ また,原告に生じた左脳梗塞の部位は前頭葉であるところ,この部位に脳梗塞が生じた場合には,運動性失語が現れるとされているが,原告に現れた知的機能障害には,運動性失語は認められず,左脳梗塞の発症と本件後遺障害(知的機能障害)との因果関係も不明である。 ウ ところで,脳動脈瘤の34パーセントから45パーセントは多発性脳動脈瘤であるといわれているところ,頭部MRI検査よりも脳血管撮影検査の方が脳動脈瘤の診断精度が優れているため,頭部MRI検査では脳動脈瘤が発見されなくても,脳血管撮影検査では脳動脈瘤が発見されることがあるから,頭部MRI検査によって脳動脈瘤が一つでも発見された場合には,他の脳動脈瘤が存在する可能性を軽視せずに,さらに脳血管撮影検査を実施する必要がある。 原告には,既に右内頸動脈-後交通動脈分岐部に動脈瘤の存在が認められていたのであるから,左脳を含めた他の部分にも脳動脈瘤が存在する可能性が相当程度あったのであり,被告病院の担当医師らには,原告の左脳に対しても血管撮影検査を実施する必要があった。 なお,被告病院の担当医師らは,原告に対して脳血管撮影検査について十分に説明を行い,同意を得た上で,これを実施している(脳血管撮影検査を実施する必要性は右脳・左脳を問わないし,それによって一定の危険があることも右脳・左脳を問わないのであるから,被告病院の担当医師らには,敢えて左脳に対する血管撮影検査に限定した説明をする義務はない。)。 (4) 原告の左脳に対する脳血管撮影検査の際,被告病院の担当医師らが,原告に生じた左脳動脈の閉塞に対して直ちにウロキナーゼを投与する措置を怠り,原告に左脳梗塞を発症させ,本件後遺障害(知的機能障害)を生じさせたことによる債務不履行又は不法行為の成否 (原告の主張) 上記(3)(原告の主張)ア記載のとおり,脳血管撮影検査は,その撮影中に合併症として脳梗塞を発症する危険があるとされているところ,このような脳梗塞の発症を防ぐためには,脳血管撮影検査中に,脳血管撮影のモニターを常時監視し,血管に閉塞が生じた場合には,直ちにウロキナーゼを閉塞箇所に注入して血栓を溶解する処置をとる必要がある。 本件では,平成13年2月1日に実施された脳血管撮影検査中に原告の左脳動脈に閉塞が生じたものと考えられるところ,被告病院の担当医師らは,速やかにこれらの左脳動脈の閉塞に気付き,直ちにウロキナーゼを投与すべきであった。 仮に,この脳血管撮影検査中に原告の左脳動脈の閉塞を発見することが不可能であったとしても,同日午後5時ころには,原告に右足を屈曲させるなどの異常な行動が見られるようになっていたのであるから,被告病院の担当医師らは,この時点で原告に知的機能障害が生じていることを疑い,検査を行うなどして左脳動脈の閉塞を発見して,直ちにウロキナーゼを投与すべきであった。 ところが,被告病院の担当医師らは,脳血管撮影検査中に生じた原告の左脳動脈の血管閉塞に気付くことができず,直ちにウロキナーゼを投与することができなかった。 このため,原告は,左脳梗塞を発症し,本件後遺障害(知的機能障害)を負ったのである。 (被告の主張) 原告の主張は争う。 原告の左脳に対する血管撮影検査の実施と左脳梗塞の発症との間の因果関係が不明であること,左脳梗塞の発症と本件後遺障害(知的機能障害)との因果関係が不明であることは,上記(3)(被告の主張)ア,イ記載のとおりである。 (5) 本件手術において,被告病院の担当医師らが,本件脳動脈瘤を完全に塞栓することを怠り,原告にくも膜下出血を発症させ,本件後遺障害を生じさせたことによる債務不履行又は不法行為の成否 (原告の主張) 被告病院の担当医師らは,原告の本件脳動脈瘤が破裂してくも膜下出血を起こすことがないように,本件脳動脈瘤を完全に塞栓すべき義務があったにもかかわらず,コイルを疎に挿入して,本件脳動脈瘤の塞栓を密に行わなかった。 このため,本件脳動脈瘤内でコイルコンパクション(コイルが血流に押し込まれ,脳動脈瘤が再び増大すること)が起こり,血流が生じて本件脳動脈瘤が増大し,平成14年1月4日,くも膜下出血が発症して,原告に本件後遺障害が生じたのである。 (被告の主張) 原告の主張は争う。 ア 「コイルをどの程度まで塞栓するべきか」という問題は,「コイル塞栓術をどの時点で終了するか」という問題と同じことであるところ,「コイル塞栓術をどの時点で終了するか」の判断基準となり得るのは,①さらにコイルが挿入できなくなるか,②マイクロカテーテルがコイルで押し出されて塞栓続行ができなくなるかのいずれかに尽きる。 なぜなら,これらの状態になれば,物理的にみて,さらなる充填は不可能であるし,また,塞栓の程度としても,小さく短いコイルさえ瘤内に入らなかったり,マイクロカテーテルがコイルで押し出されたりするほど密に充填されていることになるからである。 イ 本件手術では,本件脳動脈瘤に合計6本のコイルが挿入されたが,6本目のコイルが留置されると同時に,マイクロカテーテルが脳動脈瘤から押し出され,親血管に出てきている。 したがって,本件手術では,マイクロカテーテルが押し出されて塞栓続行ができなくなるまでコイルを充填の上,コイル塞栓術を終了しているのであり,適切なコイル塞栓がされているというべきである。 しかも,手技終了時の脳血管撮影において,本件脳動脈瘤は全く造影されていないのであって,コイルの塞栓が疎であるなどという所見は全くない。 ウ なお,脳動脈瘤塞栓術においては,一定の確率で脳動脈瘤への血流の再開通が起こるのであり,容積塞栓率いかんでコイルコンパクションを防ぎ得たということはできない。 (6) 被告病院の担当医師らの説明義務違反による債務不履行又は不法行為の成否 (原告の主張) ア 被告病院の担当医師らは,患者本人である原告に対して,手術を受けるべきか否か,手術を受ける場合には被告病院で受けるべきか否か,いかなる手術を受けるべきか等について検討・決断するための時間を十分に与えた上で,本件脳動脈瘤破裂の可能性,本件手術と開頭クリッピング術との利害得失,本件手術を実施した場合に発症し得る合併症とその後遺障害等について,できるだけ具体的に説明すべき義務があった。 イ ところが,被告病院の担当医師らは,Fに対してのみ,「脳動脈瘤とその治療方法」と題する文書を渡し,本件手術の必要性,手術方法についての説明を行ったに過ぎず,患者本人である原告に対しては,本件脳動脈瘤破裂の可能性,本件手術と開頭クリッピング術との利害得失,本件手術を実施した場合に発症し得る合併症とその後遺障害(コイルコンパクションが生じて本件脳動脈瘤が破裂することもあり得ること等)についての説明をしなかった。 しかも,被告病院の担当医師らは,Fに対して,本件脳動脈瘤はいつ破裂してもおかしくない状態であり,原告の命の保証はないなどと述べて,手術を受けるべきか否か,手術を受ける場合には被告病院で受けるべきか否か,いかなる手術を受けるべきか等について検討・決断するための時間的余裕を全く与えず,本件手術の実施を強要した。 ウ 仮に,被告病院の担当医師らが,原告に対して,手術を受けるべきか否か,手術を受ける場合には被告病院で受けるべきか否か,いかなる手術を受けるべきか等について検討・決断するための時間を十分に与えた上で,本件脳動脈瘤破裂の可能性,本件手術と開頭クリッピング術との利害得失,本件手術を実施した場合に発症し得る合併症とその後遺障害等について,できるだけ具体的に説明していたならば,原告は,本件脳動脈瘤の治療として,手術例の多い従来型の開頭クリッピング術を選択したはずであり,本件後遺障害を負うこともなかったはずである。 (被告の主張) 原告の主張は争う。 ア 平成12年12月初旬以来,原告には,内頸動脈-後交通動脈分岐部に生じた本件脳動脈瘤が動眼神経を圧迫したために生じた動眼神経麻痺の症状が現れていたところ,動眼神経麻痺を伴う脳動脈瘤については,動眼神経麻痺の出現から脳動脈瘤の破裂によるくも膜下出血の発症までの平均日数が29.6日といわれているから,平成13年1月31日の時点では,原告は,いつくも膜下出血を発症しても不思議ではない状態にあった。 そして,感情興奮や労作などによる高血圧は脳動脈瘤の破裂の契機となり得るとされているところ,原告の血圧は,被告病院の初診時には既に上昇しており,降圧剤であるアダラートの投与が必要な状態であった。 このような状況下で,仮に,患者本人である原告に対して本件手術に関して死亡の危険にも言及した詳細な説明をしたならば,原告が興奮することによって血圧が上昇してしまい,かえって本件脳動脈瘤の破裂を招いてしまうおそれがあった。 加えて,Fも,平成13年1月31日に実施された脳血管撮影検査の際,被告病院の担当医師らに対し,原告が心配しないよう,詳しい説明は自らにして欲しいとの態度を示していた。 以上のような事情に照らせば,被告病院の担当医師らは,患者本人である原告に対して詳細な説明をする義務を負っていなかったというべきである。 イ 一方,被告病院の担当医師らは,Fに対して,(ア)当該疾患の診断(病名と病状)については,「病名は内頸動脈瘤です。現在,右の眼の症状は,この脳動脈瘤が動眼神経を圧迫していることにより生じていることが判明しました。このまま増大すると破裂してくも膜下出血を起こす危険性があります。眼症状が出現してから2ケ月が経過しているので,動脈瘤の処理を行い動眼神経の圧迫を回避しても眼症状の完全なる回復は難しいと思われますが,生命の危険を回避するべく動脈瘤の処理が必要と考えます。」と説明し,加えて,くも膜下出血の発生率と死亡率についても詳細に説明し,(イ)実施予定の手術の内容については,「血管内治療は,脳動脈瘤にカテーテルを導いて,その中をプラチナコイルで充填する新しい方法です。全身及び年齢的な問題を考慮すると,侵襲の少ない,開頭しない血管内治療を選択したいと私たちは考えています。」と説明し,(ウ)手術に不随する危険性については,「血管内治療においては,①血管閉塞-脳梗塞,②血管穿孔による出血のような合併症が存在します。これらにより緊急開頭手術,あるいは生命の問題になることは治療である以上,可能性はゼロではありません。」と説明し,(エ)他に選択可能な治療方法については,「開頭クリッピング術は,最も広く行われ,現在では確立された最も確実な方法です。確実性に関しては,血管内治療では,コイルが血流に押されて押し込まれていき,脳動脈瘤がふたたび増大して破裂することもあります(この点については図を書きながら説明)。治療の危険性に関しては血管内治療と開頭手術では同じくらいと考えられております。」と説明しているのであって,説明が不十分であったなどということはない。 (7) 損害 (原告の主張) ア 被告病院入院に伴う費用 (ア) 入院治療費 410万2270円 原告は,平成13年1月31日から同年6月23日までの被告病院における入院治療費として,410万2270円を支出した。 (イ) 入院付添費(交通費を含む。) 199万9183円 原告は,平成13年2月5日から同年5月30日までの入院付添費として,199万9183円を支出した。 (ウ) Fの交通費 92万8000円 原告は,Fが被告病院入院中の原告に付き添うための交通費(タクシー代)として,92万8000円を支出した。 (エ) 眼鏡代 4万6000円 イ 被告病院通院に伴う費用 1万5090円 原告は,平成13年7月24日及び同年8月11日に被告病院に通院して治療を受けたが,その際,治療費及び検査費として2290円,交通費として1万2800円を支出した。 ウ 住宅改善費用 201万8957円 原告は,本件後遺障害のために,浴室を改造し,自宅室内に手摺を取り付けるなどの住宅改善を行う必要に迫られたが,その費用として201万8957円を支出した。 エ L医師の往診治療費 6万1890円 原告は,被告病院退院後,平成13年7月16日から平成14年9月17日まで,KクリニックのL医師による往診を受けたが,その往診治療費として6万1890円を支出した。 オ J病院通院に伴う費用 (ア) 通院治療費 5万6930円 原告は,被告病院退院後,平成13年6月26日から平成14年9月25日まで,リハビリテーションのためにJ病院に通院したが,その通院治療費として,5万6930円を支出した。 (イ) 通院交通費 12万8480円 原告は,J病院に通院するため交通費(タクシー代)として,12万8480円を支出した。 カ M医療センター入院に伴う費用 (ア) 入院治療費 353万7910円 原告は,平成14年1月4日,本件脳動脈瘤の破裂によるくも膜下出血を起こして,M医療センターに緊急入院し,血管内治療を受け,同年4月8日まで入院したが,その間の入院治療費として,353万7910円を支払った。 (イ) 入院付添費(交通費を含む。) 118万9040円 原告は,平成14年2月5日から同年4月7日までの入院付添費として,118万9040円を支出した。 (ウ) 付添人用ベッド使用料 2万3400円 原告は,付添人用ベッド使用料として,2万3400円を支出した。 (エ) Fの交通費 38万4000円 原告は,FがM医療センター入院中の原告に付き添うための交通費(タクシー代)として,38万4000円を支出した。 (オ) 住宅改善費用 1万5162円 原告は,自宅浴室内に手摺を取り付けるため,1万5162円を支出した。 キ M医療センター検査入院に伴う費用 (ア) 入院検査費 14万3220円 原告は,本件脳動脈瘤に対する治療の経過を検査するため,平成14年7月3日から同月6日までM医療センターに入院したが,その間の入院検査費として,14万3220円を支出した。 (イ) 入院付添費(交通費を含む。) 6万8200円 原告は,平成14年2月5日から同年4月7日までの入院付添費として,6万8200円を支出した。 (ウ) 交通費 3万2000円 原告は,FがM医療センター検査入院中の原告に付き添うための交通費(タクシー代)として,3万2000円を支出した。 (エ) 付添人用ベッド使用料 2100円 原告は,付添人用ベッド使用料として,2100円を支出した。 ク M医療センター通院に伴う費用 (ア) 通院治療費 3480円 原告は,平成14年8月5日から同年9月30日までの間,4回にわたってM医療センターに通院して治療を受けたが,その際,通院治療費として,3480円を支出した。 (イ) 通院交通費 1万2000円 原告は,M医療センターに通院するための交通費(タクシー代)として,1万2000円を支出した。 ケ 逸失利益 7320万6191円 原告は,原告肩書地において歯科医院を開業し,被告病院入院の前日まで歯科医師として歯科診療の業務に従事してきたが,本件後遺障害を負ったことにより,歯科医師としての稼働能力をすべて喪失したものであるが,原告の平成12年度の歯科医業所得が1355万3712円であったことからすると,被告病院入院時(平成13年1月31日)から本件訴え提起時(平成14年12月10日まで)の逸失利益は,2514万4728円である。 また,原告は,平成14年12月11日以降,4年間の就労が可能であったところ,この間の逸失利益は,4806万1463円である。 コ 慰謝料 (ア) 入院慰謝料 370万0000円 原告は,平成13年1月31日から同年6月23日まで被告病院に入院し,平成14年1月4日から同年4月8日まで及び平成14年7月3日から同月6日までM医療センターに入院したが,この入院による慰謝料としては,370万円が相当である。 (イ) 通院慰謝料 190万0000円 原告は,平成13年6月24日から同年12月25日まで及び平成14年6月19日から同年9月25日までJ病院に通院したが,この通院による慰謝料としては,190万円が相当である。 (ウ) 後遺障害慰謝料 1500万0000円 原告は,本件後遺障害を負ったことに加え,生き甲斐であった歯科診療をもできなくなったのであるから,その精神的苦痛は筆舌に尽くし難いものがあり,これに対する慰謝料としては,1500万円が相当である。 サ 弁護士費用 1000万0000円 原告は,本件訴訟の追行を弁護士に委任し,その費用として,1000万円を支払うことを約した。 シ よって,原告は,被告に対し,診療契約の債務不履行又は不法行為(使用者責任)に基づき,1億1857万3503円及びこれに対する本件訴状送達の日の翌日である平成14年12月20日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める。 (被告の主張) 原告の主張は争う。 第3 判断 1 争点(1)(本件手術において,被告病院の担当医師らが,原告に対する全身ヘパリン化を怠り,原告に右脳梗塞を発症させ,本件後遺障害(左上下肢の機能障害)を生じさせたことによる債務不履行又は不法行為の成否)について 原告は,本件手術において,被告病院の担当医師らが,原告に対する全身ヘパリン化を怠ったことによって,原告に右脳梗塞が発症し,本件後遺障害(左上下肢の機能障害)が生じたと主張するので,これについて検討する。 (1) 本件手術に関する診療・検査の経過について 前記前提事実,証拠(各認定事実の後に掲げる。)及び弁論の全趣旨によれば,本件手術に関する診療・検査の経過として,以下の各事実が認められる。 ア 頭部MRI検査 原告は,平成13年1月31日,被告病院脳神経外科を受診し,頭部MRI検査を受けたところ,その画像からは,「右内頸動脈領域の内頸動脈-後交通動脈分岐部から下方やや外側方へ突出する数ミリメートルの動脈瘤あり」との所見が得られ,原告の右眼瞼下垂の原因は本件脳動脈瘤による動眼神経の圧迫にあるものと考えられた(前記前提事実,乙A3・101頁,A4の1,2,A5の1,2,A6の1から4まで,A20,A21)(以下,年月日について,特に年を示さない場合は,すべて平成13年である。)。 イ 本件脳血管撮影検査 原告は,2月1日午後1時30分ころに血管撮影室に入室し,午後1時45分ころからH医師の施術による脳血管撮影検査(以下「本件脳血管撮影検査」という。)を受けた(乙A3・126頁,127頁,211頁,A7の1から6まで,A8の1から4まで,A9,A10の1から4まで,A18,A20,A24の1から4まで)。 本件脳血管撮影検査では,右鼠径部からカテーテルが挿入され,午後2時14分ころに右内頸動脈の正側像が,午後2時19分ころに右内頸動脈の斜位像が,午後2時32分ころに右椎骨動脈が,午後2時52分ころに左内頸動脈がそれぞれ撮影された(乙A3・126頁,211頁,A7の1から6まで,A8の1から4まで,A9,A10の1から4まで,A18,A24の1から4まで)。 午後3時10分ころ,本件脳血管撮影検査は終了し,午後3時20分ころ,原告は血管撮影室から病室に帰室した(乙A3・127頁,211頁)。 なお,本件脳血管撮影検査の結果,本件脳動脈瘤の大きさは,概ね6.2ミリメートル×4.4ミリメートル×3.7ミリメートルであることが確認された(乙A3・114頁,証人G)。 ウ 本件手術 原告は,2月1日午後5時30分ころに血管撮影室に入室し,本件手術を受けた(前記前提事実,乙A3・113頁,114頁,134頁,135頁,189頁から192頁まで,A20,証人G)。 本件手術の術者はI医師であり,第1助手はG医師であり,第2助手はH医師であった(乙A3・113頁)。 (ア) 原告は,午後5時43分ころから全身麻酔を施され,午後5時50分ころに気管挿管をされた(乙A3・134頁,135頁,190頁,A20)。 (イ) そして,午後6時05分ころから午後6時15分ころにかけて,右大腿動脈に挿入されたシースを通じてガイディングカテーテルが原告の右内頸動脈へと誘導され,さらに,午後7時00分ころ,ガイディングカテーテルを通じてマイクロカテーテルが本件脳動脈瘤内に誘導された(乙A3・190頁,191頁,A20)。 続いて,午後7時03分ころにコイル(GDC-10(3Dシェイプ),4mm×8cm)が,午後7時09分ころにコイル(GDC-10(ソフト),3mm×3cm)が,それぞれマイクロカテーテルを通じて本件脳動脈瘤内に挿入された(乙A3・114頁,191頁,A20)。 これら2本のコイルによって本件脳動脈瘤内にフレームが形成されたことを受けて,午後7時20分ころから,原告に対して,ヘパリン(抗凝固剤)3000単位の静脈注射が開始された(乙A3・135頁,191頁,A20)。 その後,午後7時30分ころにコイル(GDC-10(ソフト),2mm×2cm)2本が,午後7時40分ころにコイル(GDC-10(ソフト),2mm×3cm)が,午後7時43分ころにコイル(GDC-10-SR,2mm×2cm)が,順次,本件脳動脈瘤内に挿入された(乙A3・114頁,191頁,A20)。 午後7時43分ころに挿入されたコイル(GDC-10-SR,2mm×2cm)が留置されるのと同時に,マイクロカテーテルが本件脳動脈瘤から押し出されてきたことから,被告病院の担当医師らは,午後8時00分ころ,マイクロカテーテル,ガイディングカテーテルを抜去した上で,本件手術を終了した(乙A3・114頁,191頁,A20)。 (ウ) 本件手術が行われている間,原告に対しては,午後6時21分ころ,午後6時48分ころ,午後6時58分ころ,午後7時03分ころ,午後7時08分ころ,午後7時14分ころ,午後7時27分ころ,午後7時32分ころ,午後7時39分ころ及び午後7時42分ころに脳血管撮影検査が実施された(乙A11の1から4まで,A17の1,2,A22の1から4まで,A23の1から4まで,A25の1,2)。 なお,脳神経外科入院カルテ中の経過記録(乙A3・191頁)によれば,午後7時42分ころの脳血管撮影検査(経過記録上は午後7時40分に実施されたものと記載されている。)は,午後7時40分ころのコイル(GDC-10(ソフト),2mm×3cm)の挿入及び午後7時43分ころのコイル(GDC-10-SR,2mm×2cm)の挿入に先立って実施されたものと読めるが,その画像内容(乙A17の2,A23の1から4まで)からすると,この脳血管撮影検査はすべてのコイルの挿入が終了した後に,頭蓋内に異常が生じていないかどうかを最終的に確認するために実施されたものと認められる(鑑定人N,同O)。 エ 血栓溶解療法 (ア) 本件手術終了後の2月1日午後8時30分ころ,原告の左上下肢の動きの悪さが確認されたことから,午後8時46分ころに頭部CT検査が実施され,さらに,午後8時59分ころ,脳血管撮影検査が実施された(乙A3・29頁,192頁,A12,A13,A17の1,2,A20)。 (イ) そして,脳血管撮影検査の結果,原告の右中大脳動脈の運動野に向かう末梢動脈の描出が悪いことが確認され,本件動脈瘤内に形成された血栓が飛んだ可能性が考えられたことから,午後9時25分ころ及び午後9時40分ころ,原告に対して,ウロキナーゼ(血栓溶解剤)が12万単位ずつ静脈注射された(乙A3・29頁,114頁,189頁)。 (ウ) 原告に対してウロキナーゼが静脈注射された後,原告の右中大脳動脈の運動野に向かう末梢動脈の一部において,血流の再開が認められた(乙A3・29頁,114頁)。 (2) 右脳梗塞について 原告は,本件手術において,原告に挿入されていたカテーテル内及びカテーテル外周辺に血栓が生じ,これが飛んで右脳動脈が閉塞したために,原告に右脳梗塞が発症したと主張するので,まず,原告の右脳梗塞はどの部位に生じたのか,その右脳梗塞はどの右脳動脈の閉塞によって生じたのか,その右脳動脈閉塞はいつ生じたのかについて,順次,検討する。 ア 右脳梗塞の発症部位について 本件手術の翌日である2月2日午後2時53分ころに撮影された頭部MRI検査の画像(乙A16の2,3)からは,原告の右中心前回に脳梗塞の発症を示す所見(白色部分)が認められ(乙A3・102頁,鑑定人N,同P,同O),また,右中心後回にも脳梗塞の発症を疑わせる所見が認められる(鑑定人O)。 これら右中心前回,右中心後回は,いずれも右中大脳動脈の灌流域である(鑑定人N,同P,同O)から,原告には,右中心前回を含む右中大脳動脈の灌流域の一部に脳梗塞が発症したものといえる。 イ 右脳動脈の閉塞部位について 本件手術中である2月1日午後7時03分ころに撮影された脳血管撮影検査の画像(乙A11の2,A17の2,A22の1から4まで)からは,原告の右中大脳動脈の分枝2本において血流の停滞が認められる(甲B14,B15,鑑定人N,同P,同O)ところ,前記アのとおり,原告の右脳梗塞発症部位は右中大脳動脈の灌流域の一部であることからすると,原告の右脳梗塞は,この右中大脳動脈の分枝2本が閉塞したことによって発症したものと推認するのが相当といえる(甲B14,鑑定人N,同P,同O)。 なお,原告側相談医であるQ病院脳神経外科のR医師は,その意見書において,本件手術中である2月1日午後7時42分ころに撮影された脳血管撮影検査の画像(静止画)(乙A11の3)からは,原告の前大脳動脈にも閉塞が生じていたことが認められると述べる(甲B21)が,同検査におけるその他の画像(動画)(乙A17の2)をも検討すると,原告の前大脳動脈に血栓を生じるほどの血流の停滞があったと認めることは困難であり(鑑定人N,同P,同O),原告の右大脳動脈に閉塞が生じていたとは認められない。 ウ 右脳動脈の閉塞時期について 前記イのとおり,2月1日午後7時03分ころに撮影された脳血管撮影検査の画像によって原告の右中大脳動脈の分枝2本の閉塞が認められる以上,遅くとも2月1日午後7時03分ころには,原告の右中大脳動脈の分枝2本に閉塞が生じていたものと認められる(鑑定人N,同P)。 なお,O鑑定人は,2月1日午後6時48分ころに撮影された脳血管撮影検査の画像(乙A17の2)において原告の右中大脳動脈の分枝2本の閉塞が認められると述べ(鑑定人O),また,R医師は,2月1日午後6時58分ころに撮影された脳血管撮影検査の画像(乙A17の1)において原告の右中大脳動脈の分枝2本の閉塞が認められると述べる(甲B14)が,これらの画像から明らかに右中大脳動脈の分枝2本が閉塞していると認めるのは困難である(鑑定人N,同P)から,原告の右中大脳動脈の分枝2本に閉塞が生じた時期については,遅くとも2月1日午後7時03分ころと認めるのが相当である。 (3) 全身ヘパリン化の要否について 次に,原告は,本件手術において,大腿動脈にカテーテル挿入のためのシースを留置したところで,抗凝固剤であるヘパリンを静脈内に注入して,全身ヘパリン化を行う必要があったと主張するので,これについて検討する。 ア 文献の中には,未破裂脳動脈瘤に対する脳動脈瘤塞栓術において,大腿動脈にシース(イントロデューサー)を留置した段階で全身ヘパリン化を実施することを推奨しているものもある(甲B1,B2,B18,乙B5)。 イ しかし,未破裂脳動脈瘤に対する脳動脈瘤塞栓術における全身ヘパリン化については,標準的な方法は存在しないとする文献もあり(乙B5,B20),実際の臨床現場においても,患者が高齢である場合には,動脈硬化による血栓症発症の危険が高い一方で,出血性合併症発症の危険も高いことから,全身ヘパリン化の実施について一定の見解はなく,必ずしも全身ヘパリン化が実施されているわけではないことが窺える(鑑定人N,同P,同O)。 ウ 本件手術においては,右大腿動脈に挿入されたシースを通じてガイディングカテーテルが原告の右内頸動脈へと誘導された段階では全身ヘパリン化は実施されず,原告に対して全身ヘパリン化が実施されたのは,2本のコイルによって本件脳動脈瘤内にフレームが形成された後の午後7時20分ころになってからであった(前記(1)ウ(イ))。 しかし,原告は大正12年5月13日生まれ(本件手術時には77歳8か月)であった(前記前提事実)ところ,前記イのとおり,高齢患者の未破裂脳動脈瘤に対する脳動脈瘤塞栓術においては,全身ヘパリン化についての標準的な方法は存在せず,必ずしも全身ヘパリン化が実施されているわけではないことに照らせば,本件手術において,右大腿動脈にシースが挿入された時点で原告に対して直ちに全身ヘパリン化を実施する必要があったとは認め難いというべきである。 (4) 小括 よって,本件手術において,被告病院の担当医師らに,原告に対する全身ヘパリン化を怠った過失があったとは認められないから,争点(1)についての原告の主張は,その余の点について判断するまでもなく理由がない。 2 争点(2)(本件手術において,被告病院の担当医師らが,原告に生じた右脳動脈の閉塞に対して直ちにウロキナーゼを投与する措置を怠り,原告に右脳梗塞を発症させ,本件後遺障害(左上下肢の機能障害)を生じさせたことによる債務不履行又は不法行為の成否)について 原告は,本件手術において,被告病院の担当医師らが,原告に生じた右脳動脈の閉塞に対して直ちにウロキナーゼを投与する措置を怠ったことによって,原告に右脳梗塞が発症し,本件後遺障害(左上下肢の機能障害)が生じたと主張するので,これについて検討する。 (1) 右脳動脈の閉塞を認識すべき時期について 原告は,本件手術において,遅くとも2月1日午後7時42分までには,原告の右脳動脈の閉塞が認識されるべきであったと主張するので,まず,原告の右中大脳動脈の分枝2本に生じた閉塞について,被告病院の担当医師らはどの時点までにこれを認識すべきであったかを検討する。 ア 前記1(2)ウのとおり,原告の右中大脳動脈の分枝2本に閉塞が生じた時期については,遅くとも2月1日午後7時03分ころと認めるのが相当である。 そして,本件手術においては,原告の右中大脳動脈の分枝2本に閉塞が生じて以降,午後7時03分ころ,午後7時08分ころ,午後7時14分ころ,午後7時27分ころ,午後7時32分ころ,午後7時39分ころ及び午後7時42分ころに脳血管撮影検査が実施されており(前記1(1)ウ(ウ)),これらの脳血管撮影検査の画像には,原告の右中大脳動脈の分枝2本の閉塞を示す所見が現れているものと考えられる。 イ 脳動脈瘤塞栓術施術中に実施される脳血管撮影検査の本来の目的は,コイルの塞栓が適切に行われているかどうかを確認することにあり(証人G),現に脳動脈瘤塞栓術を執り行っている医師が,術中に撮影された脳血管撮影検査の画像から,脳動脈の閉塞の有無を確認することは容易なことではないと思われる(鑑定人N,同O)。 しかし,前記1(1)ウ(ウ)のとおり,本件手術においては,少なくとも午後7時42分ころに実施された脳血管撮影検査については,すべてのコイルの挿入が終了した後に,頭蓋内に異常が生じていないかどうかを最終的に確認することを目的とするものであったと認められ,この午後7時42分の脳血管撮影検査の画像には原告の右中大脳動脈の分枝2本の閉塞を示す所見が現れていること(鑑定人N,同P,同O)からすれば,被告病院の担当医師らとしては,遅くとも午後7時42分ころに脳血管撮影検査を実施した時点において,原告の右中大脳動脈の分枝2本の閉塞を認識すべきであったというべきである(鑑定人N,同P,同O)。 (2) 右脳動脈の閉塞を認識した後にとられるべき措置について 次に,原告は,原告の右中大脳動脈の分枝2本の閉塞が認識された場合に,直ちにウロキナーゼが投与されるべきであったと主張するので,これについて検討する。 ア ウロキナーゼは,出血を惹起し,止血が困難になるおそれがあることから,添付文書(能書)上は,動脈瘤のある患者に対する投与は禁忌とされている(乙B18,B22)。 イ しかし,脳動脈に生じた血栓に対しては,全身ヘパリン化の実施又はウロキナーゼの投与のほかに有効な治療法はなく(鑑定人N,同P,同O),実際にも脳動脈瘤塞栓術中に生じた血栓に対してウロキナーゼの注入による血栓溶解療法が実施された症例も報告されている(甲B19,B20)ことからすれば,原告の右中大脳動脈の分枝2本の閉塞が確認された場合には,既に原告に対しては2月1日午後7時20分の時点で全身ヘパリン化が施されていた(前記1(1)ウ(イ))以上,もはやウロキナーゼの投与による血栓溶解療法をとるほかなく,また,とるべきであった(なお,被告病院の担当医師らも,本件手術終了後の2月1日午後9時25分ころ及び午後9時40分ころには,原告に対して,ウロキナーゼを12万単位ずつ静脈注射していることは前記1(1)エ(イ)のとおり。)というべきである(鑑定人N,同P,同O)。 (3) 2月1日午後7時42分ころにウロキナーゼが投与されていた場合の予後について 以上によれば,被告病院の担当医師らは,遅くとも2月1日午後7時42分ころには原告の右中大脳動脈の分枝2本の閉塞を認識し,直ちに原告に対してウロキナーゼを投与すべきであったのにこれを怠ったというべきであるが,この注意義務違反と原告に発生した本件後遺障害(左上下肢の機能障害)との間に因果関係が認められるかについて検討する。 ア 一般論としては,ウロキナーゼの投与による血栓溶解療法は,血管が閉塞してからより短時間で開始した方が,より高い血栓溶解効果を期待することができるといえる(甲B14,鑑定人N,同P,同O)。 イ しかし,他方では,ウロキナーゼの血栓溶解作用は必ずしも高いものではなく(鑑定人P),血管が閉塞してからウロキナーゼを投与するまでの時間が短かったからといって,必ずしもより高い血栓溶解効果が現れるわけではないというのが臨床現場における実情であるとも窺える(鑑定人N,同P,同O)。 文献の中にも,ウロキナーゼの投与による血栓溶解療法について,発症からの経過時間だけから血栓溶解効果を予測することは困難であると指摘するものもある(甲B20)。 また,原告に生じたのは,右中大脳動脈の分枝2本という末梢血管における閉塞であり,仮にウロキナーゼの投与が奏功して血流の再開が得られたとしても,右脳梗塞の予防にどれだけの効果があったのかは不明といわざるを得ない(鑑定人P)(実際,原告に対しては,2月1日午後9時25分ころ及び午後9時40分ころにウロキナーゼが12万単位ずつ静脈注射され,右中大脳動脈の運動野に向かう末梢動脈の一部において,血流の再開が認められていた(前記1(1)エ(イ)(ウ))にもかかわらず,本件後遺障害が生じている(前記前提事実)。)。 ウ そうすると,仮に2月1日午後7時42分ころに原告に対してウロキナーゼが投与されていたとしても,午後9時25分ころ及び午後9時40分ころにウロキナーゼが12万単位ずつ静脈注射された実際の予後と比較して,原告の後遺障害が有意に改善されたとは推認できないというべきである。 (4) 小括 よって,被告病院の担当医師らは,遅くとも2月1日午後7時42分ころには原告の右中大脳動脈の分枝2本の閉塞を認識し,直ちに原告に対してウロキナーゼを投与すべきであったところ,これを怠ったものといえるが,仮に午後7時42分ころに原告に対してウロキナーゼが投与されていたとしても,原告の後遺障害が有意に改善されたと認めることはできないから,争点(2)についての原告の主張は,その余の点について判断するまでもなく理由がない。 3 争点(3)(被告病院の担当医師らが,原告の左脳動脈に対する脳血管撮影検査を実施し,原告に左脳梗塞を発症させ,本件後遺障害(知的機能障害)を生じさせたことによる債務不履行又は不法行為の成否)について 原告は
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7.心臓病ときのこ 1月13日 ▲ メガビ 878 さすらう名無しさん 2010/01/13(水) 21 46 50 ID J9jLaLgl0 こんばんわ。 http //www.110upweb.com/akujyogaku/definition/index.html こんなの見付けてしまったのだが・・う〜ん。 「悪女」「悪人」「変態」「小悪魔」 はい、私は間違いなく変態にカテゴライズされまっす。 っていうか、数年前から小悪魔なるものが流行っておりますが〜。 ああ、蝶々とかいうホステスの本を数冊読んだのだったが・・も〜、あなたなんていうか・・なんですね。 ふたご屋の人が書いてるホステス本の方がよかったな。 蝶々は、「小悪魔になってモテモテ人生を送ろう」っていうのがコンセプトなんだけど そこには気配りもマナーも女性としての美も心構えもなんもなし。 ただ、若い女の子が甘え上手になって男に優しくしてもらお〜っという本の気がした。 ・・それねぇ、この老婆が思うに20代までですよ、通じるの。今は三十代前半でも通じるかな? ふたご屋の方は書いてる人が実は本当に人を見てる。銀座の女はこうでなきゃ。 懇意にしてる赤坂のママに聞いたのだけれど、「なんで自分の店を」と。 したら、「店から肩たたきにあって」みたいなことを言ってた。 ピンチってチャンスなんだな〜と思ったりしたのだけれど。 1月15日 893 さすらう名無しさん 2010/01/15(金) 00 55 50 0 こんばんわ。 遅かったのでちょっとだけ。 892 たまには一人も気楽でいいよね。 風水っぽい整理整頓術によれば、「何かを手放せば、新しい何かが入ってくる」らしく。 ふぅ、手放さない私には新しいモノは入ってくるのでしょうかw 最近は何を着てるの?仕事はオフィスカジュアル程度で行ける?技術職にはそういう傾向があるみたいだけど。 金融はリテール(個人客相手)はいつもスーツだけど、ホールセールス(法人客相手)はアポがないと結構自由かな? それでもジーンズとかはダメダメだけど。 ん〜、技術職の職場での服装って気になるなぁ。 1月17日 899 在外邦人固定2@名無しさん 2010/01/17(日) 16 52 30 0 こんにちわ。 東京は今日は晴天でした。はぁ、洗濯日和、掃除日和です。 在米のみなさん、お元気ですか? 894 会社の名前の入った服w それはあんま来たくないねぇ。 ヲタのみなさんは服装にあんま気を使わないからいいんだろうか? でもそういう人が多いと、通勤着は気にしないでいいので楽かもね。 ・・いろいろノベルティとか貰ったけど、(要らないもんばっか) やっぱ紙袋以外は使いたくないっていうか・・ん〜。 904 在外邦人固定2@名無しさん 2010/01/17(日) 23 10 40 0 903 自慢とかしてないでしょ。。。も〜。 愛される人ねぇ。ん〜、私は愛されてないんでしょうか? 困ったもんだ。 1月18日 912 在外邦人固定2@名無しさん 2010/01/18(月) 22 03 10 0 こんばんわ。。。 相変わらず・・もぉ。 ああ、ここね、ねらーバレしてるからもうちょっと控えめに煽るようにw 大動脈血管炎症群は子供産めない病気ではありません。 (誰か同じ病気だったら、悲観したら困る) でもね、ただものすご〜く大変で重度によっては命がけになるし ステロイド(私は去年までプレドニン飲んでた)を使用すると出産は出来ない。 そんだけだよ。今、抜いてるけど、またいつ飲まないといけない状態になるかわからない。 仕事なんてそうそう休んでらんなかったのよ。これ飲まないと歩行困難なんだからしょうがないっす。 それと難病は神の天罰ではないんじゃないの?もっと極悪人平気で生きてますがな。。。 913 在外邦人固定2@名無しさん 2010/01/18(月) 22 08 17 0 バカねぇ。。。これ最近切実w なんせ仕事以外のことは小手先でごまかせるもの以外まともに出来たことはない! なんか〜、あれですね、「愛」のもてないことはいい加減にやってしまう性分なのか。 人間の能力なんてそんなに差はないと思うんだよね。学習障害でもない限り。 ってことはよ?要は「愛」なのよ。「愛」。 好きなこと得意なことでもいい加減にごまかすので、適当になってしまうんだけれど 「愛」は強いわよ〜、れもちゃん。 相場を愛してたからね、どんなことでも知りたかったの。だからやったの。 でもそれ以外のことはねぇ、英語は通じればいいや、ってへたくそなままにするわ、 地理も歴史も未だによ〜わからん。社会人としてまずいレベルぐらい知らないw ん〜、バカは自覚あるんだよねぇ。 1月19日 925 在外邦人固定2@名無しさん 2010/01/19(火) 22 16 26 0 れもちゃん、「あの人」は仕事何回も辞めろって言ってたよ。 それは再三に渡って書いてたと思うけど〜。その頃はどうしても会社に行かないといけない事情があったのだ。 女性が経済力持ってると、「ここぞ」って時に突っぱねられるよ。 誰かのお世話になってしまったら、ある程度我慢して生活していかないといけないじゃん。 でも、自分で自分の分稼いでたら、自分の主張もわがまま言いたい放題じゃんw 正直今は本格的に体調良くないので、どっちでもいいんだけど。(弁膜症やりそうなのだ) ただ、男性は結構女性には本当は家にいてもらってこちゃこちゃと細かいことしてて貰いたいんじゃないのかな? でもまぁ、そうだね、こんな状態なのに仕事しろっていう男は鬼畜です。愛されてないのでしょうw 1月28日 ▲ 至高スレ 77 :ガクブル15:2010/01/28(木) 18 47 01 O 巣が留守になってるW 見たこともないきのこの嫁の悪口言っててもお前のキモオタ童貞Lifeが変わるわけじゃないぞW 78 :ほんわか名無しさん :2010/01/28(木) 20 57 01 O まだ巣に帰ってないのかよW あんな連投してたら自演バレバレだろWW それに名無しで荒らし回るお前がチンコついてるのかって馬鹿だろWW それに煽り耐性もなさすぎWW 79 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 00 31 13 O お〜い、ローズが叩かれてるぞ! 仮に恥垢を名乗るんなら応援に行ってやれやW 81 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 00 42 01 0 79 叩かれて気にするローズでもあるまいし ほっといてやれよ、ブサイク妻をもつきのこ君 デブでヒラメ顔で嫌われ者なんだって?ご愁傷様 85 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 01 00 40 O 81 自分で連投しておいて白々しいなW きのこもキモヲタ童貞のチキン親父に同情されたくないんじゃないかW 88 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 01 43 18 O 学部が伸びないぞ! 自演バレバレだからって手ぇ抜くなやWW 91 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 10 51 51 O 夜中にシコシコ貼り付けてヲタ気質丸出しだなW なんか昆虫マニアみたいだなW おまけにちょっとコメント付けてアピッてるつもりか? なんかお前みたいに何の能もない奴って批評家気取りで自分も何かやった気になるんだろ?屈折した自己顕示てとこかW 92 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 10 57 00 O DEEPに対してもそうだよな。DEEPが可哀相な奴だってわかっていてもみんなヌルーく見守ってるのに馬鹿が煽って叩いたりして自己顕示してさ。 傍から見るとパチンカスとキモヲタの近親憎悪にしか見えないじゃないかW 95 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 11 05 36 O そこに自分大好きのローズが自己犠牲っぽい芝居するからもう何が何やらW チキン→一人で昆虫採集 DEEP →一人芝居 ローズ→古巣で一人言 お前ら同類なんだよ!だから仲良くしろW まあローズには鼻の下伸ばしてるけどなW でも童貞オヂサンのお前は知らないだろうけど女はめんどくさいぞ^^ 96 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 11 07 05 0 95 その3人は仲いいだろ おまいも馴れ合いに入れよw 97 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 11 09 00 0 Wは学部でも顰蹙を買っているぞ ここにいるがよい^ 98 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 11 11 21 O 97 そうするよW 新たけの残党も呼んでくるよ。 99 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 11 12 49 0 98 おまえ新たけの残党だろw 101 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 11 14 25 0 ところで…Wは女が嫌いなのかw 102 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 11 17 26 O 101 好きに決まってるじゃないかW 人生で一番大切なのはオッパイだと思うよW 103 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 11 18 04 0 かわいそうにWはガクブルで苛められたなだなw ヨシヨシここにいるがよい 105 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 11 22 20 0 Wに言われてローズの古巣見てきたが体調が優れないようだな 名倉さんというのはローズのボーイフレンドなのかね? 106 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 11 24 48 O 103 馬鹿タレW ずっとお前にいじめられてたんじゃないかW でも正直、学部や新たけで未だに事件がどうとかウンザリしてたんだよな。 109 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 11 30 16 O 105 ボーイフレンドかどうかは知らない。 でもローズも何でも抱え込んだりしないでもっとテキトーに生きればいいのにね。 110 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 11 30 49 0 新たけってぶっちゃけお伽さんしか知らない。 Wって有名なの? 113 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 11 45 05 O 110 昔はちょっとって…知ってて聞いてるだろW でも旧たけ、新たけでテキトーに駄文書いてたら先生とか呼ばれて思ってること言えなくなっちゃったな。 例えば、チキンが正論言ってても思い込みと妄想で頭がいっぱいの連中と一緒だったら立場上同調出来ないしねねW DEEPも極力スルーしてたんだけどな〜。 まあ、お伽さんは理性的でローズは感情豊かでめんどくさいけどいい人だったけどね。 115 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 11 53 25 0 113 誰?69(仮)なら龍のファンなのかなと思って覚えてるけど。 思うにローズは美人で優しくていい人だよ。とても可愛らしい。 116 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 11 55 27 0 れもにぇさんの言っているローズの男性遍歴は本当なのかね 一度お手合わせ願いたい^ ^ 117 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 11 59 33 0 朝っぱらから湿っぽいスレだなあ、おいw 今日もこれから通院なのに絶望を感じてきたぞ。 119 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 03 57 O 115 携帯だったら俺じゃなくてもきのこ、きのこ連呼してたくせに何故そんなにボケるんだよW まあ、きのこは引退したから二代目きのこはDEEPみたいで嫌だしらWでよろしくお願いします! 120 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 08 24 O 116 わからないけどちょっと話が大きくなってる気がするよ。ただ、旧たけのときに思ったのは彼女はドMなんじゃないかな。こっちの言ったことなんでもしてくれそうW 俺もお手合わせしてみたいW 121 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 10 25 0 120 うむ。 ローズの体調は心配だが男というものはそーゆうものである。 122 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 22 33 0 119 ああ俺に女の腐ったようなやつと言われたきのこさんか(笑) まあでも今日で吹っ切れたみたいだね。 123 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 23 45 O 121 なんかローズってSでもないのにS心くすぐられるんだよね。でも俺が言うのもなんだけど体だけは大事にして欲しいよね。 124 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 26 36 0 123 俺が面倒みるから大丈夫。お心遣い有難う。 125 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 29 24 0 123 思い通りの女に調教したいのう 佐野量子か… 126 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 30 44 0 ローズのような女は惚れたら尽くしてくれるんじゃないのかね? 夜もかわいいお口でw 127 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 32 31 0 124 Mr. 抜け駆けはずるいですぞ^^; 128 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 33 30 O 122 お前かぁW まあ、これからはよろしく! 本当は旧たけ分裂前に消えてしまいたかったんだけどね。 あんな駄文書く為にコテつけたばかりにいじめられてさW 129 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 36 21 0 128 君、きのこ君ではない人だよね^ ^; コミケの人か? 130 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 40 57 O ローズって情が濃いからみんなまとめて面倒見てくれそうじゃない? 多分その辺が同性からヤリマンぽく見られてしまってる気がする。 131 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 44 08 0 127 スミマセン。こればっかりは譲れません。 128 130 ばーか! 132 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 45 39 0 ローズは難しい病気を抱えていても気丈だな 女に良く泣きつかれる身としては気丈な女ほどそそるな… 133 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 47 43 O 129 コミケの人って? もうきのこ辞めたから何でもいいけど今まで散々俺じゃないのに全部きのこ認定されてたのに、きのこじゃないと言われるとちょっと悔しいかもW 134 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 49 46 0 今年のイベントとして山梨できのこカップルをストーカーし笑おうと計画しているのだがw 135 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 50 58 0 石野眞子と佐野量子の共通点は目が大きくて垂れ目ということかな^ ^ 136 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 54 19 O 132 気丈な女が自分にだけ見せる弱さとかW 137 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 58 38 O 134 別にいいよW 何なら一緒に飲もうよ。 でも、マジな話今年は行けるかどうかわからないからな〜 まあ行くときは報告するよ。 138 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 12 59 22 0 136 うむ。 だが、ローズは誰かに弱さを見せているのだろうかね。Wも言っていたが抱え込む性格をしていそうだ。 ネラーバレしている掲示板で煽られるのを承知で書き込む強さはあるが脆そうだな。 病気と闘うローズをはげましてやりたいよ、俺の粗末なナニでよければ^ ^ 141 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 13 03 33 0 はあ、おまえら諦めるように! よろしくお願いします。 142 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 13 06 49 0 れもにぇさんの言うとおりローズの旦那はなぜローズに仕事をさせるのだろう。 難しい病気じゃないか。家で家事して夜楽しませてくれればよろし。 ローズが言うことをきかないのかね? 144 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 13 09 40 0 ローズ、俺のところに来てくれれば君を大切にするよ。 仕事はしなくても良い。ローーーーーズーーーーー 145 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 13 10 15 O 138 旦那いるみたいだけど満たされてないかも? だからその隙間を埋める為に何かを抱え込むのでは? 円満を強調するのも気丈な女の強がりかもW そう見るとまたローズが可愛く見えてくるでしょ。 146 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 13 11 02 0 目まいを覚えた。 不意に自信にあふれて、彼は小さな文字のひとつにふれた。 偏在する声がいった。 そなたの仕事のための時間は許された。 155 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 13 27 42 0 さて、そろそろ逝く時間だ。 俺が戻ってくるまで少しだけ待っててくれ ローズ キミを愛して止まない。 156 :ほんわか名無しさん :2010/01/29(金) 13 32 22 0 Mr.はローズのおっぱいの虜ですな^^ 1月29日 ▲ 学部 530 :学籍番号:774 氏名:_____:2010/01/29(金) 18 06 25 ID ??? 愛されていないと思いつつも一緒にいるというのが理解できないな 一度Mr.と会ってみるべきじゃないかな 他人事だがそう思う 570 :学籍番号:774 氏名:_____:2010/01/29(金) 18 44 55 ID ??? やはりローズに必要なのは「純愛」だな 愛すべき人にたどり着けば、考えも変わるかもしれない 575 :学籍番号:774 氏名:_____:2010/01/29(金) 18 48 51 ID ??? 570 そこでMr.の登場だなw 578 :学籍番号:774 氏名:_____:2010/01/29(金) 18 56 50 ID ??? ローズは一種のカルトにはまった信者みたいな状態だと思う 周りの人はそれを奇怪な事だと認識できるが 集団生活で困難な修行を強いられていても 本人はいたって幸福感を味わってたりするからね 脱洗脳くらいの勢いで責めないと ローズは解放されないのかもな 581 :学籍番号:774 氏名:_____:2010/01/29(金) 18 59 36 ID ??? 578 知り合いが過労死したんだが、まさにそんな状態だった 本人は恍惚状態だったよ ローズは仕事にとりつかれている 早く洗脳を解きたい 助けてやれるのは俺しかいないと思っているw 587 :学籍番号:774 氏名:_____:2010/01/29(金) 19 04 43 ID ??? 失礼な言い方だが ローズを肉体的に落とすのは容易だと思う 精神的に落とすのは、難攻不落の要塞ではないかと 588 :学籍番号:774 氏名:_____:2010/01/29(金) 19 05 50 ID ??? 587 だからヤリ捨てで泣いてる男がいるんだろうな。 自立している女は無理して男と付き合おうとしない。 離婚率も高いよ。 589 :学籍番号:774 氏名:_____:2010/01/29(金) 19 07 19 ID ??? 587 あり得るパターンとしては 逆に難攻不落の男だろうな 絶対に女性に心を開かないような男性に ローズが惚れてしまった時に、純愛が始まるのかもしれない 599 :学籍番号:774 氏名:_____:2010/01/29(金) 19 15 51 ID ??? ローズの古巣を読んできたが 16歳から付き合っていたらしいな 世界で一番信用できる 即決即行動の起こせる亭主関白な男らしい 似たような男がいいんじゃね? 好みのタイプは変わらんよ 600 :学籍番号:774 氏名:_____:2010/01/29(金) 19 16 42 ID ??? 俺はヌル氏に一票だな 大人の余裕と貫禄がある ローズはヌル氏と付き合って安らいで欲しい 764 :学籍番号:774 氏名:_____:2010/01/30(土) 01 07 25 ID ??? 761 小悪魔っていうのは、容姿が端麗で小柄な女性が ちょっと性格きつくてそのギャップに惹かれるわけでしょ ツンデレで、自分にだけはデレっとして欲しいという願望から来るわけで 同じ事だよ ▲ ローズスレ 561 :最低人類0号 :2010/02/02(火) 19 50 29 ID DVprxyFlP このスレは埋めよう。 まとめにんの遊び場にされたくない。 565 :最低人類0号 :2010/02/02(火) 19 53 21 ID GlH4S0naP ローズ… 600 :最低人類0号 :2010/02/02(火) 20 39 57 ID GlH4S0naP ローズ… 614 :最低人類0号 :2010/02/02(火) 21 01 56 ID GlH4S0naP ローズ… 750 :最低人類0号 :2010/02/03(水) 00 02 06 ID GlH4S0naP ローズ… 846 :最低人類0号 :2010/02/05(金) 02 56 42 ID 4BaHIaMj0 離婚 847 :最低人類0号 :2010/02/05(金) 03 00 08 ID 4BaHIaMj0 不倫 938 :最低人類0号 :2010/02/08(月) 20 39 47 ID MSfpAqgB0 ローズ様 ▲ 至高スレ 177 :ほんわか名無しさん :2010/02/10(水) 01 57 53 0 iLL - Flying Sausor http //www.youtube.com/watch?v=-prA_5LjHTI おやすみ、ローズ 次 8.ローズ現る
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並べ替え 問題文 解答 絶滅危惧種にも関わらず2011年夏に皇居・二重橋堀などで大繁殖し「景観を損なう」と問題になった水草は? ツツイトモ 2011年に、マサチューセッツ工科大学の研究者らによって開発された、15種類のウィルスを殺せるという抗ウイルス薬は? DRACO 同じ重さの物でも、イメージや体積の大きさなどによって一方が軽く感じられるという錯角は「○○○○○○○○効果」? シャルパンティエ 2009年に「肺がんを引き起こす原因になる」と発表された石綿などに含まれる鉄が肺に入ると出来るたんぱく質は? フェリチン 16世紀後半にジョン・ネイピアとは独立して対数を発見したことで有名な、スイス人生まれの時計職人は? ヨスト・ビュルギ 最初に報告したフランス人医師の名前からジェリノー症候群とも呼ばれる、日中に突然強い眠気に襲われる症状を何という? ナルコレプシー 3400万年程前にユーラシア大陸に生息した、推定体重17トンと歴史上、陸上に生息して最も大きいとされる哺乳類といえば? インドリコテリウム 2010年にNASAの研究チームが発表した「ヒ素を体内に取り入れ成長する細菌」に付けられた名前は? GFAJ-1 追跡線、牽引線ともいう端におもりをつけたひもを垂直にまっすぐ引いたときにおもりが描く軌跡をなんと言う? トラクトリックス ガラス海綿とも呼ばれるその美しさから観賞用にも利用されている、海底に突き刺さった細長い籠状の海綿といえば? カイロウドウケツ 1981年に群馬県で発見された「サンチュウリュウ」もこの仲間である、「ニワトリモドキ」という学名の恐竜は? ガリミムス 「ユビキノン」とも呼ばれる、若返りなどの効果があるとされるビタミンは? コエンザイムQ10 その卵は、インドの伝説の花に例え俗に「優曇華(うどんげ)」と呼ばれる、半透明なハネを持つ昆虫は? クサカゲロウ アメリカ各地でも祝われるアイルランドの祭日「セントパトリックスデイ」に欠かせない植物といえば? シャムロック キノホルムが原因とされる病気・スモン病の日本語での呼び名は「○○○○○○○○症」? 亜急性脊髄視神経 ノビル系やファレノブシス系などがあるラン科の花は? デンドロビウム 深海性であるため生態はほとんど分かっていない、成熟しても体長約20cmという最も小さい種類のサメ類は? ツラナガコビトザメ 鉱物の名前にもなっているポーランド生まれの科学者キュリー夫人の旧姓は? スクロドフスカ 石川県白山市の古代の地層で化石が発見され、サナギガイ類では世界最古の新種と確認された貝は「○○○○○・コスタータ」? テトリプパ 2011年に「洗濯後の衣類に発生する、雑巾のような臭いの原因となる物質の発生原因である」と特定された微生物は? モラクセラ菌 皮膚の傷の殺菌・消毒に用いる「赤チン」の正式名称は○○○○○○○○液? マーキュロクロム 東日本大震災のようなプレートの境界面で起きる地震の発生後に震源地境界面の外側で起きる地震のことを何という? アウターライズ地震 フランス・ラスコー洞窟の壁画にもその姿が描かれている1627年に絶滅した家畜牛の祖先とされる動物は? オーロックス 「私たちの星」という意味がある、1992年に打ち上げられた韓国初の人工衛星は? ウリビョル1号 ニンヒドリンという薬品を用いて紙などから指紋を検出する際に生じる、紫の色素を何という? ルーエマンパープル 体長はおよそ12mmある日本最大のテントウムシは「○○○○○○テントウ」? ハラグロオオ 口の中で光っている発光機で獲物の小魚などをおびき寄せ食べてしまうというアンコウ目の魚の一種といえば? タウマティクトゥス アルファベット3文字で「ChE」と表される、健康診断では肝臓の蛋白合成機能の指標とされる酵素の一種といえば? コリンエステラーゼ 電気クラゲの正式な名前は? カツオノエボシ 別名を「モガシ」とういう国名の「ポルトガル」に由来する名前を持つ樹木は? ホルトノキ 漢字で「凌霄花」と書く、赤やだいだいの花が美しく塀などに這いのぼる性質があるつる性落葉樹は? ノウゼンカズラ もっとも就航能力のある目を持つ生き物としてギネスブックにも登録された、深海にすむ球状の生物は? ギガントキプリス 筑波山にのみ自生し他では発見されていないことからつくば市の花にもなっている、可憐で美しく繁殖力も強い野菜の名前は? ホシザキユキノシタ 染色体と呼ばれる構造を発見したスイスの植物学者は? カール・ネーゲリ 家事や介護を担うことができるという、産業技術総合研究所と川田工業が開発した人間型のロボットは? HRP-4 ぬれた砂に力を加えると粒子間に水が吸い込まれ固くなる現象をなんという? ダイラタンシー 2009年にNASAが打ち上げた月を周回する探査機はルナ・○○○○○○・オービター? リコネサンス 東京大学と国立天文台が共同で開発した、省エネ性能で世界一を誇るスーパーコンピュータは? GRAPE-DR 鳥のように翼を羽ばたかせることによって飛ぶ航空機のことを、英語で何という? オーニソプター 柘榴石と輝石を主成分とすることから、日本では榴輝岩とも呼ばれる、高温・高圧下で出来る変成岩は? エクロジャイト 南アフリカ共和国・北ケープ州の都市にちなんで命名されたカンラン石、雲母などを主成分とする火成岩といえば? キンバーライト CAMとも略される、ヘリコバクター・ピロリの除菌療法でも標準的な治療法に組み込まれている抗生物質といえば? クラリスロマイシン 羊毛や絹の染色に使われる「AY」と略される酸塩基指示薬といえば? アリザリンイエロー 光合成によって重油を精製することで注目を集めている緑藻の一種といえば? ボトリオコッカス (小さくつやのある魚の画像) ネオンテトラ 観賞魚として人気が高いインドやスリランカ原産の世界最小の淡水フグといえば? アベニーパッファー 別名を「ペットボトル症候群」という、夏に発症者が急増する急性の糖尿病は「ソフトドリンク・○○○○○」? ケトーシス ボヤイと同時期に非ユークリッド幾何学を創始したロシアの数学者は? ロバチェフスキー 土星の衛星のなかでタイタン、レアに次いで3番目に大きなものといえば? イアぺトゥス 2011年9月に、南太平洋のキリバス周辺の海域へと落下したとされるアメリカの大気観測衛星は? UARS 「構造化プログラミング」の概念を1967年に提唱したオランダのコンピュータ科学者はエドガー・○○○○○○? ダイクストラ 正係数多変数高次不定方程式に名を残す、著書『算術』で有名な古代アレクサンドリアの数学者は? ディオファントス 「自己超越」の概念を発展させたものとされる、1960年代に始まった心理学の潮流は「○○○○○○○○○心理学」? トランスパーソナル 別名を「ハイイロヤギュウ」 という、カンボジアやラオスなどに棲むウシ科の哺乳類は? コープレイ 皆既日食が起こるとき地上に細かいさざ波のような縞模様が揺れて見える現象を何という? シャドーバウンド 主に母乳を解しての母子感染で広がり問題となっている病気「成人T細胞白血病」の原因となるウィルスといえば? HTLV-1 アメリカの宇宙計画マーキュリー計画、ジェミニ計画、アポロ計画の全てで宇宙飛行した唯一の人物は? ウォルター・シラー 回転する電荷を帯びたブラックホールを記述できる、一般相対性理論のアインシュタイン方程式の解といえば? カー・ニューマン解 2011年に、脳出血等の原因となる難病・モヤモヤ病を引き起こすことが判明した遺伝子に対して付けられた名前は? mysterin 2011年に「口にくわえた貝を岩に当て、割って中身を食べる」姿が確認され、「道具使う野生の魚」として話題となったのは? シロクラベラ 貧血の検査などに用いられる血液中に占める血球の容積の割合を示す数値を何という? ヘマトクリット値 「最適制御の数学的理論」などで知られる、ロシアの盲目の数学者はレフ・○○○○○○○○? ポントリャーギン 2011年10月にインド洋のベンガル湾上空から地球に落下したとされるドイツの観測衛星は? ROSAT 2011年に、日本蝶類学会の調査隊により約80年ぶりに確認された「ヒマラヤの貴婦人」と呼ばれる幻の蝶は○○○○○○○アゲハ? ブータンシボリ 漫画『幽☆遊☆白書』の劇中のクイズでも出題された1989年にC・ポラスが発見した小惑星といえば? トータチス 2010年に発見された、土星にとって最大の衛星・タイタンにある、巨大な氷火山は? ソトラ・ファキュラ 岩手県の大揚沼と福島県の平伏沼のものが有名な木の枝に産卵するカエルは? モリアオガエル 公共施設などに設置されている心室細動を起こした人に電気ショックを与え心臓の働きを戻す機器「AED」の正式名称は? 自動体外式除細動器 最大で8cm以上にもなるバッタ目の中では日本最大級の大きさである、南西諸島以南に分布する昆虫は? タイワンツチイナゴ 損傷した肘の靱帯に、他の部位の正常な腱を移植する手術のことを初めてこの手術を受けた野球選手にちなんで何という? トミー・ジョン手術 唾液の中に含まれるタンパク質の一種で、2009年に「口の中の傷が出来た際、他のタンパク質と結合して傷を塞ぐ」と判明したのは? ヒスタチン 動物や植物を顕微鏡で観察するときに用いる、細胞を薄く切り取るための機械を何という? ミクロトーム 突然死のおよそ7%はこれが原因という、脳を保護する髄膜の中での出血によって起こる脳卒中の一種といえば? 蜘蛛膜下出血 日本では「老人斑」とも呼ばれるアルツハイマー病患者の脳に見られる、たんぱく質が繊維状に繋がってできた異常を何という? アミロイド斑 北アルプスで発見され正体不明という意味で命名された植物は○○○○○○○○ゴケ? ナンジャモンジャ (三角形が集まって大きな三角形を作っている画像) シルピンスキー 徳島文理大学の研究グループにより、その実にがん細胞の増殖を抑える効果があることが確認されたニシキギ科の植物は? ヒゼンマユミ 南アフリカ共和国に位置し世界最大とされる隕石衝突によるクレーターは○○○○○○○ドーム? フレデフォード 2010年に発見された、土星にとって最大の衛星・タイタンにある、巨大な氷火山は? ソトラ・ファキュラ 赤道に近いことから静止衛星の打ち上げに適しているブラジル・マラニョン州にあるロケット打ち上げ施設は? アルカンタラ射場 2011年にNASAが宇宙望遠鏡で発見したことを発表した、太陽系外の600光年彼方にある、地球に似た惑星は? ケプラー22b 三大流星群の一つ、ふたご座流星群の母天体とされるギリシャ神話の神・ヘリオスの子から命名された小惑星は? ファエトン 次なる大地震の危険性があるある一定期間に大地震の震源になっていない区域のことを何という? 地震空白域 これによってできた淡水湖は世界有数の透明度を誇る、カナダのケベック州にある隕石衝突跡を何という? ピングアルイト 714と715のように、2つの連続した自然数の各素因子の総和が互いに等しくなる組のことを○○○○○○○○・ペアという? ルース=アーロン 「追跡線」「牽引線」ともいう端におもりをつけたひもを垂直にまっすぐ引いたときにおもりが描く軌跡を何という? トラクトリックス アメリカのタンプリンが提唱したプルトニウムの毒性を示す仮説で知られる、被曝を与えるような放射線を持った粒子を何という? ホットパーティクル 2011年に公開された映画「アレクサンドリア」にその生涯が描かれた古代エジプトの女性天文学者は? ヒュパティア ゲオルギー・ババキンと共に月面車の開発を行った旧ソ連の技術者といえばアレクサンダー・○○○○○○? ケマルジャン 1960年に、マーテン・シュミットと共に世界で初めてクエーサーのスペクトルを観測した天文学者はジェシー・○○○○○○○○? グリーンスタイン 彗星の尾の動きを研究することにより太陽風の存在を予測したドイツの宇宙物理学者はルードヴィッヒ・○○○○○? ビーアマン かつてポン・コッジャ・ウインネッケ・フォーブズ彗星と呼ばれていた、イギリス人の名が付いた彗星は○○○○○○彗星? クロンメリン 準惑星ハウメアの第2衛星といえば? ナマカ 大阪大学の田中亀代次特任教授らが発見した、日光を浴びた際にしみ・そばかすができる原因となる遺伝子は? UVSSA 2012年に開発された「転移した胃がんの細胞を光らせて位置を知らせる診断法」に利用されるアミノ酸の一種は? アミノレブリン酸 ゲームの理論において、チェスや将棋など、偶然に左右されないゲームを「二人○○○○○○○○情報ゲーム」という? 零和有限確定完全 1969年のベストセラー『死の瞬間』の著者であるスイス出身の女性医師はエリザベス・○○○○○○○○○? キューブラー=ロス 東京医科歯科大学の高柳広教授らが発見した、骨の減少を抑え骨芽細胞の成長を促進するたんぱく質は? セマフォリン3A 2012年にオーストラリアで化石が発見された、体に骨がある生物では世界最古となる無脊椎動物は○○○○○○・アクラ? コロナコリナ 東南アジアに生息する世界最大のカマキリは○○○○○○カマキリ? オオカレエダ 中国・遼寧省のジュラ紀後期の地層から化石が発見された羽毛を持つなど始祖鳥と似た特徴を持つ恐竜は? シャオティンギア 揃って天文学に多大な功績を残した、夫・ニコライ、妻・リュドミーラのロシア人夫婦は「○○○○○○夫妻」? チェルヌイフ ティラノサウルスの子供の化石ではないかという説もある「小さな暴君」という意味がある肉食竜は? ナノティラヌス 頭にトサカ状の骨があることから「一つのトサカを持つトカゲ」という意味の、1984年に中国でほぼ完全な骨格が発見された恐竜は? モノロフォサウルス その姿から「トゲトカゲ」とも呼ばれる、全身の皮膚のすき間で水を吸い上げ、口に運ぶことで知られるトカゲは? モロクトカゲ 癌や脳血管障害の早期発見に有効とされる、放射性同位元素を体内に入れ、放出されるガンマ線の分布状況を画像化する検査法は? SPECT 2012年に、兵庫医科大学の善本知広教授らが「花粉症の原因となる物質」と発表したのは「○○○○○○○○33」? インターロイキン 2007年に北海道・羅臼漁港沖で発見され、2012年に新種であると確認された、色子がなくゼリー質の層に覆われた魚は? タマコンニャクウオ 2012年に、日本での製造・販売が承認された、サノフィパスツール社が製造する不活化ワクチンは「○○○○○○ポリオ皮下注」? イモバックス 2012年に日本での販売が承認された不活化ワクチン「イモバックスポリオ皮下注」を製造するフランスの製薬会社は? サノフィパスツール その名は「巡礼者」という意味の磁気の性質に関する先駆的な研究で知られる13世紀の科学者はペトルス・○○○○○○? ペレグリヌス 生息する英領ジブラルタルではこれがいなくなるとイギリス軍が撤退するという有名な伝説があるオナガザル科のサルは? バーバリーマカク 電解質を溶かしているゲルにある別の電解質溶液を加えた場合沈殿が規則的な縞模様を描くという現象のことをなんという? リーゼガング現象 三菱重工業が製造し、2012年5月に種子島宇宙センターから打ち上げられた韓国の多目的実用衛星は? KOMPSAT-3 NHKのドラマ「凛凛と」のモデルとなった、早稲田式テレビジョンの開発者として知られる工学者といえば? 川原田政太郎 2011年にアメリカの研究チームがその体細胞からiPS細胞を作成し、話題となった、現在、世界に僅か7頭しかいない絶滅危惧動物は? キタシロサイ ヘブライ語で「彗星」という意味がある、イスラエル宇宙局が開発した人工衛星打ち上げロケットといえば? シャヴィト 8対程の脚を持つカンブリア紀の小さな海洋生物はミクロ○○○○○○○? ディクティオン ジョージ・ハービッグと共に「ハービッグ・ハロー天体」と呼ばれる誕生期の天体を発見した、メキシコの天文学者といえば? ギイェルモ・アロ ラテン語で「冠をかぶったワニ」という意味がある、頭部に巨大な角を持つ、ペルム紀に生息した体長4m程の恐頭類の生物は? エステンメノスクス 著書に『ブラックホールと時空の歪み』があるワームホールの説明で知られるアメリカの宇宙物理学者といえば? キップ・ソーン バージェス動物群のアノマロカリスも長らくこれに該当するとされてきた、由来の特定できない化石を何という? プロブレマティカ 近年、急激に増加している鶏肉や牛肉の生食が原因で発生するといわれる食中毒は「○○○○○○○○食中毒」? カンピロバクター 生きた化石・シーラカンスの命名者としても知られる大森貝塚の発見者・モースの師匠にあたる古生物学者は? ルイ・アガシー (大意)ノルウェーの学者にちなむ、海流の流量に使う記号Svで表される単位といえば? スベルドラップ アメリカの心理学者・スキナーが定義付けた、周りの環境が与える刺激が誘発する行動を意味する用語といえば? レスポンデント行動 イグノーベル賞の授与式において、例年受賞者に対して投げられることが慣習となっている紙飛行機を掃除するための「モップ係」を務めている2005年ノーベル物理賞受賞者といえば? ロイ・グラウバー 火星と木星の間の小惑星帯にある木星の重力の作用によって小惑星が少なくなった領域を発見したアメリカの天文学者は? カークウッド 2002年に、日本人科学者の田中耕一と共にノーベル化学賞を受賞したアメリカの分析学者といえば? ジョン・フェン ジュラ紀では最大級の獣脚類でティラノサウルスに匹敵する大きさを持つ「最大級のトカゲを食う者」という意味の恐竜は? サウロファガナクス 円形の体の中心から3つの三日月の様な器官が伸びている先カンブリア時代の生物といえば? トリブラキディウム 人間の脳内の神経伝達物質の1つで、2009年に「何度も痛い目に遭う人は、これが不足している」と報告されたのは? セロトニン その姿から「トゲトカゲ」とも呼ばれる、全身の皮膚の隙間で水を吸い上げ、口に運ぶことで知られるトカゲは? モロクトカゲ 1967年に南アフリカで行われた世界初の心臓移植手術で心臓を移植された患者はルイス・○○○○○○○○? ワシュカンスキー 磁場中にあるプラズマの中を伝わる、横波の電磁波のことをスウェーデンの物理学者の名前からなんという? アルヴェーン波 人は達成できたことよりも未達成や中断したことの方をよく覚えているという現象を○○○○○○○効果という? ツァイガルニク ゲームキューブで発売されたRPGの名前にもなっている「クジラの腹」という意味のくじら座のゼータ星は? バテン・カイトス 1954年、オーストラリア科学アカデミーの初代会長になった物理学者で、三重水素を発見したのはマーク・○○○○○○? オリファント 草食性の恐竜の一部に見られる何百本という歯がおろし金のように並び、磨耗すると入れ替わる構造は○○○○○○○○○構造? デンタルバッテリー 著書に『放射性セシウムが人体に与える 医学的生物学的影響』がある、チェルノブイリ原発事故の影響の研究を行ったゴメリ医科大学初代学長といえばユーリ・○○○○○○○○○? バンダジェフスキー 入港する船に伝染病の感染者がいないか確かめた期間からイタリアの方言で「40日間」を語源とする、検疫をさす英語は? クアランティン 視覚異常をきたした人が、幻覚を見るようになるという症状を18世紀のスイスの博物学者から○○○○○○○症候群という? シャルル・ボネ 強力な「メジャー」と弱い「マイナー」の2種類がある、主に間脳に作用する精神安定剤を何と言う? トランキライザー 「近代衛生学の父」とも呼ばれる、化学的手法を用いて衛生学の発展に寄与したドイツの衛生学者といえばマックス・フォン・○○○○○○○○○? ペッテンコーファー 考案した2人のアメリカ人の名前がついた、ハリケーンの強度を示す等級といえば○○○○○○○○○・ハリケーンスケール? サファ・シンプソン 1874年にアメリカの医師A・T・スティルが創始した骨の異常を整えて病気を治すという整骨療法を何と言う? オステオパシー 全身が白く顔だけが黄色い石を落としてダチョウの卵を割って食べる習性で知られるタカ科の鳥は? エジプトハゲワシ 炭酸ガスの研究中に「臨界温度」の概念を発見したアイルランドの科学者はトーマス・○○○○○○○? アンドリューズ らせんを描いた角から「ネジツノヤギ」とも呼ばれる野生ヤギの最大の種類は? マーコール 海底にいる時には胸びれと尾びれから長く伸びた合計3本の軟骨で砂の上で休息する深海魚の一種は○○○○○○・フィッシュ? トライポッド 世界で最も美しいサルの一つといわれる、額にあるオレンジ色の三日月状の毛が特徴のアフリカに生息するオナガザル科の猿は? ブラッザグエノン 原始的な刺胞生物や棘皮動物であるという説もある、三日月のような腕を3本持っていた先カンブリア紀の海洋生物は? トリブラキディウム 地球温暖化論の世界的権威である科学者のメールやデータが流出し研究の不正が発覚した事件は○○○○○○○○○事件? クライメートゲート 麻疹(はしか)を発症してから2・3日後に頬の内側にできる白っぽい斑点を、アメリカの医師の名前から何という? コプリック斑 2012年に「赤ちゃんのハイハイ程度の速さ」で泳ぐことが判明した、「世界一のろい魚」ともいわれるサメの一種は? ニシオンデンザメ 2012年に新種として報告された北日本に生息するメダカの種に対して付けられた学名は「オリジアス・○○○○○」? サカイズミ 明治時代に東京湾で調査を行った外国人の名前がついた、電球のような姿のクラゲは○○○○○クラゲ? ドフライン 大人になりきれない大人を「ピーターパン症候群」とその著書の中で命名したアメリカの心理学者は? ダン・カイリー 2012年に「血液を流れをよくするタンパク質・○○○○○○○の異常が、血栓症の原因の1つである」と発表された? プロトロンビン 物理学者の能力を評価した「物理学者対数表」でも有名な1962年にノーベル物理学賞を受賞したロシアの物理学者は? レフ・ランダウ フランスの動物学者サンティレールのミドルネームから命名された、南米で多くみられるヤマネコは? ジョフロイネコ スロット 問題文 解答 生まれたばかりの赤ちゃんの頭頂部にある、骨のすき間のやわらかい部分のことを「○○門」という? 大泉 ジュラ紀後期に栄えた恐竜でその名前には「異なるトカゲ」という意味があるのは? アロサウルス 1900年にパリで行われた国際数学者会議で、有名な23の問題提起をしたドイツの数学者はダヴィド・○○○○○? ヒルベルト 4年に一度開催されフィールズ賞の授賞式が行われる国際数学者会議の略称は? ICM(International Congress of Mathematicians) 光を出している物質に強い電界をかけると、そのスペクトル線が数本に分裂する現象は「○○○○○効果」? シュタルク 腎臓の糸球体の病変により血液中のタンパクが減少し著しいむくみが生じる症状は「○○○○○症候群」? ネフローゼ ボイラー燃料や家畜飼料などに再利用されている、サトウキビを搾った後の残りカスから作られる繊維を何という? バガス アルゼンチンでシェトランドポニーなどを元にして生み出された世界最小の馬の品種は? ファラベラ 流体の管摩擦損失の計算式や対数や三角関数表を作成したことで知られる、フランスの数学者はガスパール・ド・○○○○? プロニー グラスホフ数とプラントル数を掛けることで求められる流体の中での伝熱に関する無次元数は「○○○○数」? レイリー 動粘度と温度拡散率の比で定義される、熱伝導に関する無次元数は「○○○○○数」? プラントル 三角関数の級数展開を記した著書「方円算経」でも有名な、関孝和を祖とする「関流和算」を確立させた江戸時代の数学者は? 松永良弼 太陽系で最も大きな非球体天体としても知られる土星で8番目に大きな衛星は? ハイペリオン アメリカの有人宇宙飛行計画アポロ計画で、打ち上げに用いられたロケットの名称は? サターン 太陽系外で地球に似た惑星を探すのを目的に2009年3月に打ち上げられた、NASAの宇宙探査機は? ケプラー 徳川吉宗に命じられ、地球から太陽や月までの距離を測定したことで知られる江戸時代中期の数学者は? 中根元圭 「電気化学の理論及び応用」などの著書でも知られる日本学術会議の初代会長も務めた化学者は? 亀山直人 アリやハチなど生きている宿主の中で成長し、成虫になってもメスは宿主の中で一生を過ごす撚翅目の寄生昆虫は? ネジレバネ 飲むと血糖値を下げることから糖尿病の治療などに用いられる南インド原産のつる性植物は? サラシア 物質に対してある方向に力を加え変形させると、逆の方向に力を加えた時の強度が低下する現象は「○○○○○○効果」? バウシンガー ソロモン諸島のシュワゼル島に生息していたが、第二次世界大戦以降に島に持ち込まれたネコによって絶滅してしまった鳥は? カンザシバト 1890年代に絶滅したとされるハワイ島に生息していた飛べない鳥は? ハワイクイナ そのサプリメントは、瞬発力が必要とされるスポーツに特に有効という、赤身の肉に多く含まれるアミノ酸の一種は? クレアチン 南米の熱帯雨林地帯に生息する尻尾に毒針を持つアリで、人間が刺されると燃えるような激痛が長時間続くことで知られるのは? パラポネラ オリンパス光学工業の杉浦睦夫、深海正治とともに胃カメラを開発した東大医学部の医師は? 宇治達郎 最大全長37cmと、世界最大のカエルといえば○○○○○ガエル? ゴライアス オオハクチョウやオシドリは○○科の鳥? カモ 2005年に打ち上げられたJAXAが運用する光衛生間通信実験衛星の愛称は? きらり 最高峰マックスウェル山がある金星の北半球にある大陸は○○○○○○大陸? アフロディテ オスのシマウマとメスのロバの間に生まれた雑種生物は? ゼブロース 木星を探査するために2011年にNASAが打ち上げた惑星探査機は? ジュノー ガーデニングの世界で「つる性植物の女王」と呼ばれるテッセンなどのキンポウゲ科の花の総称は? クレマチス マウスやレーザープリンタなど現在のパソコン技術の基礎を生んだゼロックスの○○○○○研究所? パロアルト その姿から別名を「ウサギウマ」という童話『ブレーメンの音楽隊』にも登場する動物は? ロバ 元々ブブゼラはこの動物の角から作られたという説がある別名を「ネジツノレイヨウ」というレイヨウは? クーズ― 官民共同での開発が予定されたが2009年の事業仕分けの結果を受け計画が中止されたのは「○○ロケット」? GX 生物の細胞内にある器官ミトコンドリアで、内膜が内部に陥入して、ひだ状になった構造をなんという? クリステ かつてマダガスカル島に生息していた、体長3mにも及ぶダチョウに似た巨大な鳥は? エピオルニス 1899年にアメリカの天文学者ピッカリングが発見した、土星の自転と逆方向に公転する衛星は○○○○? フェーベ 全長約11mと、アジアで発見された恐竜の中では最大級の、ティラノサウルスによく似た恐竜は○○○サウルス? タルボ アメリカンとヨーロッパの2種に大別されるミャンマー原産のネコで、英語では「ドッグキャット」とも呼ばれるのは? バーミーズ 従来は医療用医薬品として処方されていたが2011年1月より薬局などで市販もされるようになった鎮痛剤は〇〇〇〇〇? ロキソニン 春から初夏にかけて多く発声する、北アメリカ大陸の中南部に見られる大規模な竜巻をなんという? トルネード フランス語で「風車」という意味がある、グリーンランドや南極で氷河に点在している管状の穴を何という? ムーラン 6500万年前に小惑星のような天体が地球に激突して多数の生物が絶滅したという仮説を1980年に発表した親子は○○○○○親子? アルバレズ 東北大学の出沢真理教授らが発見した、大人の皮膚などにある様々な細胞になる能力を有した多能性幹細胞は「○○○○細胞」? Muse 0℃、1気圧の気体1立方cmに含まれる分子の数のことをオーストリアの化学者の名から「○○○○○○数」という? ロシュミット 開水路など、重力が支配的な流れにおいて用いられる、流速と長波の伝播速度の比率を示す無次元数は「○○○○数」? フルード グラスホフ数とプラントル数を掛けることで求められる流体の中での伝熱に関する無次元数は「○○○○数」? レイリー 回転系の流体力学において非線形性を示す無次元数のことをスウェーデン生まれの気象学者の名から「○○○○数」という? ロスビー 流れ場が連続体として扱えるか否かを決定する、流体力学で用いられる無次元数のことを「○○○○○数」という? クヌーセン 動粘度と温度拡散率の比で定義される、熱伝導に関する無次元数は「○○○○○数」? プラントル 叔父に作曲家のヒューゴを持つ、1970年にノーベル物理学賞を受賞したスウェーデンの物理学者はハンス・○○○○○○? アルヴェーン 「糖類およびプリン誘導体の合成」により、1902年にノーベル化学賞を受賞したドイツ人はエミール・○○○○○○? フィッシャー ザルコマイシン、カナマイシンなど多くの抗生物質を発見した日本の微生物学者は? 梅沢浜夫 死体をCTやMRIなどで調べ死因の究明をおこなうシステムのことをアルファベット2文字で「○○」という? Ai アメリカの有人宇宙飛行計画アポロ計画で、打ち上げに用いられたロケットの名称は? サターン 太陽系外で地球に似た惑星を探すのを目的に2009年3月に打ち上げられた、NASAの宇宙探査機は? ケプラー コンタクトレンズの性能を比較する際に重要な、レンズの素材が酸素をどれだけ通すかを表す酸素透過係数を○○値という? DK 食品の新鮮度が保たれる時間を示した「許容温度時間」のことを、アルファベットの略語で何という? TTT(Time Temprature Tolerance) 高濃度の放射性物質を含む水の浄化にも効果があるという沸石類と呼ばれる鉱物を総称して何という? ゼオライト ハロゲン化アルキルの合成法に名を残す、作曲家としても有名なロシアの化学者はアレクサンドル・〇〇〇〇〇? ボロディン 鶏等に感染して黒頭病を引き起こす寄生性の原生生物は? ヒストモナス それ以上増えると爆発する恒星における内部からの光の放射圧の限界のことを〇〇〇〇〇〇限界という? エディントン 中国の国防科学技術大が開発した1秒当たり2507兆回の計算が可能な世界最速のスーパーコンピューターは「○○1A」? 天河 生物の細胞内にある器官ミトコンドリアで、内臓により囲まれている内側の部分を何という? マトリックス 2010年にNASAの研究チームが発表した「ヒ素を食べて成長するバクテリア」が発見されたアメリカの湖は「〇〇湖」? モノ ギリシャ語で「強い」を意味する単語にちなむ、強い相互関係をもった素粒子を表す言葉は? ハドロン その名前には「とげトカゲ」という意味がある、背中に大きな帆をもった、最大級の肉食恐竜は ○○○サウルス? スピノ 川中美幸の演歌のタイトルにもなっている「ガショウソウ」の別名を持つキンポウゲ科の花は? ニリンソウ 前立腺がんを早期発見するための検査のことを英語の「前立腺特異抗原」の略から「○○○検査」という? PSA 愛媛県にある「とべ動物園」が日本で最初に人工哺育に成功したホッキョクグマの名は? ピース 細菌より小さく、ウイルスよりは大きい微生物の一群のことを特に何という? リケッチア 蚕の交配実験により、昆虫でもメンデルの法則が実証されることを世界で初めて明らかにした日本の遺伝学者は? 外山亀太郎 別名を「キリンレイヨウ」という、二本脚で立ち上がって樹の上のエサを食べる習性で知られる動物は? ジェレヌク 注射用の薬液などを密封するためのガラス容器のことを何という? アンプル ガラス瓶にゴム栓をしてアルミニウムなどのキャップで巻締めた、注射剤などを入れる容器を何という? バイアル オランダ語で「ヘラジカ」という意味がある、別名を「オオカモシカ」という最大のレイヨウは? エランド ダーウィンの進化論のきっかけともいわれる小鳥・フィンチの分類は○○○科? アトリ オーストリア出身のアメリカの物理学者フリッチョフ・カプラによる1975年のベストセラーは『○○自然学』? タオ 英語では「mackerel」と呼ばれる魚は? サバ 頭部に逆三角形状に黄色くなった部分があることで有名な、インドネシアに生息する昆虫は○○○○○ツヤクワガタ? ラコダール 黄褐色の体に筆で描いたような左右対称の黒い模様が入る、インドネシアに生息する昆虫は○○○○○○ノコギリクワガタ? ファブリーズ 拡張型心筋症の治療のための「バチスタ手術」を1996年に日本国内で初めて執刀した医師は? 須磨久善 サボテンに寄生するエンジムシの雌から得られる、鮮やかな紅色の色素は? コチニール 1988年に無人での地球軌道周回飛行からの自動着陸を成功させた「ソ連版スペースシャトル」と呼ばれた宇宙船の名前は? ブラン 周期表の第16属に属する5つの元素を「鉱物を生じる元素」という意味で言う言葉といえば? カルコゲン キュリー夫妻と共同で研究し1899年に元素・アクチニウムを発見したフランスの化学者はアンドレ・○○○○○? ドビエルヌ 2011年9月に打ち上げられた中国初の小型宇宙実験室は「○○1号」? 天宮 6500万年前に小惑星のような天体が地球に激突して多数の生物が絶滅したという仮説を1980年に発表した親子は○○○○○親子? アルバレズ JAXAが開発し2011年4月より用いられる、国産ジェット旅客機開発のため使用される研究用のジェット機1号機の愛称は? 飛翔 「王の右腕」という意味があるケフェウス座のアルファ星は? アルデラミン 「誘導放出によるマイクロ波増幅」という意味の英語の頭文字をつなげた、宇宙通信などに利用される装置は? MASER 考古学者ゼカリア・シッチンが冥王星の外を周回すると提唱した、バビロニア神話に登場する惑星は? ニビル アイスランドで多く見られるプレート活動に伴って生じた長大な地面の裂け目のことを何という? ギャオ 1983年に打ち上げられた世界初の赤外線天文衛星は? アイラス 雲母を用いて電子線回折を研究し量子力学の発展に寄与した東京大学原子力研究所長などを務めた日本の物理学者は? 菊池正士 1997年にタイ王室に献上された、545.67カラットという世界最大の研磨済みダイヤの名前はゴールデン・○○○○○? ジュビリー 縦軸に気圧、横軸に気温をとって、大気の露点温度との関係を示した図を何という? エマグラム 弾性体を引っ張った時の、縦方向への伸びと横方向への縮みとの比率を、フランスの数学者の名から「○○○○比」という? ポアソン 欧州宇宙機関が開発した人工衛星を打ち上げるためのロケットは? アリアン アニメ『花の子ルンルン』の第1話にも登場する、別名を「ビジョザクラ」というクマツヅラ科の花は? バーベナ 父のカール・マンネは1924年に 息子のカイも1981年に ノーベル物理学賞を受賞しているのは○○○○○○親子? シーグバーン 中国初の人工衛星「東方紅1号」の打ち上げにも用いられた、中国の人工衛星打上げロケット1号機は「○○1号」? 長征 奄美大島と徳之島のみに生息し特別天然記念物とされているカラス科の鳥は? ルリカケス 地表の雲を観測することを目的として、1960年にアメリカが打ち上げた世界初の気象衛星は○○○○1号? タイロス 1946年にサムナー・スタンリーと同時にノーベル化学賞を受賞したペプシン・トリプシンなどの酵素を初めて結晶化した生化学者は? ノースロップ 種なしスイカを作るときに用いるアルカロイドは何? コルヒチン ジャコビニ流星群の母天体となる彗星に、ジャコビニと共に名を残す、この彗星の再発見者はエルンスト・○○○○? ツィナー 尻尾の房がライオンを思わせることから命名されたインドに棲むオナガザル科のサルは○○○ザル? シシオ 家畜のヒツジの祖先として有力視されている野生ヒツジの中で最小の種は? ムフロン 科学者を意味する「サイエンティスト」という言葉を考案したイギリス人はウィリアム・○○○○○○? ヒューウェル 幼虫はお腹から泡を出してその中に隠れて身を守るセミを小さくしたような形の昆虫はシロオビ○○○○? アワフキ 薬品やドラッグを大量に摂取することにより、心身に深刻な状態を引き起こすことを「オーバー○○○」という? ドーズ アイスホッケー選手のマリオ・ルミューがかかったことで有名な白血球の中のリンパ球が悪性化した癌は○○○○リンパ種? ホジキン 日本に生息している2種類のサソリは、マダラサソリと沖縄県に生息する小型の○○○○サソリ? ヤエヤマ 脳の松果体という部分から分泌されるホルモンで睡眠周期の調節に深く関わっているのは? メラトニン 1991年6月3日に雲仙普賢岳の火砕流で亡くなった、妻カティア夫モーリスのフランスの火山学者夫妻は○○○○夫妻? クラフト 別名を「ゴライアスバードイーター」という世界最大ともいわれるクモは○○○○オオツチグモ? ルブロン 宇宙空間のゴミが増えすぎると新たなゴミを生み、飛行すら困難になるという懸念のことを○○○○・シンドロームという? ケスラー 数百年前に分裂した一つの巨大な彗星の破片だと考えられている、近日点が太陽に極めて近い軌道を持つ彗星群は「○○○○群」? クロイツ 日本の製薬会社「トクホン」の社名の由来となった江戸時代初期の医学者は○○徳本? 永田 (大意)アルビノの反対 メラニズム ノドの部分を共鳴させてすさまじい鳴き声を放つことで有名な、オマキザル科のサルは○○ザル? ホエ 著書に『人間-この未知なるもの』がある、血管縫合術で名高いフランスの外科医はアレクシス・○○○? カレル 1988年に無人での地球軌道周回飛行からの自動着陸を成功させた、「ソ連版スペースシャトル」と呼ばれた宇宙船の名前は? ブラン 1899年にアメリカの天文学者ピッカリングが発見した、土星の自転と逆方向に公転する衛星は○○○○? フェーベ 「高原」という意味がある学習の過程で、進歩が一時的に止まってしまう停滞状態のことを指す教育心理学の用語は? プラトー 2012年に、マリアナ海溝において世界記録となる深度7000mを越える潜水に成功した中国の有人潜水艇は「○○号」? 蛟竜 総計 - ; 今日 - ; 昨日 - ;
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卒試問題集・耳鼻咽喉科のページです。 ログインして ここをクリックし、訂正記事を書き込んでください。 ページ数、問題番号、出典を明記くださるようお願いします。 耳鼻咽喉科 B問題 気管切開術解答例(1.54MB,PDF) 耳鼻咽喉科 2008年度 p.305 A問題Ⅱ 2 神経障害の程度はどのようにして分類されるか。 ですが、顔面神経麻痺のプリントの神経障害の分類(Seddon)を書いたらよいのかなと思います。 「神経障害の分類」 1)神経無動作neuroapraxia →機能が回復する可逆性障害 2)軸索断裂 axonotmesis →回復が可能 3)神経断裂 neurotmesis →神経線維の障害、完全回復困難 2,3ではwaller変性があり、ここまで移行させないことが重要。 p.306 問AのⅣ 解答としては2006年度問Ⅲの訂正がより適切な気がしますが、どうでしょうか? 特に、3.の診断に関して。 1.の図1の画像の所見に関しても、所見の説明を文章で記述するよりは、2006年度解答訂正のように一側上顎洞陰影(副鼻腔一側性陰影)と名詞形で解答する方が、出題者の意図に沿っているような気がします。 文責者ではありませんが、補足です。 図1の画像を耳鼻科の先生に見てもらったところ、内部が不均一で骨破壊もみられ、これは上顎癌の所見だろうとのことでした。 なお、この問題を見てもらっているときにたまたま教授がこられて「この問題は今年は出ないよ」と言っておられました。 ただその時点では問題が完成してなかったらしいので、この情報をどう扱うかは各人の判断に任せます。 文責者です。 ご指摘の通り、2006年度・問Ⅲの訂正(2006年度卒試問題集巻末)がより適切と思われます。 ご指摘、補足ありがとうございます。 p.307 B問題 掲載されている図1と図2はp.306の問題AのⅣのものだと思います。 本来掲載されるべき図は、2006年度のB問題のものです。 気管切開術解答例の皮膚切開、気管切開線の項目で使用されている図がそれぞれB問題の図1と図2に対応します。 耳鼻咽喉科 2007年度 耳鼻咽喉科 2006年度 p.426 問題Ⅰ 解答:③簡易眼振検査で中枢障害を疑う所見 純回旋性眼振を解答からはずすように訂正されていますが、内科診断学(医学書院)には、純回旋性眼振(回旋の方向は注視により変化しない)は延髄の障害を示唆するとあります。 講義プリントのBPPVの項にも、純回旋性眼振が検査所見として挙げられています。2006年度分責者はこれに気付いて、解答からはずした可能性もあります。 内科診断学(医学書院)では、 ①注視方向にかかわらず、時計回り方向の純回旋性眼振を認める場合、延髄の障害を考える。 ②頭位の変化により方向の変化する眼振を回旋性交代性眼振と呼び、BPPVが代表的な疾患である。とあります。 つまり内科診断学的には、 純回旋性眼振=注視方向にかかわらず、時計回り方向の回旋性眼振 と考えられます。 しかし、新耳鼻咽喉科学や講義プリント的には、 純回旋性眼振=回旋性眼振(方向の変化とは無関係) としているのではないでしょうか。 また、①は注視眼振検査、②は頭位変換眼振検査で見られ、出現状況が異なります。以上より、BPPVで見られる回旋性眼振を除外する意味でも、簡易眼振検査で中枢障害を疑う所見としては、純回旋性眼振という言葉は使わずに、 注視方向性眼振(rebound nystagmus, Bruns-Cushing眼振)←プリントより 垂直性眼振、注視方向とは無関係の時計回り方向の回旋性眼振 とするのがよいのでは?他の出典がある方記載お願いします。 問題Ⅱ 「2.の解答は間違いで、2004年A問題Ⅱ-1-2)が正しい答えです。」と2007年度のwikiには書かれているようですが、2006年度問題集の差し込み訂正文には、この1文が抜けてますね。 記載されている文章を読む限り、この1文が漏れてしまった可能性が高いと思われます。 2004年の解答がどう書かれているか分からないので確実なことは分かりませんが。 日本耳科学会:伝音再建法の分類と名称について によると、2006年の解答に描かれている図は、Ⅲ型-interposition(Ⅲ-i)であり、コルメラ型ではありません。 しかし、講義プリントを参照すると、2006年の解答に描かれている図が、Ⅲ型-columella(Ⅲ-c)であるように見えてしまいます・・・ ご意見あればお待ちしてます。 p.430 問題Ⅴ 3.DICの診断上必要な検査に、解答として、D-dimerが挙げられています。しかし、D-dimerはDICの確認のための追加検査であり、診断に必要な検査として解答に入れてよいかは微妙な気がします。D-dimerの代わりに、血漿フィブリノーゲン濃度を入れるのが良いと思います。 また、厳密にはPT時間と、診断基準に含まれているPT時間比は異なるものです。 参考文献:2007年度卒試問題Ⅴ解説、yn2009 G-87 以下、2007年度のサイトにありました。(大部分2006年度問題集訂正文のようです。) A問題 Ⅰ-①問診の項目で、不動→浮動に直してください。 ③簡易眼振検査の項目で、純回旋性眼振を消してください。 Ⅱ-2 の解答は間違いで,2004年A問題Ⅱ-1-2)が正しい答えです。鼓室形成術Ⅲ型にはⅢ-c,Ⅲ-i,Ⅲ-rの3つがあります。(columella,interposition,reposition) コルメラ法は,アブミ骨上部構造の上にコルメラをたてます。ツチ骨,キヌタ骨を経由せずに伝音させる方法です。詳しい図は,伝音再建法の分類と名称について をネットで検索して下さい。 Ⅲ-1 一側上顎洞陰影。プリントにある、副鼻腔一側性陰影でもいいと思います。(これが見られるとき、通常の副鼻腔炎ではなく、上顎洞癌の限局例、歯性上顎洞炎、上顎洞真菌症、粘液嚢胞、術後性頬部嚢腫などを疑う。) Ⅲ-2 上顎洞に内部が不均一な腫瘤で辺縁不整、境界が不明瞭な骨破壊が見られ、鼻腔や眼窩に進展している。 Ⅲ-3 診断:上顎癌 症状の特徴: 初期→副鼻腔炎症状、悪臭ある鼻汁、血性鼻汁、鼻出血、鼻閉、顔面疼痛、歯痛、流涙 増大すると→顔面腫脹、眼球突出、視力障害、神経症状 Ⅲ-4 (図1とは別の症例です。Ⅲ-2と対比させて、癌と嚢胞の違いがわかるように答えてください。辺縁を見て、骨破壊の仕方の違いを書く。) 左し骨洞を内部が均一で辺縁明瞭な嚢胞が占拠し、嚢胞内容の貯留による内圧のため、眼窩壁を押し出して眼窩内容物が外側に圧排されている。 Ⅴ-2. 嫌気性菌によるガス産生。起炎菌として、PeptostreptococcusとPeptococcusが考えられる。(いろいろ書きましたが、答えはシンプルに。余計なことを書いて間違いだと、減点されるので。) Ⅴ-3. 診断は深頸部膿瘍です。(空洞形成されているので、蜂窩織炎というより、膿瘍。始めに扁桃炎、扁桃周囲膿瘍など好気性菌感染があって、そこに嫌気性菌が加わって、膿瘍を作ったパターンが多い。) あとは、感染症11/7(耳鼻科)の授業プリントを探してください。 B-2補足 ネッターP24が分かりやすいです。皮膚→広頚筋→胸骨舌骨筋→胸骨甲状筋→甲状腺峡部→気管壁の順。胸骨甲状筋も見えるそうです。術者に聞きました。 気管切開,胸骨甲状筋で検索したら以下の記述がありました. 「皮下組織の解剖 皮下組織は皮膚の下から1 皮下脂肪 2 広頸筋 3 胸骨舌骨筋 4 胸骨甲状筋 5 甲状腺峡部 6 気管前壁」 「正中線上で左右の胸骨舌骨筋の筋膜を縦方向に切開し、筋腹を左右に圧排する。このときにも筋鉤を用いる。甲状腺との結合は剥離するが、気管側方にある胸骨甲状筋と気管との結合を剥離する必要はない。剥離は気管の前面のみで、側面を剥離してはならない。」 http //mykdc.at.infoseek.co.jp/basic/kisetu.htm 色々な本を見ると,胸骨甲状筋は確かに外側にあるので私も見えない気がしましたが,麻酔科の人がこう書いてるので入れたほうが無難ではないか,とも思います. 各人の判断でいいのではないでしょうか. B 補足 ☆注意!!2004、2005の解答は間違いです!! ポイント① 皮膚は横切開。 ポイント② 中気管切開で、第2~3気管輪を切る。 ポイント③ 逆U字切開。 皮膚を横切開する理由は、美容面と、逆U字で切った気管壁を下の皮膚に縫合するためです。こうすると、カニューレ挿入時に気管以外の組織を傷つける危険性を減らすことができます。 2006年の切開線は2つの気管輪を切りました。1つでは小さいです。2005、2004年の図はだめ。縦切開は小児で使います。教授は逆U字がこだわりなので、気をつけて下さい。 第2気管軟骨より上では,輪状軟骨や第1気管輪を損傷すると瘢痕肉芽形成を起こし狭窄となることがあります。 第4気管軟骨より下では,腕頭動脈と気管との瘻孔を避けるため,切開口を作らないようにします。 最後の皮膚縫合は過度に密な縫合をすると皮下気腫を作るため、粗にします。 耳鼻咽喉科 追加情報 以下、2007年度・2008年度サイトより転載および一部改変・編集しました。 2008年耳鼻咽喉科学3M試験問題 Ⅰ。滲出性中耳炎の病因、診断に必要な検査及び所見、治療法について概説せよ。 Ⅱ。メニエール病と良性発作性頭位めまい症の病因、診断、必要な検査と所見、治療法について概説せよ。 Ⅲ。鼻出血の好発部位、出血部位による治療の難易、治療法の選択、全身疾患との関係について解説せよ。 Ⅳ。睡眠時無呼吸症候群の症候、検査、治療について概説せよ。 Ⅴ。喉頭腫瘍も治療をT分類との関係で述べよ。 Ⅵ。気管切開術の適応と気管カニューレ抜去困難症について述べよ。 上記問題参考解答(1ページ目上下逆です) 耳鼻科卒試再試問題について B問題は、一問でも間違うとアウト!でした。。。おとされた人の答案すべてに目を通してもらいながら、どこが間違っていたか、すべて挙げてもらいました。それを下に書くので、そのことに気をつけながらレポート作ってください。 (1)皮膚切開線:下過ぎる(正解は甲状腺の上) 一人 (2)見られる組織: ①胸骨甲状筋を書いていない 大部分の人 ②気管支壁と書いてある(正解は気管壁) 一人 ③輪状甲状筋とかいてある(軟骨甲状筋の間違い??) 一人 ④書く順番が違っている 一人 (3)気切:何も書いていない人がいた(書き忘れと思われます) 一人 ☆気管切開術の解答ポイント ポイント① 皮膚は横切開。 ポイント② 中気管切開で、第2~3気管輪を切る。 ポイント③ 逆U字切開。 皮膚を横切開する理由は、美容面と、逆U字で切った気管壁を下の皮膚に縫合するためです。こうすると、カニューレ挿入時に気管以外の組織を傷つける危険性を減らすことができます。 縦切開は小児で使います。教授は逆U字がこだわりなので、気をつけて下さい。 第2気管軟骨より上では,輪状軟骨や第1気管輪を損傷すると瘢痕肉芽形成を起こし狭窄となることがあります。 第4気管軟骨より下では,腕頭動脈と気管との瘻孔を避けるため,切開口を作らないようにします。 最後の皮膚縫合は過度に密な縫合をすると皮下気腫を作るため、粗にします。 以上です。 S先生からは、漢字に気を付けてねと言われました。 個人的には「甲状腺峡部」、「喉頭」などに注意が必要だと思います。 以下2000年度~2003年度までの過去問です。 B問題は除く 【2003年度】 Ⅰ突発難聴(感音性難聴、伝音性難聴)が発生する可能性のある疾患をできる限り列記せよ(各自が主要と考えた疾患、疾患選択も採点対象とする)の鑑別について略記せよ。 Ⅱ画像検査設備(CT,MRI)が完備した病院で当直していた時に、急性発症のめまい患者が救急車で搬送されてきた。以下の設問に答えよ。 1.緊急画像検査が必要な急性血管障害の可能性がある症状、簡易検査所見を列記せよ。 2.この患者は中枢性障害の所見はなく、中等度の感音難聴を合併していた。考えられる疾患を列記し、難聴に対する対策とその際の注意点について述べよ。 3.急性一側性前庭障害が不可逆であっても、時日とともに眩暈が軽減し眼振が軽減する現象をなんと言うか。またこの過程が十分に機能しない場合どのような症状がおこるか。 Ⅲ頭頚部腫瘍について下記の設問に答えよ。 1.頭頚部腫瘍に分類される臓器を列記せよ。 2.頭頚部管腔臓器悪性腫瘍の病理学的特徴とこれに関連した臨床的特徴を答えよ。 3.頭頚部腫瘍に対する集学的治療とはなにか。 4.喉頭腫瘍のT分類別治療法選択を答えよ。 Ⅳ深頚部膿瘍の原因疾患、病態把握・経過観察のための注意すべき事項・検査所見、敗血症とDIC発生の注意すべき事項、深頚部膿瘍の保存的、手術的治療について概説せよ。 B問題は除く 【2002年度】 Ⅰめまい疾患の診断、治療に関して次の設問に答えよ。 (問1と3は2005Ⅲの問1と4に類してます) 1.めまい発作の随伴症状で、内耳障害では発現しない症状を列記せよ。 2.平衡機能検査の目的について述べよ。 3.良性発作性頭位めまい症(BPPV)の症状、眼振の特徴、治療法について簡単に述べよ。 4.外リンパ瘻とはどのような疾患か。 5.高齢者の末梢障害によるめまいの発作期後、特に重要な生活指導は何か。 Ⅱ中耳手術について次の設問に答えよ(2004Ⅱと同じ) 1.次の各手術の原理を簡明に図示せよ。(図に簡単な解剖名を付記せよ) 1)鼓室形成術 2)鼓室形成術Ⅲ型変法 2.鼓室形成術と中耳根治術について、手術原理、適応疾患、手術法の各点を簡明に比較せよ。 Ⅲ顔面神経麻痺について次の設問に答えよ。 1.予後診断に有用な電気生理的検査法について簡単に解説せよ。 2.保存的治療と手術的治療について簡単に述べよ。 Ⅳ(2003Ⅳに類題) 深頚部膿瘍(蜂窩織炎)について次の問いに答えよ。 1.炎症の程度、進展範囲、嫌気性感染の有無、縦隔への波及、敗血症の発症などを評価するための観察事項(全身的、局所的)、主要な検査項目と、これらの特に注意すべき所見をあげよ。 2.予後不良因子である播種性血管内凝固症候群(DIC)の診断上必要な検査法と所見を述べよ。 3.治療の原則と病態の推移の評価に必要な検査項目を述べよ。 Ⅴ 頭頚部腫瘍に関する設問に答えよ。 1.化学療法の副障害を列記せよ。 2.safety marginとは何か。 3.喉頭全摘出後の音声再建について述べよ。 B問題は除く 【2001年度】 Ⅰ 次のキーワードを使って、慢性化膿性中耳炎と真珠腫性中耳炎に対する手術法と選択につき解説せよ。 鼓室形成術 中耳根治術 聴力保存根治手術 病変除去 再建操作 canal up method canal down method Ⅱ 2006Ⅰと同じ Ⅲ 2004Ⅴと同じ Ⅳ 2003Ⅲと同じ B問題は除く 【2000年度】 Ⅰ 2002 Ⅰと同じ Ⅱ 2004 Ⅱ 2002 Ⅱと同じ Ⅲ 2002 Ⅲと同じ Ⅳ 2002 Ⅳと同じ(1999Ⅳとも同じ模様) Ⅴ 問2を除き2002 Ⅴと同じ 頭頚部腫瘍に関する設問に答えよ。 1.化学療法の副障害を列記せよ 2.pedicle flap とfree flapを簡単に説明せよ。 3.喉頭全摘出後の音声再建について述べよ。 上へ このページを編集
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累積: - ___ 昨日: - ___今日: - 体は自然 養生生活の基本 はじめに 術伝流「養生生活の基本」(0)体の勘を磨き育む (1)体内余剰電気を抜く (2)筋肉の凝りを弛め、立位で体の中心軸を整える (3)精製物・化学合成物を減らし、丸事食・発酵食を増やす (4)水毒や瘀血を減らす (5)頭寒足熱 (6)長息の時間を増やす、口呼吸は万病の元 (7)無想・無心・無我の時間を増やす (8)季節や一日の自然に合わせる (9)自然科学を理解し、自然への畏敬の念を持つ おわりに お知らせとお願い術伝流鍼灸操体講座で患者さん役を募集 感想・間違いの指摘など はじめに 私が、この頃、養生生活の基本と思うことを書いてみます。 基本的には、「体に起こる自然現象を把握し利用する」こと と思います。 術伝流「養生生活の基本」 「自分の体に起こっている自然現象を、昔の養生の達人達も 利用し書き残したことも参考に、十分に把握し、適切に利用す る」 ことが養生生活の基本です。 (0)体の勘を磨き育む 養生生活は、知識や技術を知っているだけでは十分では無い。 それが無意識で実践できるレベルに身に付いていることが必要。 「頭で考えている」レベルや「心で思っている」レベルでは 不十分で、無意識に判断し行動することが可能な、動物的(野 性的)勘のレベル。そう言う風に成れるように、勘を磨き育ん でいくことが大切。 そして、養生は相性でもある。様々な養生法の中で自分の体 に合った養生法を選んでいく必要がある。そういう自分の体に 合うか合わないかについての勘の良さも必要。少しずつ試しな がらイイ感じのものを選んでいく。そういう勘も育んでいく。 鍼灸や操体を人にする時も、その人のその時の体の状態を診 て、ぴったり合うように鍼灸操体できると効果が出やすい。刻 一刻と変化していくことが多いので、それに即時即応できるよ うに、そういう勘も磨いていく。 (1)体内余剰電気を抜く ピリピリビリビリした鋭い感じの痛み辛さは、江戸時代の鍼 灸書に書かれた邪気に因ることが多い。邪気を体の外に抜き出 せば、痛み辛さは軽くなる。 邪気は、現在の言葉で言えば、体内に溜まった余分な雑電気 だろう。 言い換えれば、機能性疾患の範囲なら、急性症状の痛み辛さ は、邪気(体内余剰雑電気)を抜き出せば、ほとんど改善する。 手足末端に鍼灸などで強刺激を与えることが効果的。爪にナ イフで☓印を描いたり、指をピリピリビリビリする位に反らす のも良い。 コンセントに付いているアースに触る。コンセントにアース が無い場合は、土に触ることで代替可能、というか、アースに 触るのは、土の触ることの代替。 表層の皮膚内体内静電気はアースで抜けるが、深層の筋肉 (特に姿勢維持筋)内の雑電気はアースでは抜けにくく、深層 筋肉まで刺鍼した方が抜けやすい。 定期的な深鍼治療がお勧め。また、深層の筋肉を弛める操体 按摩指圧なども効果的。 追記:2017.02.09ーーー ただ、静電気は逃げやすいので、邪気の全てを静電気と考え にくいと思います。そういう意味で、邪気は、静電気を含む生 体内の余剰な雑電気と考えるのが妥当と思います。 深層の姿勢維持筋に溜まった邪気は静電気だけとは考えにく く、アースだけでは抜け切らないように思います。 ーーーー (2)筋肉の凝りを弛め、立位で体の中心軸を整える 筋肉の凝りを弛めて歪みを少なくし、立位で体の中心軸を整 える。 イイ感じの動き、体が感じる気持ち良い動きをしていくと、 筋肉は弛む。筋肉を弛めると、たいていの不快な症状は取れて いく。下半身、特に脹脛を弛めると長持ちする。 (左右両足の中央付近に有る)足心の中点の真上に、丹田 (体の重心)や百会(頭の中心の象徴)が来るようにして、重 心軸(体の中心軸)を整える。具体的には、立位や座位の重さ の操体がお勧め。イイ感じを探しながら体丸事の気持ち良さを 深めていく。 立位で中心軸が整っていないと、バランスが崩れやすく、疲 れやすくなる。すると、余分で無理な負荷が筋肉に掛かるので、 筋肉に機能性病変が出て来て、体が歪んでいく。 鍼灸で邪気を抜くと、筋肉は弛みやすい。 立位での重さ操体をすると、中心軸が整いやすい。 「立位などから重さの操体」 http //www26.atwiki.jp/jutsuden/pages/26.html (3)精製物・化学合成物を減らし、丸事食・発酵食を増やす 白砂糖、精製塩(NaCl)、白米、精白小麦粉などの高度精 製物や、「味の素」(化学調味料)や食品添加物などの化学合 成物を減らしていく。遺伝子組換え(GMO)も減らす。 味噌や醤油なども自然海塩を使ったものにしていく。 ーーー 追記:2020.10.19 ーーー 外食や中食で精製塩(NaCl)を摂取してしまう場合は、 「海の調べ(濃厚にがり液@海の精)」などを水などに入れ ニガリを意識的に摂取すると良いです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー マーガリンなどのトランス脂肪酸はじめ精製油脂も減らす。 丸事食は、生きていた生物を丸事食べること。具体的には、 白米など精製されたものでは無く、玄米、全粒小麦粉、雑穀、 豆類、ナッツ類、チリメンジャコ、桜エビ、アミエビ、イカ、 タコ、貝、小魚など、生きている(あるいは、生きていく可能 性のある)生物のまま丸事食べることを指す。 野菜なども、季節に応じて、葉、茎、実、根など、色々な部 分を食べる。春は芽葉(菜の花,葉玉葱,新若芽,春の七草,ヨモギ, 山菜,葉物)、夏は果菜(キュウリ,ナス,トマト,ナーベラなど) の漬物、秋は果実・堅果(ナッツ)、冬は根菜を多くする。 味噌、醤油、味醂、酒粕、納豆、漬物、醤油麹・塩麹などに 含まれる麹菌、乳酸菌はじめ菌類、全体で栄養素に変化の少な い海藻類、キノコ類を食べることも含む。腸内はじめ体の内外 の細菌類との共生を大切に(細菌も丸事生物)。 生きている全体を食べることで、質的栄養不足や特定栄養素 過剰を防げる。 イヌイット(エスキモー)は肉食中心だが、生で(腸内容物 を含め)内蔵を食べることを始め、食べられる所は全て食べる。 沖縄や欧米なども、内蔵、顔、尻尾、足、骨髄、脳など全身食 が普通。 飲み物に自然海水塩(雪塩、ヌチマース、海の精など)を少 量(吸い物や味噌汁程度の濃さ)入れて、飲む。ヒトの体液は、 祖先の魚が陸に上がった頃の太古の海の水に由来する。その頃 の海水と同じ物を入れると、古い水毒が排出されやすく成る。 油脂も同じ。油脂として製品化されたサラダ油、マーガリン、 バターなどは高度精製物の一つなので減らす。丸事食の観点か らは、胡麻、荏胡麻、ピーナツ、胡桃、松の実など油分の多い 種実を、和物(胡麻和え等)や薬味や間食に。また、油の乗っ た魚(イワシ、アジ、サバ、サンマ、ブリなど)や皮付き鶏肉 などで摂る。 追記:190615 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 基本的に、工業化以前に日本人が食べていた物のみ食べた方 が良いということだと思います。高度精製物や化学合成物など は全て工業製品ですね。そういう物を代謝できるほどヒトの体 は進化していないということのようです。 高速道路やスーパー・コンビニ・ファーストフードが出来る 以前の1965年以前位の食生活が基本です。当時も、白米、白砂 糖や味の素は有りましたが、それ以外の高度生成物や化学合成 は少なかったです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー できれば、洗剤(シャンプー、洗濯など)や化粧品なども、 精製物や化学合成物を減らす。 食養について詳しくは、以下を読んで下さい。 術伝流操体no.81 食の自然則:基本は和食 術伝流操体no.82 自炊は無理なく 術伝流操体no.83 18時間断食、カゼの食養など 追記:180302ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 近頃の流行りの言葉で言えば、「腸内フローラ」の健全性を 考えても、「精製物・化学合成物を減らし、丸事食・発酵食を 増やす」ことが必要ですね。精製物・化学合成物は腸内フロー ラを混乱させることが多く、丸事食・発酵食は腸内フローラを 改善することが多いようですから。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 追記:181221ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「精製物・化学合成物を減らす」ことに関しては、以下も参 考にしてください。 「超加工食品」がメタボ・糖尿病・がんのリスクを高める http //www.seikatsusyukanbyo.com/calendar/2018/009633.php ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー (4)水毒や瘀血を減らす 食事や洗剤などで入る量を減らす。 水毒や瘀血は、現代科学的には、「流れにくくなった体液や 血液に、排泄しきれなかった高度精製物・化学合成物の残滓が 溜まり、細菌ウイルスが繁殖したもの」。流れにくくなった水 にゴミが溜まりやすく腐りやすのと似た感じ。 高度精製物や化学合成物は、血中濃度が直ぐ上がり直ぐ下が ることが特徴だが、血中濃度が下がったからと言って、全てが 排泄されるわけではなく、皮下や筋肉などの組織の間に溜まる。 そのため、鍼を刺していくと、皮下や筋肉が粘り、鍼が動か し辛い状態に成っている。また、そのため、筋肉内の痼りなど が弛みにくく、弛んでも復活しやすい。 外食や中食、そして、合成洗剤などが発達した現在では、食 事や洗剤などで、体内に、高度精製物や化学合成物が入る量が 昔に比べ、非常に多い。意識的に減らす必要がある。 そして、家事はじめ軽い運動や風呂や灸などで温めて、汗を かいて水毒を出す。 枇杷葉(エキス)を入れた風呂は微温くても温まりやすく汗 が出やすい。剪定した枇杷葉をアルコールやウォッカ(飲用を 兼ねる場合)に3ヶ月ほど漬ける。枇杷葉茶の出殻でも良い。 女性は、瘀血対策として、生理痛生理不順を改善することも 大切。 打撲捻挫などの後には、灸や灸頭鍼などで温めて瘀血を動か す。場合によっては、治打撲一方の利用も考える。 鍼灸で邪気を抜くと、水毒や瘀血の毒性が低減する。毒性が 低減すると、排泄しやすく成る。また、駆瘀血や駆水の漢方薬 も利用。 (5)頭寒足熱 足首から先を温める。下痢がちなら+下腿。立位座位で下に なる部分から温める。上衝予防。 冷暖房は上熱下寒になりやすく、控えめがお勧め。特に、 外断熱でない日本のコンクリート集合住宅では、上熱下寒にな りやすい。 寝る時の湯たんぽは、(足元の方の)銀マットと敷布団の間 に置き、ほんのりと温かくなるようにする。 座位での仕事などの時には、銀マットの上にバスタオルを敷 き、その上に湯たんぽ、膝掛けなどで、頭寒足熱に成るように する。 (6)長息の時間を増やす、口呼吸は万病の元 自然に深呼吸になりやすい操体などを定期的に。アクビや、 長息になりやすい歌も良い。 口呼吸は万病の元。 「夜に寝る前に、深呼吸」を習慣にする。仰向け膝立の姿勢 で、先ず、下腹に両手のひらを当てて、口から、ゆっくり吐く (できるだけ長く)。吸うのは、鼻から勢いに任せる感じ。そ れを数回繰り返す。 (7)無想・無心・無我の時間を増やす 想の理想は、無想。心の理想は、無心。我の理想は、無我。 無心に遊ぶ子供のように、夢中に成れる時間を増やす。 子供の頃に夢中で遊んだことを思い出し、似たことを探す。 ウォールクライミングのように、安全性を確保した上で 身体が危険を感じることをしても、頭真っ白(無想、無心) に成ることが多い。 (8)季節や一日の自然に合わせる 一日:早く寝て、朝日を浴びる。昼寝しても良いから。 1日のリズムの切っ掛けを作る。 一年:季節の野菜や魚などを食べる。新緑など季節の変 化を楽しむ。 (9)自然科学を理解し、自然への畏敬の念を持つ 体や養生の自然科学、例えば、生理学、解剖学、病理学、薬 理学、組織学、栄養学などの基本を理解する。 また、数理論理学はじめ自然科学的合理性や、確率論(「大 数の法則」)はじめ数理統計学の基礎を理解する。特に、並列 関係と因果関係の区別は、必要。 並列関係:或る共通の原因から起きる事同士の関係 因果関係:或る現象が原因で,その結果,別の現象が起きる関係 特に注意したいのは、統計や実験で相関関係が高かった場合 にも、単なる並列関係で因果関係では無い場合も多いこと。例 えば、以下の本によれば、「ピロリ菌と胃がんの相関関係は有 るが、因果関係が有るとは証明されていない」ようですね。 『薬なしで生きる』 http //d.hatena.ne.jp/kuhuusa-raiden/20100715 「椎間板ヘルニアと腰痛」や「ファシア重責と運動器痛」も 私は、並列関係で因果関係では無いように思います。 筋肉の過緊張→必要な時に弛緩できない→腰痛(運動器痛) →骨を引き,椎間に左右差→椎間板ヘルニア →筋肉が縮む→ファシアが余る→ファシア重責 それと同時に、自然の営みで人間が科学的に理解できた事は 極々僅かという点への理解も必要です。アニミズムというか、 「自然への畏敬の念」の無い自然科学や思想は暴走しやすいの で。 この辺りの詳細は、以下に書きました。 「アニミズムと自然科学」 http //d.hatena.ne.jp/kuhuusa-raiden/20160803/1470179989 そして、鍼灸操体など伝統医学的養生で自分や患者さんに対 処する際にも、鍼灸操体などで伝えられたり経験したりしてき た自然法則が、自分や眼の前の患者さんの体で今現在の時点で 成立しているかという点に、常に注意する必要が有ります。 そして、その時に、人間が未知な部分の方が遥かに多い、体 という自然への畏敬の念が少ないと、自分や眼の前の患者さん の体で今現在の時点で成立して無い自然法則の無理な利用に成 りやすいです。注意してください。 ですから、(0)に書いた「体の勘を磨き育む」ことが、と ても大切なのです。 おわりに この辺りは、多くの人に共通と思います。後は、四診など診 察してみないと、お勧めは分かりません。 繰り返しになりますが、 「自分の体に起こっている自然現象を、昔の養生の達人達も利 用し書き残したことも参考に、十分に把握し、適切に利用する」 ことが養生生活の基本と思います。 追記:20170626ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー その土地の風土に合った本来の天然林を真似た「鎮守の森」 のような、風土と自然に合った体や生活を目指していくのが良 いと思います。人の人工的な手入れを必要としない体(や心) を目指していくと言うことです。 「鎮守の森」については、以下の本に詳しいです。 『鎮守の森』宮脇昭著 新潮文庫 簡単には、以下の「鎮守の森プロジェクト」の説明が分かり やすいです。 鎮守の森のプロジェクトとは ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 上記は、その点でポイントになりそうなことを、箇条書きに してみたものです。 試案です、御意見募集中。 また、具体的な自己養生法は「自分で養生」にも書いて います。読んでみてください。 >>>このページのトップへ ・・・・養生生活の基本 お知らせとお願い 術伝流鍼灸操体講座で患者さん役を募集 術伝流鍼灸操体講座は、実践面を重視しています。実際に症状が出て いる方の治療を見たほうが勉強になります。そこで、講座で患者さん役 をしてくださる方を募集しています。 くわしくは、術伝流のモデルをみてください。 よろしくお願いします。 感想・間違いの指摘など 感想などありましたら、術伝事務局あてにメールをください。 間違いなど見つけた方も、術伝事務局あてにメールをください。 よろしくお願いします。 術伝事務局:jutsuden-jmkkあまググどこ (この行は無視してください。akwba、laemfro、thgosewibe) (「あま」を「@」に、「ググ」を「googlegroups」に、) (「どこ」を「.com」に変えて送信してください。 ) (面倒をおかけし申し訳ありません。迷惑メール対策です)
https://w.atwiki.jp/kumedisiketai/pages/2308.html
A 基本的疾患・症候群3 99B37 左心不全に特徴的な症候はどれか。 a 頚静脈怒張 b 泡沫状喀痰 c 肝腫大 d 腹水 e 下腿浮腫 × a ○ b × c × d × e 正解 b 99B38(採点除外) 心雑音が臥位より前傾坐位でよく聴取されるのはどれか。 a 僧帽弁狭窄症 b 僧帽弁閉鎖不全症 c 大動脈弁狭窄症 d 大動脈弁閉鎖不全症 e 心房中隔欠損症 × a × b × c ○ d × e 正解 d 99B39 緊急手術が必要なのはどれか。 a 僧帽弁閉鎖不全症 b 大動脈弁狭窄症 c 心筋症 d 大動脈瘤破裂 e 深部静脈血栓症 × a × b × c ○ d × e 正解 d 99B40 致死率が最も高いのはどれか。 a 急性胃炎 b 急性腸炎 c 急性虫垂炎 d 急性肝炎 e 急性胆管炎 × a × b × c × d ○ e 正解 e 99C17 61歳の男性。発熱,咳および痰のために来院した。5日前に咽頭痛と悪寒とが出現し,3日前から38.5℃の発熱,咳,痰および全身倦怠感が出現した。市販の感冒薬を服用しても改善しなかった。意識は清明。脈拍 96/分,整。血圧 148/88mmHg。右上肺野にcoarse cracklesを聴取する。喀痰のGram染色標本を別に示す。 予想される検査所見はどれか。 a 赤沈 12mm/1時間,白血球 2400,CRP 1.0mg/dl b 赤沈 12mm/1時間,白血球 13800,CRP 1.0mg/dl c 赤沈 83mm/1時間,白血球 2400,CRP 1.0mg/dl d 赤沈 83mm/1時間,白血球 2400,CRP 21.3mg/dl e 赤沈 83mm/1時間,白血球 13800,CRP 21.3mg/dl × a × b × c × d ○ e 正解 e 診断 肺炎球菌性肺炎(疑い) 99C18 67歳の男性。乗用車に後方から跳ねられ,救急車で搬送された。意識は清明で,四肢麻痺はなかったが,頸部の疼痛を訴えたので頸椎カラーを装着した。頭部エックス線単純写真と頭部エックス線単純写真とに異常所見を認めなかった。しかし,1時間後に意識が混濁し,右瞳孔が散大し,右側の対光反射の消失と左半身の麻痺とが出現してきた。 まず行う検査はどれか。 a 腰椎穿刺 b 脳波 c 頭部単純CT d 脳血管造影 e 頭部単純MRI × a 禁忌 × b ○ c × d × e 正解 c 診断 急性硬膜外血腫(もしくは急性硬膜下血腫) 99C19 8歳の女児。高熱を主訴に来院した。数年前から年に数回の高熱を繰り返している。感冒様症状はなく,左腰部に自発痛と叩打痛とを認める。体温 39.5℃。脈拍 112/分,整。尿所見:蛋白 1+,乳糖(-),沈渣に赤血球 2~3/1視野,白血球 30~50/1視野,細菌 2+。腹部超音波検査で左腎に中等度の腎盂腎杯の拡張を認める。 基礎疾患の確定に最も有用な検査はどれか。 a 尿培養 b 尿流測定 c 腹部単純CT d 排尿時膀胱造影 e 腹部エックス線単純撮影 × a × b × c ○ d × e 正解 d 診断 膀胱尿管逆流による急性腎盂腎炎 99C20 35歳の女性。心窩部の不快感を訴えて来院した。症状は1年以上続いており,既に4か所の病院を受診した。そのたび精密検査を受けたが症状を説明できる異常は認められなかった。しかし患者はこれまでの医師の説明に納得できず,「がんのような重い病気なのではないかと思う。検査でみつからないだけなのではないか。医師が隠しているのではないか」と疑い深く不安になっており,再度同じような精密検査を要求している。 最も考えられるのはどれか。 a うつ病 b 不安障害 c 薬物依存症 d 統合失調症 e 身体表現性障害〈心気障害〉 × a × b × c × d ○ e 正解 e 診断 身体表現性障害(心気障害) 99C21 55歳の女性。右眼の急激な視力障害を訴えて来院した。視力は右 0.01(矯正不能),左 1.2(矯正不能)。眼圧は右 13mmHg,左 12mmHg。右の眼底写真を別に示す。 原因とならないのはどれか。 a 糖尿病 b 高血圧症 c 高脂血症 d 骨粗鬆症 e 動脈硬化症 ○ a ○ b ○ c × d ○ e 正解 d 診断 網膜中心静脈閉塞症 99C22 24歳の初産婦。妊娠39週2日に陣痛が発来し入院した。陣痛開始後10時間の時点で子宮口開大 8cm,展退度 80%,先進部は児頭でSP+2cm。陣痛周期 3分,発作 50秒。このころから産婦の呼吸数が1分間に約60となり,手足のしびれと息苦しさとを訴え,指関節の伸展と母指の内転とがみられた。脈拍 100/分,整。血圧 122/78mmHg。胎児心拍数陣痛図では異常を認めない。 行うべき処置はどれか。 a 呼気吸入 b 左側臥位 c 子宮収縮促進薬投与 d 気管(内)挿管 e 帝王切開術 ○ a × b × c × d × e 正解 a 診断 過換気症候群 99C23 67歳の女性。2年前に胃癌に対して胃全摘術を受けた。6か月前に両側肺,縦隔リンパ節および腹膜に転移病変を認めた。1か月前から胸水の貯留が認められ増加してきている。3日前から,縦隔リンパ節転移による食道の狭窄が強くなり入院した。 この患者に最も適した栄養ルートはどれか。 a 末梢静脈路 b 中心静脈路 c 経鼻経管カテーテル d 腸瘻造設 e 経口摂取 × a ○ b × c × d × e 正解 b 診断 胃癌末期,縦隔リンパ節転移巣腫大による食道狭窄 99C25 38歳の男性。強い呼吸困難のため救急車で搬入された。同僚によると朝から喉が痛いため,ヨード剤でうがいをし,市販のトローチをなめたところ,15分経過したころから次第に呼吸が苦しくなってきたという。来院時,呼びかけに応答はなく,頚動脈の拍動をわずかに触知する。顔面にはチアノーゼが著明である。 まず行う処置はどれか。 a 気道確保 b 心マッサージ c 人工呼吸 d 除細動 e 静脈路確保 ○ a × b × c × d × e 正解 a 診断 アナフィラキシーショック 99C31,99C32 次の文を読み,31,32の問いに答えよ。 60歳の男性。前胸部の締めつけ感を自覚したため診察予約日外に来院した。 現病歴: 2年前の健康診断で高血圧と高脂血症とを指摘され,外来通院している。これまで薬は欠かさず服用し,特に症状もなく経過しており,1週前に受診した時にも問題はないとされた。毎朝自宅で血圧を測定している。3日前から前胸部が締めつけられるようになり,心配になった。来院時には症状はなかったが至急心電図検査の指示を受け,検査を済ませて待合室で待っていた。外来は大変混み合っており,2時間経ってもまだ診察の順番が回ってこないので怒り出した。いつもの担当医が別室で話を聞くことになった。 既往歴: 特記すべきことはない。 生活歴: 喫煙 20本/日,38年。 現症(1週前): 身長 166cm,体重 72kg。体温 36.5℃。脈拍 68/分,整。血圧 138/88mmHg。結膜に貧血と黄疸とを認めない。胸部に心雑音はなく,呼吸音に異常を認めない。腹部は軽度膨隆しているが,肝・脾を触知せず,圧痛を認めない。下肢に浮腫を認めない。 検査所見(1週前): 血清生化学所見:空腹時血糖 100mg/dl,総蛋白 7.6g/dl,アルブミン 5.2g/dg,尿素窒素 18mg/dl,クレアチニン 1.2mg/dg,尿酸 7.0mg/dl,総コレステロール 240mg/dl,トリグリセライド 180mg/dl,CK 30単位(基準 10~40)。CRP 0.4mg/dl。心電図と胸部エックス線写真とに異常を認めない。 C31 最も適切な対応はどれか。 a 普段どおりに診察する。 b 怒りは正当なものと評価する。 c 怒りに対して厳正な態度で臨む。 d 患者の感情を理解したことを伝える。 e 予約外であるから仕方がないとなだめる。 × a × b × c ○ d × e 正解 d C32 本日の心電図は1週前のものと変わりはなかった。 患者の胸部症状の診断に最も有用な情報はどれか。 a 今朝の自宅血圧 b 昨日の喫煙本数 c 労作と主訴の関連 d 診察時のストレスの有無 e 患者が自分で思い当たる原因 × a × b ○ c × d × e 正解 c 診断 狭心症疑いの患者への対応 99C33,99C34 次の文を読み,33,34の問いに答えよ。 52歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。 現病歴: 半年前から夕方になると足背部が腫れることに気付いた。下肢のむくみは次第に増強して大腿にも広がり,体重が10kg増加した。5日前から睡眠中に胸苦しくなり目覚めるようになった。坐っていると呼吸が少し楽になる。 既往歴: 35歳で生命保険加入時に尿糖を指摘された。 現症: 意識は清明。身長 166cm,体重 78kg。体温 36.5℃。呼吸数 24/分。脈拍 112/分,整。血圧 168/90mmHg。心雑音はなく,両肺野にcoarse cracklesを聴取する。腹部は軽度膨隆し,肝を右肋骨弓下に3cm触知する。両下肢に著明な浮腫を認める。膝蓋腱反射は両側とも減弱している。 検査所見: 尿所見:蛋白 3+,糖 1+,ケトン体(-),潜血(-),沈渣に赤血球 2~3/1視野,白血球 2~3/1視野。血液所見:赤血球 311万,Hb 9.4g/dl,Ht 30%,白血球 5000,血小板 22万。血清生化学所見:血糖 182mg/dl,総蛋白 4.8g/dl,アルブミン 2.0g/dl,尿素窒素 32mg/dl,クレアチニン 2.8mg/dl,AST 36単位,ALT 24単位,LDH 350単位(基準 176~353),Na 130mEq/l,K 5.0 mEq/l,Cl 102mEq/l。 C33 まず行う検査はどれか。 a 胸部エックス線撮影 b 腹部超音波検査 c 胸部CT d 運動負荷心電図 e 冠動脈造影 ○ a × b × c × d 禁忌 × e 正解 a C34 まず行う治療はどれか。 a 輸液 b 輸血 c 血液透析 d 利尿薬投与 e 副腎皮質ステロイド薬投与 × a × b × c ○ d × e 正解 d 診断 糖尿病(糖尿病性腎症,糖尿病性神経障害),うっ血性心不全 99C35,99C36 次の文を読み,35,36の問いに答えよ。 48歳の女性。全身倦怠感と発熱とのため来院した。 現病歴: 3か月前から全身倦怠感を自覚し,1か月前から発熱と体重減少とが出現した。 既往歴: 特記すべきことはない。 現症: 意識は清明。身長 154cm,体重 54kg。体温 38.4℃。呼吸数 20/分。脈拍 96/分,整。血圧 112/72mmHg。眼瞼結膜に貧血はなく,眼球結膜に黄疸はない。両側の頸部と腋窩とに大豆大のリンパ節を数個触知する。胸部所見に異常を認めない。腹部は平坦,軟で,脾を左肋骨弓下に2cm触知する。下肢に浮腫を認めない。 検査所見: 尿所見:蛋白(-),糖(-)。血液所見:赤血球 380万,Hb 11.5g/dl,Ht 35%,白血球 6200,血小板 27万。血清生化学所見:総蛋白 7.0g/dl,アルブミン 4.0g/dl,クレアチニン 0.7mg/dl,AST 22単位,ALT 12単位,LDH 560単位(基準 176~353),CK 35単位(基準 10~40)。CRP 3.2mg/dl。 C35 この患者から聴取する情報のうち診断に最も有用なのはどれか。 a 熱型 b 咳 c 月経異常 d 頻尿 e 食思不振 ○ a × b × c × d × e 正解 a C36 この患者でリンパ節腫脹の成因の鑑別に最も有用なのはどれか。 a 数 b 部位 c 有痛性 d 大きさ e 可動性 × a × b ○ c × d × e 正解 c 診断 悪性リンパ腫(鑑別として伝染性単核球症,成人Still病) 99C37,99C38 次の文を読み,37,38の問いに答えよ。 24歳の女性。月経の遅れを主訴に来院した。 現病歴: 最終月経は平成16年12月10日から7日間。通常の月経周期は28~30日。平成17年1月中旬ころから全身倦怠感があり,悪心も次第に強くなり,嘔吐も数回経験した。尿回数も最近増加しているが,排尿痛はない。昨日(2月18日)から褐色の帯下を少量認めている。 既往歴: 初経12歳,0経妊0経産。他に特記すべきことはない。 家族歴: 特記すべきことはない。 現症: 身長 164cm,体重 55kg,体温 37.3℃。呼吸数 20/分。脈拍 76/分,整。血圧 110/70mmHg。子宮は前傾前屈,手拳大,軟。腟分泌物は褐色,少量。経腟超音波検査で子宮腔内に胎嚢を認め,胎児頭殿長30mmで胎児心拍動を確認できる。 検査所見: 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球 396万,Hb 12.0g/dl,Ht 36%,白血球 8800,血小板 33万。 C37 この患者で異常な症候はどれか。 a 発熱 b 全身倦怠感 c 嘔吐 d 頻尿 e 性器出血 × a × b × c × d ○ e 正解 e C38 その後,妊娠が順調に経過したとき,平成17年7月上旬ころに最も発症しやすいのはどれか。 a 睡眠時無呼吸症候群 b 高血圧症 c 鉄欠乏性貧血 d 糖尿病 e 深部静脈血栓症 × a × b ○ c × d × e 正解 c 診断 切迫流産(疑い) 99C41,99C42 次の文を読み,41,42の問いに答えよ。 70歳の男性。健康診査で異常値を指摘されたため報告書を持参して来院した。自覚症状はない。 現病歴: 2年前に事務職を退職したが,職場での最後の健康診断では特に異常は指摘されていない。 既往歴 10年前に左鼠径ヘルニアの手術を受けた。10年前から禁煙している。飲酒歴は30年前から日本酒1日1合。 1か月前の健康診査結果: C41 この患者の身体診察で有用性が低いのはどれか。 a 眼底鏡検査 b 耳鏡検査 c 腹部聴診 d 深部(腱)反射 e 足背動脈の触診 ○ a × b ○ c ○ d ○ e 正解 b C42 この患者の脳血管障害のリスクを下げるのに最も適切なのはどれか。 a 禁酒 b 体重の減量 c 血圧の正常化 d 血糖の正常化 e 血清脂質の正常化 × a × b ○ c × d × e 正解 c 診断 高血圧,高脂血症 99C43,99C44 次の文を読み,43,44の問いに答えよ。 57歳の男性。発熱と咳とを主訴に来院した。 現病歴: 最近,仕事が忙しくて十分睡眠がとれない状況が続いていた。6日前から咳嗽と喀痰とが出現し徐々に増悪してきた。喀痰は黄色で膿性。3日前からは39℃台の発熱も加わり,全身倦怠感も出現してきた。胸痛と呼吸困難とはなかった。 既往歴: 40歳時,健康診断で尿糖陽性を指摘されたが放置していた。 現症: 意識は清明。身長 163cm,体重 62kg。体温 39.2℃。呼吸数 24/分。脈拍 104/分,整。血圧146/84mmHg。胸部聴診で右下肺野にcoarse cracklesを聴取する。 検査所見: 尿所見:蛋白(-),糖 1+。血液所見:赤血球 440万,Hb 14.2g/dl,Ht 44%,白血球 14500(後骨髄球 2%,桿状核好中球 20%,分葉核好中球 45%,好酸球 3%,単球 5%,リンパ球 25%)。血清生化学所見:血糖 124mg/dl,総蛋白 6.6g/dl,尿素窒素 18mg/dl,クレアチニン 1.2mg/dl,総ビリルビン 0.8 mg/dl,AST 40単位,ALT 35単位,LDH 350単位(基準 176~353)。CRP 15.6mg/dl。胸部エックス線写真を別に示す。 C43 この患者にまず行う検査はどれか。 a 喀痰微生物学検査 b 呼吸機能検査 c 肺動脈造影 d 心エコー検査 e 気管支鏡検査 ○ a × b × c × d × e 正解 a C44 最も考えられるのはどれか。 a 肺炎 b 肺結核 c 肺梗塞 d 肺水腫 e 肺線維症 ○ a × b × c × d × e 正解 a 診断 市中肺炎 99C47,99C48 次の文を読み,47,48の問いに答えよ。 54歳の男性。冷汗を伴う胸痛を訴え,救急車で搬送された。 現病歴: 5か月前から労作時に胸痛を自覚していた。胸痛は5分間持続し,安静で消失した。2週前から頻度が増し,安静時にも出現するようになった。4時間前から冷汗を伴う胸痛が持続している。 既往歴: 10年前から高脂血症を指摘されていた。 家族歴: 兄が40歳で突然死。 生活歴: たばこ40本/日を30年間。機会飲酒。 現症: 意識は清明。身長 166cm,体重 75㎏。呼吸数 18/分。脈拍 96/分,整。血圧 120/74mmHg。顔貌は苦悶様。心音ではⅢ音を聴取する。呼吸音は正常。腹部は平坦で,軟。下腿に浮腫を認めない。 検査所見: 尿所見:蛋白(-),糖(-)。血液所見:赤血球 450万,Hb 14.6g/dl,Ht 46%,白血球 12800,血小板 16万。血清生化学所見:総蛋白 6.8g/dl,アルブミン 3.4g/dl,クレアチニン 0.8mg/dl,総コレステロール 260mg/dl,総ビリルビン 0.9mg/dl,AST 250単位,ALT 35単位,LDH 350単位(基準 176~353),CK 1850単位(基準 10~40),Na 138mEq/l,K 3.6mEq/l,Cl 99mEq/l。CRP 1.6mg/dl。来院時の心電図を別に示す。 (画像クリックで拡大) C47 診断はどれか。 a 急性心筋梗塞 b 狭心症 c 肺塞栓症 d 心筋症 e 大動脈解離 ○ a × b × c × d × e 正解 a C48 入院後突然,眼球が上転して意識がなくなり,脈を触れなくなった。このときのモニター心電図を別に示す。 まず行う処置はどれか。 a 人工呼吸 b 除細動 c 塩化カリウム液急速静注 d 補助循環 e 心臓ペースメーカー × a ○ b × c 禁忌 × d × e 正解 b 診断 急性前壁(中隔)梗塞,心室細動 99C49,99C50 次の文を読み,49,50の問いに答えよ。 20歳の男性。右下腹部痛を主訴に夕方来院した。 現病歴: 朝から心窩部痛と悪心とがあった。市販の胃腸薬を内服したが軽快せず,午後になって痛みが右下腹部に限局してきた。朝から排便はない。 既往歴・家族歴: 特記すべきことはない。 現症: 意識は清明。身長 171cm,体重 65kg。体温 37.8℃。脈拍 76/分,整。血圧 102/60mmHg。腹部は平坦で,腸雑音は減弱している。肝・脾は触知しない。右下腹部に圧痛を認め,Blumberg徴候が陽性である。 検査所見: 尿所見:蛋白(-),糖(-),ウロビリノゲン(±),ピリルビン(-),潜血(-)。血液所見:赤血球 510万,Hb 17.0g/dl、 Ht 48%,白血球 18000(桿状核好中球 20%,分葉核好中球 49%,好酸球 1%,単球 2%,リンパ球 28%),血小板 30万。プロトロンビン時間 12秒(基準 10~14)。血清生化学所見:総蛋白 7.5g/dl,尿素窒素 11mg/dl,クレアチニン 1.0mg/dl,AST 20単位,ALT 18単位,LDH 230単位(基準 176~353),アミラーゼ 150単位(基準 37~160),CK 18単位(基準 10~40)。CRP 8.3mg/dl。 C49 最も考えられるのはどれか。 a 急性胃炎 b 急性虫垂炎 c 腸閉塞 d 急性膵炎 e 尿路結石 × a ○ b × c × d × e 正解 b C50 翌日まで抗菌薬を投与したが改善がみられなかった。 a 制酸薬投与 b 抗コリン薬投与 c 浣腸 d イレウス管挿入 e 手術 × a × b × c × d ○ e 正解 e 診断 急性虫垂炎
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680 :名無しモドキ:2011/12/10(土) 01 25 59 地味目の話の方が性にあっている気がします。 戦時下の日本点描 -1943年2月25日木曜日- この日、久しぶりに知里幸恵(ちり ゆきえ)は勤め先の東京女子大学を昼前に出ると中央線、山手線で銀座に出掛けた。 純粋なアイヌ人である知里幸恵は、女学校3年までを北海道で過ごした後、アイヌ研究家金田一京助教授と運命的な出会い をして彼の要請で16歳の時に東京の女学校へ単身で転校してきた。北海道では差別がなかたっと言えば嘘になるが、東京で は奇異の目で見られることが多く差別的な言動を言われ北海道へ帰りたいと涙したこともある。しかし、第1次世界大戦後に は白系ロシア人などが東京では普通に見られるようになり特別視されることも少なくなっていった。 ただそのような社会の変化がなくともに知里幸恵は自分の使命を果たしただろう。金田一教授の指導で若干18歳で出版さ れた「アイヌ神謡集」は史実通りに今に続くアイヌ口伝文学研究の先駆けとなった。 ただ、史実と異なっていたのは心臓疾患で19歳という若さでなくなった彼女が夢幻会が手を回したおかげで、当時最先端 の外科手術であった心臓弁膜症の手術を受けることができたことである。この手術はまだ症例が極めて少なく手術が成功し た時は、新聞に「天才アイヌ人少女言語学者、奇跡の生還」などと掲載された。知里幸恵は病気から回復した後に、東京外 国語大学の無給かつ授業料免除の助手兼聴講生となり市井の学者として研究を続けた。この功績で1935年にはアイヌ学会に 発表した幾多の論文が認められて文学博士号を東京外国語大学から贈られた。これをきっかけに、恩師である金田一京助教 授の口利きもあって東京女子大学の講師として有給の職を得た。十年という歳月が過ぎて後に助教授に任命されて名実とも にアイヌ語とアイヌ文学研究の第一人者となる。 研究と調査一筋の知里幸恵もふと気がつくと四十路にかかり、アイヌ社会も世の中全体も大きく動いていた。史実では河川 の漁業権や狩猟権を奪われて貧窮したアイヌ人も、憂鬱世界ではいくつかの河川の漁業権や狩猟権、入会地として土地の占有 権が認められて、内地人が炭鉱開発などのためにその土地に進出した場合には補償金が支給された。その過程で漁業権などを 売り払い札幌や旭川などの都市に移り住む者、炭鉱などに優先枠で採用されて働く者が幾何級数的に増加した。 昔ながらのコタン(集落)に残るものも採集や狩猟ではなく観光業に就く者が多い。知里幸恵はそのようなコタンでアイヌ 丼なるものを見たときは思わず大きな溜息が出た。観光業に就いていない者も法律で保障された十町ばかりの農地で放牧や馬 鈴薯栽培をしている。教育の普及と日本人社会との関わりで若い世代の母語はどんどん日本語となり孫と祖父母の会話が困難 な場合もある。 アイヌ口伝も文字にしてしまえば何か別のものような感じを受ける。口伝は伝えてきた話者の感情がそのまま伝わり、アイ ヌ社会を取り巻く環境により話者の表現は変化する生きた文学なのである。今の世代は自分がアイヌ人と思う世代が多い、や がて「アイヌ系日本人」と思う世代が増えて、三世代もたてば「自分は日本人で、祖先はアイヌ人」と考える者が大半になる だろう。その時はアイヌ口伝は研究対象でしかない過去の遺物になってしまうのではないかと知里幸恵は思う。 現在のアイヌ人の人口や社会基盤を考えれば、日本社会の中である程度の庇護政策を甘受し、目に見えぬ疎外感をやり過ご すことがベターな選択だと頭ではわかっていても、時々知里幸恵はやりきれない悲しみで満たされることがある。 そんな時は、繁華街に出て気を紛らわすのが知里幸恵のこの頃である。この日は、あてもなく銀座に出たが映画館の「愛染 かつら 総集編 主演-田中絹代・上原謙」の看板が目に入った。幸恵は上原謙のファンである。「研究にかまけて危うく見 逃す所だった。でもなんで田中絹代の方が先なの?」とぶつぶついいながら切符売り場に並ぶ。 映画館は平日の昼にもかかわらず、八分ばかりの入りだった。水兵の姿が多い。やがて映画が始まる。最初はニュース映画 である。速報性はテレビジョンに負けてはいるがカラーでの大きな映像はやはり迫力がある。 681 :名無しモドキ:2011/12/10(土) 01 33 15 -週間時事ニュース ハワイ沖海戦詳報- 「さる1月23日日本時間マルマル、小沢提督指揮下の我が帝國海軍部隊は・・」でナレーションのもと、総天然色のニュース映画が始まる。 最初に「海軍省提供」のテロップが出る。スクリーンが暗くなる。「アメリカ攻撃編隊接近」「電波探知機はアメリカ攻撃部隊を捉えた」 薄暗い部屋で顔だけが青白く浮かび上がった電探手が何事かを大声で言う。上手く機材を写さず緊張感を持たしたシーンである。「ワルキ ューレの騎行」を背景に「空母赤城」のテロップにかわると次々発艦する戦闘機が映し出される。 やがて「アメリカ攻撃部隊来襲」のテロップにかわり、照準機に捕られられたアメリカ軍機が次々火だるまになる画面がこれでもかとば かりに続く。「アメリカ攻撃部隊撃破」「空の要塞B-17、我が戦闘機隊の猛攻でエンジンが脱落」のテロップ。「我が戦闘機の迎撃をか いくぐり敵攻撃部隊接近」「勇敢だがその機数は少ない」「可燃物は緊急に海に投下される」のテロップが出ると台車に乗せられた小型 のガソリンタンクらしきものが惜しげもなく海に捨てられる。緊張した機銃手の顔がクローズアップされる。砲身だけが写り射撃が開始 される。火を噴いて墜落するアメリカ軍機が写る。 音楽は「国軍マーチ(史実の通称『自衛隊マーチ』)」にかわる。「アメリカ機動部隊発見」のテロップが出る。総員帽振れのもと 赤城から発進する攻撃部隊。編隊を解いて降下していく攻撃機に場面にかわる。激しく画面が揺れるが魚雷が命中したのか横腹に水柱を 上げる空母が写る。「航空母艦レキシントン被雷、撃沈」、「航空母艦エンタープライズ爆弾命中、戦闘力喪失」「戦艦ワシントン爆弾 命中」画面は荒いが赤く爆発光をあげる爆弾の命中は色鮮やかだ。 母艦に帰還する日本軍機、中には損傷した機が機体を傾けながら着艦するシーンもある。あわてて駆け寄る整備員らに笑顔で拳を突き 上げる搭乗員の顔が大写しになる。幸恵の前の方に座っていた水兵の一団が「よう、山崎曹長。」と声をかけて拍手する。赤城の乗組員 かもしれないと幸恵が思っていると、画面は美しい夕日を背景にした連山の豪快な離陸シーンにかわる。凄まじい爆音が映画館に響く。 「天佑!天候回復」「ミッドウェイ基地航空隊、夜間攻撃に発進」「目標アメリカ戦艦部隊」なぜか音楽は皮肉なことに音楽は「雷神」 にかわる。「損傷してハワイに退却するアメリカ機動部隊を追撃」「アメリカ戦艦部隊補足」、双眼鏡を見ていた見張り員が伝声管に叫 ぶシーンが映し出される。暗いスクリーンが戦艦の主砲発砲で明るくなると見慣れた長門型戦艦が浮かび上がる。「命中」「また命中」 「業火に包まれる戦艦マサチューセッツ」、目まぐるしくテロップがかわる。時々暗いスクリーンに閃光が光る。先ほどの水兵の一団が また歓声をあげる。 曲は「ダニー・ボーイ」の哀調のある調べにかわる。「夜が明けた。昨夜の仇敵は今は救うべき命である。」救命具や漂流物につかま ったアメリカ兵が次々と日本艦艇の横を流れていくシーンである。次のシーンは、甲板で不安そうな顔のアメリカ兵の一団が日本海軍の 作業服に着替えてタバコを吸っている。日本軍の士官が近づくと、アメリカ軍士官の号令で一斉に不敵な面構えになり敬礼をする。「彼 らも祖国の為に戦った勇者である。」 最後は軍機の関係か一部だけだが損傷した戦艦の甲板が写る。その横でいくつかの棺が日の丸にくるまれている。「海ゆかば」のメロ ディーが流れる。「アメリカ太平洋艦隊はここに壊滅、しかし幾多の若い命が失われた。」「アメリカは不屈の闘志をもって再び挑んで くるだろう。明日からまた烈火の訓練が始まる。」そのテロップでニュース映画というか戦意高揚短編ドキュメンタリーは終わった。 本編の「愛染かつら 総集編」と同時上映は、二年ほど前に大ヒットになった「サヨンの鐘」 5- 6であった。テレビジョンの登場 以来、映画業界も客足を確保するのにあの手この手を使っている。「サヨンの鐘」は実話がもとになっている。高砂族の少女サヨンが 東京の女学校に招かれる。様々な疎外感や悪気のない侮蔑的な発言に傷つきながらもやがて高砂族の文化を誇りとして級友たちに伝える という物語である。 682 :名無しモドキ:2011/12/10(土) 01 38 47 サヨンより二十年以上の前に東京の女子校で過ごした幸恵は、その頃の思い出がよみがえり目頭が熱くなった。圧巻は(この 映画のオリジナルだが)主演の李香蘭 が文化祭で高砂族の正装で登場して民族舞踊を踊る場面である。お決まりの悪役教頭 (モデルの元教頭の抗議で映画会社が陳謝する騒動もあった)が「我が伝統ある女子校を見せ物で愚弄するのか」といって舞踊 を止めさせよとする。サヨンは決然として「わたしは見せ物ではありません。そして高砂族の踊りも見せ物ではなく誇りある 文化活動です。」と言い放つ場面である。サヨンは舞踊を級友たちの伴奏で見事に踊った。その後で高砂族としてのサヨン自身 を紹介した自作の「サヨンの歌」を歌う場面がある。所々に高砂族の音曲を取り入れた陽気な歌に目の前に水兵の一団などは 手拍子をしながら見ている。 やがてサヨンが多摩川で溺れていた小学生を救助しながらも自分は増水した川に流されて若い命を散らせる大団円になった。 客席のあちらこちらから嗚咽が聞こえる。 映画が終わり明るくなる。大半の客はすでに捌けている。幸恵も涙を拭いていたハンケチをしまって外に出ようとすると、 まだ前の水兵の一団が残っているのに気がついた。一人の水兵が両手で顔を覆って座ったままになり、その周囲を他の水兵が 心配げに立って取り巻いている。 「どうしました。ご気分がお悪いのですか。」幸恵は思わず声をかけた。 「ああ、どうも。ご心配には及びません。こいつは涙もろい奴で、映画に感激してしまって。」上等水兵の記章をつけた水兵が 釈明する。 「わたしもですわ。」 「こいつは高砂族の出で余計にじーんと来ちまいましてね。」泣いている水兵をなだめている水兵が言った。 「わたしもアイヌの出です。お気持ちはよくわかりますわ。」一息ついて幸恵が言う。 「そうですか。わたしらにはわからんこともあるんでしょうな。」さっきの上等水兵がちょっと困惑したように言う。 知里幸恵はふと思いついて、財布から十円札を取り出すと持っていた茶封筒に入れると上等水兵に差し出した。 「不躾ですが、わたくしニュース映画にも感激しました。ささやかですが此で皆さん何か召し上ってくださいな。」 「いや、困ります。民間の方にそのような。」上等水兵はますます困惑する。 「わたしは、アイヌです。一度出したものは受け取って貰わなければアイヌとしてのわたしの沽券に関わります。」幸恵は 封筒を両手で持ったまま上等水兵を睨む。 「それでは、ありがたくいただきます。わたしら田舎者が大半で映画の後で、東京の奴が話しておった竹葉亭の鰻とやらを 食べてみようということになっておりました。ありがたくその足しにさせて頂きます。」知里幸恵の勢いに圧倒された上等 水兵は最敬礼で封筒を受け取った。 「あのー、ひょっとして知里幸恵先生ではありませんか。」一人の水兵が聞いた。 「はい、知里幸恵ですが。」幸恵は気取らず答える。 「いや、やはり先生でしたか。自分は中学校の修身の時間に先生のことを習い感激しました。ここでご本人に会えるとはやは り東京は、凄いところです。」聞いた水兵は目を輝かせて言った。上等水兵も含めて水兵達が顔を見合わせる。泣いていた高 砂族の水兵も知里幸恵の名を知っているのか顔を上げる。 「知里幸恵って誰ですか。」一番後ろで隠れるようにしていた水兵が聞く。 「知らぬこととはいえ知里先生に失礼なもの言い申し訳ありません。こいつは家の都合で高等小学校にもろくに通っていません ので許してやってください。後で先生の業績についてはじっくり説明しておきます。」上等水兵はちょっと苛立ったように言う。 「横川上等水兵よろしくお願いします。」そう言われた水兵は、少し笑いながら答える。幸恵は彼の目が笑っていないことに気 がついた。彼はこの集団では高砂族の水兵(志願が原則の海軍に入隊したからには日本語教育が完璧な難関高等小学校以上の学 歴だろう)からも一線を引かれる存在だと幸恵は感じた。 中等学校、女学校、数はまだ少ないが共学制中等学校などへの進学者は60%近くになっている。その卒業生の中には経済的な 理由で技術を身につけられる海軍に志願する者が結構いる。海軍自体は公表していないが中等学校出身者と高等小学校出身では 昇進に明らかな差があるというのは公然の秘密である。戦争がなければ、中等教育の機会均等、修学援助などの準義務化の論議 が進んでいただろう。社会が進めば進むほどなにがしらの問題は出てくるのだ。 683 :名無しモドキ:2011/12/10(土) 01 44 48 泣いていた高砂族出身の水兵も元気を取り戻すと、知里幸恵は映画館の前で丁寧に水兵達と別れの挨拶をした。幸恵はさて これから遅い昼食でもと考えながら歩いていた。 「知里教授、知里さん。」突然、道路の向こう側から大きな声をかけてきた男がいた。通行人も思わずその男を見る。何人か の者はその男を見知っているらしく、同行者にその男の名前を耳打ちする。同行者は「あの人が」というように男を半ば尊敬 の眼差しで見た。かなりの老年と思えるその男はステッキこそついたいるがかくしゃくという言葉がぴったりである。やがて 男はステッキで行き交う車を制止すると、幸恵のいる歩道へ渡ってきた。 「牧野先生、おしさぶりです。」幸恵は丁寧に挨拶をした。 牧野富太郎博士、史実でも有名な植物学者である。憂鬱世界では拡大した日本領土に会わせるかのよういにその活動はさ らに広がっていた。北はカムチャッカから南は海南まで数十万の植物を採取して分類を行っていた。特に史実に先立って中国 での生きた化石であるメタセコイヤの発見は世界にも「マキノ」の名を轟かせた。ただ史実と同じように尋常小学校も出てい ないことから、ついに講師の身分のまま博士号を取り日本植物学会に君臨することになる。 知里幸恵は牧野富太郎の講演を聴きに行ったときに同行者から牧野博士を紹介された。牧野博士は自分と同じく大学を出ず にその道の第一人者になった知里幸恵に同じ匂いを感じたのかいたく彼女を気に入って今では、幸恵を娘のように扱いながら 交際が続いている。 「立ち話も寒くてかなわん。おごるから着いてきなさい。そうだ不二家へ行こう。」 (また不二家ですか?)幸恵は苦笑する。 不二家は昼も遅いというのに、まだ大勢の客で賑わっていた。さすがに、メニューには「戦時中のため原料不足で停止中」 と添え書きのあるものがいくつかある。 「みつ豆とホットケーキを二人分。それにコカコーラ。」牧野博士は幸恵に聞くことなく自分の好みを注文する。 「牧野博士、申し訳ございません。コカコーラは戦時中のため輸入が途絶しております。」初老のウエーターが丁寧に釈明 する。 「天下の不二家ならなんとかしろ。このさいだ、アメリカからコカコーラを買収してしまえ。」牧野博士は憮然として言う。 「ご無理なことを。かわりにいつもの紅茶でよろしいでしょうか。」ウエーターは笑って下がる。ただ、後で思えば牧野博士 の言はまったくの無理ではなかった。 「いや、よいところで会った。実は見合い写真を頼まれてな。男がちょっと年なもんで、知り合いの未亡人の所へと思ってお ったのだがどうもしっくりこん。どうしたものかと思っておったら、道路の向こうに幸恵さんがおるではないか。これじゃと 感じた。幸恵さん、これはあんたの運命じゃ。まあ、この写真と釣書を受け取りなさい。」牧野博士は持っていた風呂敷包み をテーブルの上に置いた。 「いきなりですか。わたくしもう四十になります。いまさら結婚と言われましても。」 「只の男ではない。幸恵さんも在野の学者ならフィールドワークの方が好きじゃろう。この写真の男はフィールドの鬼のよう な男じゃ。それも、一緒になった女なら必ず連れて行く、そんな性分の男じゃ。」 「そこまでおっしゃるなら」牧野博士が言い出したことに逆らっても無駄なことを知っている幸恵は、一応風呂敷包みを受け 取ることにした。 「家に帰ってゆっくり見なさい。それから、電話をくれたらええ。幸恵さんの質問にはその時に答えよう。」牧野博士は確信 めいた口調で言う。 知里幸恵は、断りの文句を考えながら牧野博士から風呂敷包みを受け取った。知里幸恵が思いもしていなかった冒険への始 まりである。 --------------------------お わ り------------------------
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医師に,C型肝炎患者について肝細胞癌の早期発見のための検査をする注意義務を怠った過失を認めた事例 平成17年11月30日判決言渡 平成16年(ワ)第1996号 損害賠償請求事件 判決 主文 1 被告らは連帯して,原告Aに対し,金2017万2695円及びこれに対する平成14年6月23日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告らは連帯して,原告Bに対し,金1907万2695円及びこれに対する平成14年6月23日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。 4 訴訟費用はこれを7分し,その3を原告らの,その余を被告らの負担とする。 5 この判決は,1項及び2項に限り,仮に執行することができる。 事実及び理由 第1 請求 1 被告らは連帯して,原告Aに対し,金3491万0666円及びこれに対する平成14年6月23日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告らは連帯して,原告Bに対し,金3381万0666円及びこれに対する平成14年6月23日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 訴訟費用は被告らの負担とする。 4 仮執行宣言 第2 事案の概要 本件は,平成14年6月23日肝細胞癌により死亡したD(昭和12年12月生。)の相続人である原告らが,被告医療法人S内科医院(以下「被告医院」という。)の理事長である被告Cが,C型慢性肝炎に罹患していたDに対し,インターフェロン療法をせず,また,肝細胞癌の早期発見のための検査を怠った過失によりDが死亡したとして,被告Cに対しては不法行為に基づき,被告医院に対しては法人の不法行為(医療法68条による民法44条の準用)又は診療契約上の債務不履行に基づき,損害の賠償及びDが死亡した日から支払済みまでの間の民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。 1 基本的事実関係(証拠を掲げていない事実は,当事者間に争いのない事実である。) Dは,平成2年9月22日以降,被告医院に通院し,被告Cを主治医として治療を受けていたが,平成14年6月23日,肝細胞癌を直接の死因として死亡した。原告AはDの妻,原告BはDの子である。 Dは,平成2年ころ,勤務先の株式会社A(以下「A」という。)の定期健康診断で,高血圧と肝機能の異常所見を指摘され(甲B10),同年9月22日,被告医院に赴き,被告Cの診察を受けた。被告Cは,高血圧症と診断し,以後,Dに対し,通院による降圧剤の投薬治療を施すようになった。 Dは,平成3年3月16日,被告医院において血液検査を受け,その結果慢性肝炎と診断され,同月26日から,肝庇護薬であるパンパール,ウルソ等の投薬治療を受けるようになった。 Dは,平成4年2月10日,被告医院において検査を受け(被告医院代表者兼被告本人),そのころ,C型ウイルス性肝炎と診断された。 このとき,被告Cは,インターフェロン投与の適応を判断するためのHCV-RNA定量検査(C型肝炎ウイルス(HCV)量の検査)及びHCVセロタイプ測定検査(C型肝炎ウイルスの遺伝子群を血清学的にみる検査)を行わなかった。 Dは,その後,平成4年は17回被告医院に通院したが,そのうち15回は診療されることなく,投薬のみされた。 以後Dは,平成5年17回,平成6年24回,平成7年から平成10年まで各27回,平成11年26回,平成12年33回,平成13年27回,被告医院に通院しているが,そのほとんどは高血圧及びC型慢性肝炎について診療を受けている(乙A1)。 この間の平成7年11月,Dは,被告医院において肝血管腫の疑いを指摘され,医療法人赤心堂病院を紹介されてCT検査を受けたところ,肝血管腫の疑いと診断され,その旨告げられた。 また,平成13年3月8日,Dは,自宅で胸痛,腹痛を発し,被告医院が休診日であったため,近所の中村外科を受診した。中村外科では,同日,CT上肝臓に多発性腫瘤を認め,肝腫瘍(悪性疑い)の,同月9日胃癌(疑い),胃炎,高血圧症,胃粘膜不整,ヘリコバクターピロリ菌感染症の,同月10日高血圧症,慢性C型肝炎の診断を下し,同月17日には,腫瘍マーカー検査の結果が高値で,多発性肝癌の可能性が大であり,精査・加療と,Dへのムンテラ(説明)の必要を認めた(甲A2,甲B10)。しかし,Dは,その後中村外科を受診せず(甲A2),同月19日,被告医院を受診し,被告Cに対し,同月8日に腹痛を起こして中村外科に運ばれたこと,そこで諸々の検査を受けたことなどを説明した(乙A1)。 Dは,平成13年12月3日,腹部に激痛を訴えた。被告Cが不在であったため,原告Bが中村外科にDを搬送した。中村外科では,同日,原告Bに対しDが癌である旨を告げ,同月4日,AFP定量検査を行い,多発性肝癌との診断を下し,同月6日には上腹部CT検査の上,Dに肝細胞癌の可能性を告げた(甲A2,甲B20)。 Dは,被告Cの紹介により,精査・加療の目的で,平成14年1月8日,日大板橋病院を受診し,腹部超音波検査,CT検査等を受けた。腹部超音波検査の結果,肝臓の右葉に多発性の腫瘍が認められ,その大きさは最大53㎜に達しており,これらの所見から多発性肝細胞癌と診断された。また,左季肋部には,70㎜大の球形の腫瘍があり,膵体部,脾静脈を圧排し,脾臓と連続しているようにも見える状態であり,脾腫の疑いと診断された。なお,AFP定量検査の結果231.5ng/mlであった(甲A3。なお,基準値は10.0ng/ml以下,罹患しているか否かを効率よく判別するために設定される値であるカットオフ値は21ng/ml以下とされている。)。そこで,Dは,同日,同病院に入院した。 同病院で同月10日実施された内視鏡検査の結果,胃穹隆部に4㎝大の静脈瘤が認められ,また,腹部CT検査の結果,肝右葉全体がびまん性の腫瘍で占められており,左葉にも6㎝大の巨大な腫瘍が認められた。この結果を受けて,原告らは,担当医から,Dの癌は治療が困難なほどの末期であるので,本人のQOL(quality of life, 生活の質)を考えると一時退院が望ましい旨説明された(甲A3)。そして,Dは,同年2月16日,通院先として新座志木中央総合病院を紹介された上,日大板橋病院を退院した。 しかし,新座志木中央総合病院では,吐血に対する設備が不十分で対応しきれないとの理由で通院を断られ,埼玉医科大学総合病院医療センターを紹介され,以後,2週間に一度診察と投薬を受けに同医療センターに通院し,一方,同年2月28日以降,三浦病院にも通院した。この間,被告Cは,原告Aの要請を受けて,Dを往診したりした。(甲A5の1・2,甲B20,乙A3) その後,Dは,平成14年4月21日,腹水貯留による腹痛を起こし,上記医療センターに搬送されたものの,空きベッドが不足しているとの理由で,同月24日退院を余儀なくされたため,被告Cの紹介で,同日から三浦病院に入院した(甲C4の25,乙A3)。 Dは,同年6月23日午前11時,同病院において死亡した。直接の死因は肝細胞癌,その原因としてはC型肝硬変と診断された(甲B10,乙A3)。 2 争点 被告CがDに対しインターフェロン療法をしなかったことに過失があるか 被告Cに肝細胞癌の早期発見のための検査を怠った過失があるか 因果関係の有無 損害額 過失相殺事由の有無 第3 争点に関する当事者の主張 1 争点(被告CがDに対しインターフェロン療法をしなかったことに過失があるか)について (原告らの主張) 被告Cは,平成4年2月10日,Dに対し,C型慢性肝炎の確定診断をしたのであるから,HCV-RNA定量検査及びHCVセロタイプ測定検査をすることによってインターフェロン適応の有無を判断した上,自らインターフェロン療法を行うか,これを被告医院において行えないのであれば,行うことができる医療機関に転院させるべきであったのに,これを怠った。 なお,Dは,平成13年3月8日に中村外科を受診したときや同年4月7日にさとう歯科医院を受診したときにC型肝炎であることを説明していない。このことからすると,被告Cは,Dに対してC型肝炎であることの告知自体を怠ったと考えられる。 被告らの主張に対する反論 ア 被告らは,Dが肝生検を厭ってインターフェロン療法に同意しなかったかのように主張する。しかし,Dは,長期にわたり,ほぼ2週間に1度,熱心に被告医院に通っていた。几帳面な性格で,自宅においても血圧を測定し,その結果を手帳に記載してグラフ化するなど健康管理には人一倍努力していた。したがって,C型肝炎という疾病の特徴,これに対するインターフェロン療法の意味を正しく説明されれば,インターフェロンの適応の有無の検査も含めて頭からこれを拒否することなど,およそ考えられない。なお,カルテ上の平成4年5月2日のインターフェロンとの記載(乙Aの1の5丁)は被告ら側において一方的にしたものにすぎない(この記載が同日にされたかも疑いがある。)。 また,インターフェロン療法が保険適用となった平成4年当時は,適用要件の1つとして,原則として肝生検が求められていたが,平成9年10月以降は,「組織所見又は肝予備能・血小板数等により慢性肝炎であることが確認されていること」と適用要件が緩和されている。 イ Dは,被告ら主張のとおり,さとう歯科医院を受診した際に,問診票にウルソ等について記載していないが,それは,被告医院の診察を通じて,主病は高血圧で,肝臓については,多少問題があり薬を飲んでいるといった程度の認識しか持っていなかったからである。 (被告らの主張) 被告Cは,平成4年5月2日,Dに対し,C型肝炎に感染していることを告知した上,インターフェロン療法について説明した。 この当時,インターフェロン療法の適応を決めるためには肝生検が必須であり,そのこともDに伝えた。治療のためには入院が必要なこと,治療の副作用についても説明した。 しかし,Dからはインターフェロン療法に対する同意が得られなかった。そのため,肝生検は行われず,次の段階であるHCV-RNA定量,HCVセロタイプ検査も行えなかった。Dの同意が得られれば,これらの検査は他の病院に依頼することができた。 インターフェロンの使用による治癒率が3割程度にとどまること,副作用の存在等をも考えれば,被告Cの医療行為は当時の医療水準に反しない。 Dが中村外科やさとう歯科医院において何故C型肝炎であることを説明しなかったのか不明であるが,C型肝炎患者の中には,公にすると何か不利益を受けるのではないかと心配して感染していることを隠す患者もいる。Dは,さとう歯科医院では,肝疾患の薬(ウルソ等)を処方されていることを認識しながらあえてこれを問診票に記載していない。 2 争点(被告Cに肝細胞癌の早期発見のための検査を怠った過失があるか)について (原告らの主張) C型肝炎患者は,原発性肝癌発症の危険性が極めて高いハイリスク群である。したがって,被告Cは,肝細胞癌の早期発見のため,確立されている次の検査を定期的に行うべきであったが,それを怠った。 ア 血小板数検査 血小板数検査を定期的に行うべきである。 被告Cは,約10年間の診療期間中,一度も血小板検査をしていない。 イ 腫瘍マーカー検査 AFP検査又はPIVKAⅡ検査を少なくとも3~4か月に1回交互に行うべきである。 AFP検査は,平成8年5月1日,平成9年3月24日,平成10年10月30日,平成12年2月16日に行ったとの記載が被告医院のカルテにあるが,平成9年及び平成12年のものは検査票が貼付されておらず,真実検査が行われたか疑わしい。また,これらはAFPの数値を測る定量検査ではなく,より簡易な定性検査にすぎない。 PIVKAⅡ検査は行われていない。 ウ 腹部超音波検査(エコー) 3か月に1回定期的に行うべきである。 腹部超音波検査については,被告医院のカルテの平成6年6月18日,平成7年11月11日,平成10年11月6日及び平成12年4月12日に記載があるが,平成6年のものに画像が貼付され,平成7年のものに「胆のうやや上方に21×17㎜のハイパーエコー」との具体的記載があるほかは,単にエコーと記載されているのみである。 被告らは,Dが腹部超音波検査を拒否した旨主張するが,同人が拒否することは考えられない。 エ CT検査 半年に1回程度行うべきであった。 平成8年1月12日に赤心堂病院で1回行われたのみである。 被告らの主張に対する反論 被告らは,Dが投薬のみの受診を希望した旨主張するが,無診察医療は罰則付きで固く禁じられているし,同一の投薬はみだりに反復せず,症状の経過に応じて内容を変更する等の考慮が医師に義務づけられている。診察をせずに投薬を反復することは法的にも許されない。 (被告らの主張) C型肝炎患者が,原発性肝癌発症の危険性が極めて高いハイリスク群であること,原告主張の各検査を定期的に実施すべきであることは争わない。 被告医院における具体的な実施状況は以下のとおりである。 ア 血小板数検査について 血小板数の検査をしていないことは認める。 イ 腫瘍マーカー検査について カルテに記載してあるAFP検査は全て行っている。検査票が貼付されていないものは検査結果が陰性であったためである。平成10年のAFP検査の結果は11ng/mlであったが,後記のように腹部超音波検査を勧めている。 AFP検査の定性法と定量法の関係は,定性法の-が定量法の0から12.4ng/ml,±が12.5ng/mlから29.9ng/ml,+が30ng/ml以上に相当している。患者に肝癌が発生しているか否かを診断するについて,定性法が定量法に劣ることはない。 AFPとPIVKAⅡの検査を交互にすることは可能であるが,肝癌に対する特異性はAFPの方が高いと考えAFPの検査を行った。 ウ 腹部超音波検査について 腹部超音波検査は,平成6年6月18日及び平成7年11月11日に行っている。 平成6年の結果は,肝硬変の所見なし,平成7年の結果は,肝右葉胆嚢床のやや上方に21×17mmの高エコー域(hyperecho)があり,血管腫と思われたが,前回の検査時はなかったので,念のため赤心堂病院にて精査してもらうこととした。 被告Cは,平成10年11月6日には,同年10月30日のAFP値が軽度高値であったことから,腹部超音波検査を勧めたが,Dはこれに応じなかった。平成12年3月1日にも,同年2月16日の検査結果を説明し,腹部超音波検査を勧めたが,Dは,同年3月13日,27日と来院したものの薬の処方のみを希望し,診察を希望せず,腹部超音波検査を受けるとの返事もなかった。同年4月12日にも腹部超音波検査を勧めているが,Dは応じなかった。 エ CT検査の回数については認める。 Dは,平成4年のインターフェロン療法の説明後,平成4年内に17回受診しているが,そのうち診察を受けたのは2回であり,15回は投薬のみの受診である。したがって,肝癌の発見が遅れた責任は被告らではなくDが負うべきである。 無診療治療とは,一度も治療をしていない初診患者に投薬等の治療を行うことであり,慢性疾患で通院中であったDには当てはまらない。 3 争点(因果関係の有無)について (原告らの主張) Dの症例がインターフェロン著効例であった場合,インターフェロン療法によりC型肝炎を根治することが期待できる。インターフェロン著効例でない場合でも,インターフェロン療法により,肝癌の発症を遅らせることが十分に期待できる。肝癌の発症を抑止できない場合においても,早期に発見していれば,肝切除術,肝動脈塞栓術,エタノール注入等の有効な治療法が確立されており,ケースによっては根治も望める。 したがって,被告Cにおいて,インターフェロン療法をするか,肝細胞癌の早期発見のための検査をしていれば,Dが平成14年6月23日の時点で生存していた高度の蓋然性があった。 血小板数検査をしても肝癌を発見できなかったとする被告らの主張への反論 ア 血小板数の検査は,C型肝炎患者における肝線維化の程度をはかり,肝癌発症の確率を推定するために行われるものであるから,あくまで肝癌が発症する前に行うことに意味がある。 イ 被告らは,平成14年2月の三浦病院での血小板検査の結果を問題にしているが,ひとたび肝癌が発症し重症化した段階では,必ずしも血小板数の減少が継続するものではなく,逆に上昇する場合もある。したがって,肝癌が極めて重篤になった後の三浦病院における血小板数が正常値であっても,それ以前の段階での血小板数の検査が無意味であるとはいえない。 (被告らの主張) Dの同意を得てインターフェロン療法を施行したとしても,保険適用になったばかりの当時のインターフェロン療法の実情からして,Dの癌の進行をくい止めることができたか,それが可能であるとしてどの程度くい止めることができたかは不明である。 インターフェロンの著効率は3分の1程度にすぎないし,日本人の場合には,インターフェロン療法の効果が薄いタイプが多い。 したがって,被告CがDにインターフェロン療法を行っていたとしても,Dが平成14年6月23日の時点で生存していた高度の蓋然性は認められない。 原告らの主張によっても,Dの肝細胞癌をいつ,どのような方法により発見することができたか不明である。 平成14年2月28日の三浦病院初診時に行われた血小板検査の結果,その数は26万/μlであって,正常範囲にあり,減少は認められていない。したがって,被告医院において血小板数の検査をしていても,その異常は認められず,肝癌の早期発見にはつながらなかったというべきである。 肝癌発症後に血小板数が上昇することは多いケースではない。 4 争点(損害額)について (原告らの主張) 治療関係費 225万3480円 ア S内科 28万1250円 平成4年3月以降の支払分(カルテ記載の保険点数から自己負担分を算出) イ 中村外科 3万6970円 ウ その他の医療機関 193万5260円 肝細胞癌と判明した後に受診した日大板橋病院,埼玉医大総合医療センター,帯津三敬病院及び三浦病院での相談・受診・入院について支出した一切の医療費 自宅療養関係費 37万0543円 ア 自宅付添費 31万5000円 Dは,日大板橋病院退院後埼玉医大総合医療センターに入院するまでの平成14年2月17日から同年4月20日までの63日間自宅療養したが,その間原告らが付き添ったことについて,1日当たり5000円 イ 介護用品費 5万5543円 上記アの自宅療養期間中Dが使用した介護用ベッドのレンタル代(ステッキの購入費を含む。) 入院雑費 15万6000円 Dは,日大板橋病院(平成14年1月8日から同年2月16日まで),埼玉医大総合医療センター(同年4月21日から同月24日まで)及び三浦病院(同月24日から同年6月23日まで)にそれぞれ入院した(以上合計104日間)が,その間の入院雑費として,1日当たり1500円 交通費 10万1180円 Dの入退院時のタクシー代及び家族の見舞いのための交通費(電車賃及び高速道路通行料金) 葬儀費用 150万円 慰藉料 3300万円 Dの慰藉料3000万円,原告A固有の慰藉料200万円,原告B固有の慰藉料100万円 逸失利益 2496万9948円 ア Dは,死亡当時,嘱託として,株式会社B(以下「B」という。)から186万円,C株式会社(以下「C」という。)から97万6070円,以上合計283万6070円(①)の年収を得ていた。 また,Dは,死亡当時,Aの企業年金(厚生年金基金)を年128万2200円及び老齢厚生年金を年194万9400円受給していたが,死亡と同時にこれらが打ち切られ,遺族厚生年金年190万4500円が支給されることになったので,これらの年金に関する年間の損害額は,次のとおり,企業年金及び老齢厚生年金の支給額から遺族厚生年金の支給額を差し引いた132万7100円(②)となる。 (1,282,200+1,949,400)-1,904,500=1,327,100 イ Dの死亡時の年齢は64歳であるから,平均余命は18年,就労可能年数は9年と考えられる。そこで,以上を前提にして,ライプニッツ係数は労働対価部分につき7.1078(③),年金部分につき11.6895(④),生活費控除率0.3(⑤)としてDの逸失利益の現価を計算すると,次のとおり2496万9948円となる。 ①×(1-⑤)×③+②×(1-⑤)×④=24,969,948 なお,平均余命まで生存可能だったことを前提に逸失利益を算定すべき理由は,次のとおりである。 Dの症例が,インターフェロン療法著効例で,C型肝炎が根治した場合は,Dは平均余命まで生存可能である。 そうでなかった場合でも,3(原告らの主張)記載のとおり,インターフェロンによる肝線維化を抑制する効果が期待できる場合があるし,有効な治療法もある。肝癌患者の余命については個人差が大きく,Dに肝癌が発症したと仮定した場合の生存可能年数を特定することは困難であるが,被告Cの注意義務違反により手遅れになるまで肝癌が発見されなかった本件において,この点を被害者に不利益に評価することは,損害の公平な分担という損害賠償制度の基本理念に反する。 証拠保全費用 44万1034円 弁護士報酬30万円,謄写業者への支払14万1034円 小計 各原告の損害は,固有の慰藉料を除いた上記ないしの各費目の合計額から損害の填補額(国民健康保険高額療養費の受給額の合計33万0853円)を控除したもの(5946万1332円)に,各自の法定相続分2分の1を乗じ,それに,上記中の各自の固有の慰藉料を加えた額になるので,原告Aは3173万0666円,原告Bは3073万0666円となる。 弁護士費用 626万円 原告Aにつき318万円,原告Bにつき308万円 (被告らの主張) 上記3の(被告らの主張)記載の事実からすると,Dの予後については期待できなかった。 5 争点(過失相殺事由の有無)について (被告らの主張) 仮に,被告らに責任があるとしても,次の事情からすると相当の過失相殺がされるべきである。 Dは,インターフェロン療法を拒否し,腹部超音波検査も積極的に受けようとせず,意識的にこれを回避していた。 Dは,平成13年3月8日,中村外科を受診し,原発性肝癌の可能性大,なお精査加療必要と診断されたのに,中村外科での受診を中止し,被告Cには,腹痛にて救急車で中村外科を受診,胃炎,ヘリコバクターピロリ菌+とのみ報告している。 さらに,アルコール多飲も,肝癌への進展を早めた可能性がある。Dは,平成4年5月から約9年間,焼酎を1日2合飲酒していた。これは日本酒720mlに相当する。健康な者でも日本酒の適量は1日180mlである。まして,C型ウイルス性肝炎患者の場合には絶対的な禁酒が必要とされる。なお,アルコールはインターフェロンの治療効果にも悪影響を与えるとされている。 (原告らの主張) 本件において過失相殺すべき事由は存在しない。 Dがインターフェロン療法や腹部超音波検査を拒否したことはない。 被告Cは,長期間にわたってC型肝炎患者であるDを治療している主治医である。突然の胸痛,腹痛により中村外科に搬送された時点で,Dの病変を察知し,自ら検査をするか,検査結果を照会するなどできたはずである。 Dが,日大板橋病院の問診票で焼酎を2合と回答したのは,必ずしも1日2合との趣旨とは解されない。また,被告医院における血液検査でも,γGTPの数値が基準値を上回ったのは,肝細胞癌が末期に達していた平成13年9月以降を除外すれば,19回中3回だけである。更に,アルコール性肝障害にみられる傾向とは逆に,AST<ALTとなっている。 第4 争点に対する判断 1 C型慢性肝炎及び肝癌の治療に関する一般的知見(証拠を掲げていないものは,当事者間に争いがない。) C型慢性肝炎の治療には,原因療法と対症療法がある。 原因療法としては,ウイルスの増殖を抑え,排除することを目的とするインターフェロン療法がある。この療法は,すべてのC型肝炎患者に奏功するわけではないが,3割程度の患者においては,C型肝炎ウイルスが完全に消失し,根治することが期待できる(いわゆる著効例)。このインターフェロン療法は,平成4年に保険適用となり,広く臨床で行われるようになった。 対症療法としては,強力ネオミノファーゲンC,ウルソ,パンパール,プロヘパール,小柴胡湯等の肝庇護薬の投与があるが,これらは,インターフェロン療法によりウイルスを駆除してC型肝炎の原因であるウイルスを除去することができない場合に,GPT値をできるだけ低値に抑え,肝病変の進行を抑えようとするものであり,あくまで二次的,補充的なものである。 また,インターフェロンは,肝線維化を改善ないし抑制するので,インターフェロン著効例でなくても,肝癌発症の時期を遅らせる効果がある(甲B26)。 インターフェロン療法の保険の適用については,平成4年2月当初は,その要件の一つに「組織像により慢性活動性肝炎であることが確認されていること」が挙げられていた(平成4年2月7日保険発第12号「インターフェロン アルファー2a製剤の取扱について」・乙B1)が,この要件が,平成9年10月以降,組織所見又は肝予備能・血小板数等で慢性肝炎であることが確認されていることに改められ(平成9年10月14日保険発第133号「『フエロン』の保険上の取扱いについて」,平成10年9月30日保険発第142号「『イントロンA注射用300,同600,同1000』の保険上の取扱いについて」・以上につき甲B8。肝生検が必須要件でなくなった。),平成14年には,インターフェロン製剤に係るこれらの保険適用上の要件が廃止された(平成14年2月12日保医発0212001号「インターフェロン製剤の取扱いについて」・甲B9)。 日本における肝癌発症のほとんどはウイルス性肝炎が関連しており,C型肝炎患者は,原発性肝癌発症の危険性が極めて高いハイリスク群である。現在の知見では,肝細胞癌の92.6%が肝炎ウイルスを成因としており,うち76%がHCV抗体陽性(C型肝炎)とされている(平成11年11月1日発行の日本医師会編「肝疾患診療マニュアル」(甲B3))。 したがって,C型肝炎患者を診る医師は,平成4年当時においても,その頻度についてはともかくとして,以下の検査を定期的に行い,その結果肝細胞癌が発生したとの疑いが生じた場合には,その確定診断を行うようにすべき注意義務を負っていたというべきである。 ア 血小板数検査 血小板数の測定は,患者と肝細胞癌との距離を推し量り,ハイリスク群からさらに危険性の高い群(スーパーハイリスク群)を囲い込むために必要な検査であり,定期的・継続的にされるべきものである。 なお,C型慢性肝炎では,肝線維化が緩徐に進行し,一般に約30年の経過で肝硬変さらには肝発癌に至る。その肝線維化の進展度は,線維化のないF0から,肝硬変を表すF4の5段階に分類されているが,10年間の推定発癌率の肝線維化の進展度,血小板数との関係について,甲B3によれば,F1(血小板数17万/μl)では5%,F2(同15万/μl)では15%,F3(同13万/μl)では30%,F4(同10万/μl)の肝硬変では80%に及ぶとされている。 イ 腫瘍マーカー検査 癌が発生すると血液中に増えてくる特殊なタンパク質を腫瘍マーカーというが,肝癌に関する主な腫瘍マーカーには,AFP(アルファ・フェトプロテイン)と,PIVKAⅡ(ピヴカツー)がある。C型慢性肝炎患者には,これらの検査を定期的に行うことが肝細胞癌の早期発見のために必要であるとされていた。そして,遅くとも平成11年ころには,これらの検査を少なくとも3ないし4か月に1回行うこと,そして,肝硬変となったスーパーハイリスク群では月1回行うべきであるとされていた(甲B3)。 ウ 腹部超音波検査(エコー) 2㎝以下の初期の肝細胞癌では,腫瘍マーカー検査をしても陰性であることが多い。そのため,肝細胞癌の早期発見のためには,腫瘍マーカー検査と画像検査を組み合わせて行う。 画像検査中,腹部超音波検査は,侵襲が少なく,簡便かつ安価で,小さな病変の発見が可能である。平成4年当時の教科書における知見では,この検査を,一般には,年2回の実施が必要であるとされていた(被告医院代表者兼被告本人)。平成6年から平成7年にかけて実施された第13回全国原発性肝癌追跡調査によっても,肝細胞癌の早期発見に最も役立つ検査であるとされている(甲B5)。 なお,平成14年8月1日発行の「肝癌治療テクニックマニュアル」(甲B6)によれば,この腹部超音波検査により極めて小さな腫瘤を見つけることが可能であり,直径1㎝未満の場合には3か月ごとに経過観察をし,直径1㎝以上になった場合に,精密検査をして鑑別診断すべきとされている。 エ CT検査 腹部超音波検査では描出困難な部位もあり,また見落としも皆無とはいえないので,これを補うためにCT検査が必要であるとされていた。平成4年当時の教科書における知見では,年1回は実施することが必要とされていた(被告医院代表者兼被告本人)。 2 争点(被告CにおいてDにインターフェロン療法をしなかったことに過失があるか)について 上記1に摘示したところによれば,平成4年当時,インターフェロンは,著効例においてはC型肝炎ウイルスを駆除する効果があるから,C型肝炎患者に対しては,インターフェロン療法をまず第1に選択すべきであることが,医学的に広く知られていたものというべきである。そして,被告Cは,前記基本的事実関係認定のとおり,Dについて,平成4年2月10日ころ,C型肝炎との確定診断をしたのであるから,当時の開業医の医療水準として,インターフェロン適応の有無を判断するために,速やかにHCV-RNA定量及びHCVセロタイプの検査を行い,適応がある場合には,自らこれを行うか,被告医院において行えないのであれば行うことができる他の医療機関に転院させるべき注意義務を負っていた。それにもかかわらず,被告Cは,上記基本的事実関係記載のとおり,これをしなかったのであるから,特段の事情がない限り,上記注意義務に違反したというべきである。 そこで,上記特段の事情の存否について検討するに,被告らは,Dがインターフェロン療法を拒否した旨主張する。 ア 証拠(乙A1,被告医院代表者兼被告本人)に弁論の全趣旨を総合すれば,次の事実が認められる。 被告Cは,平成4年2月10日に実施した検査の結果が判明した後,Dに対し,C型肝炎ウイルスに感染した肝炎に罹患していること及びこれに対してはインターフェロンを投与する治療法があることを説明した上,肝炎一般に共通する生活上の注意を指示した。また,インターフェロン療法が保険の適用になったのを機に,同年5月2日,再度Dに対し,その療法を勧めたが,Dは応諾しなかった。なお,その際,被告Cは,インターフェロン療法をするには,入院した上肝生検をすることが必要であること及びその療法には副作用があることを説明したが,インターフェロン療法を行わなかった場合の予後についての具体的な説明はしなかった。 なお,被告Cは,インターフェロン療法の保険適用要件が緩和され,肝生検が必須要件でなくなった平成9年以降(上記1)も,Dに対し,インターフェロン療法を受けるかどうかを改めて確認することはしなかった。 イ 上記認定に関し,原告らは,被告Cが,Dに対しC型肝炎に罹患していること自体について説明しなかったかのように主張する。しかし,平成7年11月11日の赤心堂病院宛診療情報提供書にもC型肝炎との記載をしており(乙A2),しかも,その書面上,Dに対しその診断を伏せている旨の記載もされていないことなどに照らすと,上記診断をDに対しことさらに伏せていたとは考え難い。 ウ 他方,被告Cは,DにC型肝炎であることを告知した際,慢性肝炎,肝硬変から肝癌に至る経緯も説明したかのように供述する。 しかしながら,Dは,遅くとも平成4年以降,自宅で毎晩血圧を測定し,体脂肪率測定機能のある体重計で体重及び体脂肪率を測定するなど,健康には人一倍気を遣い,極めて几帳面な性格であった(甲B10,B11,B20,原告A,同B)。また,被告Cは,インターフェロン療法を行わなかった場合の予後について説明していないことについて,その本人尋問において自認しているところである。こうしたことに徴すると,被告Cは,Dに対し,C型肝炎及びインターフェロン療法について一定の説明をしたものの,C型肝炎の発生原因を抽象的に説明するのみで,それが高率に肝硬変,さらに肝癌に進展する危険性のある疾患であることについては十分に説明していなかったものと推認される。 したがって,被告Cの上記供述部分は採用できない。 そうであるとすると,Dは,自らのC型肝炎の病態について,その深刻さを認識できないまま,インターフェロン療法に要する時間,副作用等に注意が向いて,これを応諾しなかったものと推認される。 エ 以上の事実に徴すれば,Dは,C型肝炎及びインターフェロン療法を受けるかどうかを判断するために十分な情報を被告Cから与えられない状況の下で,インターフェロン療法を受けることを応諾しなかったものであるから,これをもって,被告Cの注意義務違反を否定することはできないというべきである。 そして,他に,上記の特段の事情を認めるべき証拠はないので,被告Cには上記摘示の注意義務違反があるというべきである。 3 争点(被告Cに肝細胞癌の早期発見のための検査を怠った過失があるか)について 肝細胞癌の早期発見のためにすべき検査 上記1摘示の事実によれば,被告Cは,Dについて,平成4年2月10日ころ,C型肝炎との確定診断をしたのであるから,当時の開業医の医療水準を前提にしても,肝細胞癌の早期発見のために,定期的に血小板数検査及び腫瘍マーカー検査を行い,更には腹部超音波検査(少なくとも年に2回)及びCT検査(少なくとも年に1回)を実施し,その結果肝細胞癌が発生したとの疑いが生じた場合には,その確定診断を行うようにすべき注意義務を負っていたというべきである。 被告Cが行った検査の状況 ア 血小板数検査 被告Cが同検査を全く行っていないことは当事者間に争いがない。 イ 腫瘍マーカー検査 証拠(乙A1,乙B5,被告医院代表者兼被告本人)に弁論の全趣旨を総合すれば,被告Cは,AFP検査を平成8年5月1日,平成9年3月24日,平成10年10月30日及び平成12年2月16日に行ったことが認められる。 この点に関し,原告らは,平成9年,平成12年のものは検査票が貼付されていない旨指摘するが,保険点数も計上されており,異常なしの判定だったので添付しなかったとの被告Cの供述もただちには排斥できないので,上記のとおり認定することができる。 上記認定によれば,被告Cは,AFP検査を,約10年の間にわずか4回実施したにすぎないのであるから,これをもって,上記摘示の肝細胞癌の早期発見のための定期的な腫瘍マーカー検査ということはできない。 ウ 腹部超音波検査(エコー) 証拠(乙A1,2,被告医院代表者兼被告本人)によれば,被告Cは,腹部超音波検査を,平成6年6月18日及び平成7年11月11日に実施し,また,後者の検査結果を前提にして,赤心堂病院に対しCT検査を依頼したことが認められる。そうすると,平成4年当時においても,少なくとも年2回の腹部超音波検査をすべきであったのであるから,被告Cは,腹部超音波検査を定期的にすべき注意義務に違反したというべきである。 この点に関し,乙A1(被告医院の診療録)には,平成10年11月6日に「エコー」との,平成12年3月1日「25日エコーを予定。都合ヲ後日返事スル由」との,同年4月12日に「エコーを」との各記載があり,被告らは,被告Cにおいて,Dに腹部超音波検査を勧めたが,Dにおいてこれに応じなかった旨主張する。 しかし,腹部超音波検査は,極めて侵襲の少ない検査方法であり,上記2認定のとおり健康に気を遣っていたDが,同検査の前に食事をしないことを要する程度の理由でこれを拒むことは想定しがたい。仮にDが腹部超音波検査を受けることに消極的だったとしても,上記2に説示したことにかんがみると,被告Cの定期的に腹部超音波検査をすべき注意義務違反が否定されるものではない。 エ CT検査 この検査が被告医院における診療期間を通じて1回しかされなかったことは当事者間に争いがない。したがって,被告Cが,定期的にCT検査をすべき注意義務に違反したことは明らかである。 以上及びに説示したところによれば,被告Cは,肝細胞癌の早期発見のため,定期的に血小板数検査,腫瘍マーカー検査,腹部超音波検査,CT検査をすべき注意義務を怠ったというべきである。 なお,被告らは,Dは,平成4年にインターフェロン療法について説明した後17回受診しているが,そのうち診察を受けたのは2回であり,残りの15回は投薬のみの受診であるから,肝癌の発見が遅れた責任は被告らではなくDが負うべきである旨主張する。しかし,C型肝炎患者は,原発性肝癌発症の危険性が極めて高いハイリスク群であり,被告Cはそのことを認識していたのであるから(被告医院代表者兼被告本人,弁論の全趣旨),仮にDが投薬のみの受診を希望していたとしても,上記各検査をすべき義務を免れ得るいわれはない。 4 争点(因果関係の有無)について インターフェロン療法をしなかった過失とDの死亡との間の因果関係 ア C型慢性肝炎患者のうち,インターフェロン療法によりC型肝炎ウイルスの消失まで期待することのできる著効例が3割程度に及ぶことは上記1摘示のとおりである。そして,ウイルスが消失した場合の生命予後は,日本人の余命と同程度に改善する(甲B26)。 また,著効が得られない場合でも,一過性有効例,再燃群ないし不完全著効例と呼ばれるもの(治療中はALT(肝臓の細胞の中にある酵素)の値が正常化するが,治療終了6か月以内に再上昇するもの)では,肝線維化を抑制し,肝癌発生の危険を低減させる効果がある。このような効果が得られるものは,著効例と合わせ約3分の2といわれている(甲B5・「慢性肝炎診療マニュアル」平成13年5月刊行)。 もっとも,インターフェロン療法の無効例とされるものも存在する。肝細胞癌の発症率,長期予後とも,著効例,一過性有効例(再燃群ないし不完全著効例)とは差異が大きい(甲B5)。 イ 「C型慢性肝炎におけるインターフェロン治療後の長期予後」と題する研究(甲B25・平成16年3月刊行)によれば,上記ア認定事実に関し,次の事実が認められる。 これは,組織学的に診断されたC型慢性患者3295例を対象にして,インターフェロン療法の治療効果が肝細胞癌発症に与える影響を分析したものである。対象者の内訳は,インターフェロン療法がされたのが3024例(治療群),されなかったのが271例(未治療群)である。 インターフェロン療法の効果について 上記研究では,上記アの著効例,再燃群等を次のとおり定義している。併せて,上記対象者中のその症例数及びその治療群に占める比率を記載する(なお,治療効果が判定できなかったものが5例ある。)。 a 著効群 投与中に血清ALTが正常化し,投与終了後6か月以上それが持続した群。このうちの81%については,C型肝炎ウイルスの排除が認められている。994例,32.9% b 再燃群 投与中は血清ALTの正常化が認められるが,投与終了後6か月内にその再上昇が認められる群。791例,26.2% c 無効群 投与しても血清ALTの正常化が認められない群。1234例,40.8% インターフェロン療法と肝細胞癌の発症率について 肝細胞癌の発症の危険因子は年齢,性別,肝線維化の程度及びインターフェロン療法の有無と考えられるが,これらについて補正した後の,上記の類型別の累積肝細胞癌発症率(肝生検施行後の期間5年,10年,15年の時点の割合)は,次のとおりである。 5年 10年 13年 (%) 著効群 0.9 3.5 4.9 再燃群 3.0 11.3 15.4 無効群 5.0 18.2 24.4 未治療群 5.2 19.1 25.8 インターフェロン療法と肝臓病死との関係(累積生存率)について 上記対象者中の肝臓病死(肝細胞癌,肝不全及び食道静脈瘤破裂による死亡)119例(治療群72例,未治療群47例)について,その危険因子(と同様)について補正した後の,上記の類型別の累積生存率(肝生検施行後の期間5年,10年,15年の時点の割合)は,次のとおりである。 5年 10年 13年 (%) 著効群 100.0 99.7 99.5 再燃群 99.8 98.5 97.3 無効群 99.1 93.3 86.3 未治療群 98.6 90.7 83.2 ウ 上記ア及びイ認定の事実によれば,確かに,インターフェロン療法を実施することにより,著効群及び再燃群においては,肝細胞癌の発症率の面でも,累積生存率の面でも,未実施の場合と比べ有意な差が認められることが明らかである。 しかしながら,インターフェロン療法未実施の場合と比べ有意な差のある効果が認められる割合は,上記イの研究では6割程度に止まり(上記イa及びbの合計59.1%),また,上記アの文献(甲B5)でも約3分の2とされている。そして,Dが上記著効群又は再燃群に属するのか否かについては,明確な資料が存在しない。 さらに,インターフェロン療法については,6か月の投与しか保険適用が認められておらず(甲B5,乙B6の1),また,その副作用として,甲状腺機能異常,間質性肺炎,精神症状,耐糖能異常,自己免疫疾患等があり,それが現れた場合にはインターフェロンの投与の中止ないし中断が求められる(乙B6の4)。また,C型ウイルス性肝炎患者の長期予後は肝臓の線維化の程度にも関係しているが,線維化を促進する因子として,① 感染年齢が40歳以上であること,② アルコール消費量が1日50g以上であること,③ 男性であることなどが挙げられている(乙B11)。 以上の諸点に照らすと,インターフェロン療法の効果があるか否かの判断のために,HCV-RNA量,HCVコア蛋白量,セロタイプ,肝線維化の程度等の検査が有益であるにもかかわらず,被告Cがこれらの検査をしなかったことを考慮しても,被告Cがインターフェロン療法を実施していたならばDがその死亡の時点においてなお生存していたであろうことを是認し得る高度の蓋然性については,証明が尽くされていないといわざるを得ず,未だ相当程度の可能性の存在の証明に止まるというべきである。 したがって,被告Cがインターフェロン療法を実施しなかったことそれ自体とDの死亡との間の因果関係については,これを認めることはできない。 肝細胞癌の早期発見のための検査を怠った過失とDの死亡との間の因果関係 ア 上記基本的事実関係(事実及び理由中の第2の1)の認定事実及び証拠(乙A1,2)によれば,次の事実が認められる。 Dは,被告Cにより,平成3年3月慢性肝炎との,また,平成4年2 月C型ウイルス性肝炎との診断がされ,その後も,引き続き被告Cの診療を受けていた。 被告医院における平成7年11月の腹部超音波検査の結果,胆のう床のやや上方(肝右葉S6)に直径21mm×17㎜のハイパーエコーが認められた。Dは,被告Cの紹介で赤心堂病院で受診し,平成8年1月5日CT検査を受けたところ,肝血管腫の疑いと診断された。そこで,被告医院においてAFP定性検査をしたが陰性であった。 その後,Dは,平成10年10月30日,定量法(RIA法)によるAFP検査を受けたが,その結果11.0ng/mlであり,注意を要する状態であった。さらに,平成12年2月16日,定性法によるAFP検査を受けたが,その結果は陰性であった。 ところで,Dは,平成13年3月8日,胸痛,腹痛を発し,中村外科を受診した。同日のAFP検査では89.8ng/mlの高値を示し,また,CT上肝臓に多発性腫瘤が認められた。そして,中村外科は,同月17日,多発性肝細胞癌の可能性が大であり,継続的な精査,加療を要する旨診断した(なお,D本人に対しては,その旨を次回受診時に説明することが予定されていたが,来院しなかった。)。 中村外科は,平成13年12月4日,前日からの診察及び各種検査結果により,Dについて多発原発性肝細胞癌との診断をした。また,精査及び加療目的で入院した日大板橋病院は,平成14年1月8日,腹部超音波検査の結果,肝臓の右葉に多発性の腫瘍(最大のものは53mmであった)を認め,多発性肝細胞癌と診断した。そして,同月15日には,腹部CT検査の結果,肝右葉全体がびまん性の腫瘍で占められており,左葉にも6cm大の巨大な腫瘍が認められ,治療が困難なほどの末期の状況にあると判断した。 イ 上記ア認定事実及び上記1で認定したC型肝炎患者に対する診療の在り方によれば,次のことが明らかである。 被告Cは,そもそも,DがC型ウイルス性肝炎に罹患していることを知った平成4年以降,上記1説示の検査を定期的に実施し,肝細胞癌が発生したとの疑いが生じた場合には,その確定診断を行うようにすべき注意義務を負っていた。 その後,Dは,平成7年11月の腹部超音波検査の結果,肝右葉に直径21mm×17㎜のハイパーエコーが認められ,赤心堂病院で肝血管腫の疑いと診断され,また,平成10年10月30日のAFP検査の結果11.0ng/mlと注意を要する状態にあったのであるから,被告Cとしては,より一層慎重に検査をすべきであった。 そして,証拠(甲B6)によれば,a 腹部超音波検査を実施すれば,極めて小さな腫瘤も見つけることができる,b それがおおむね1cm未満の場合には経過観察とし,1cm以上となった場合に精密検査をすればよい,c 腫瘤が1.5cm以上になると,癌の場合には急速に増大したり,転移する率が高くなることが認められる。 そうであるとすると,被告Cは,血小板数検査,腫瘍マーカー検査に加え,腹部超音波検査を組み合わせて定期的に検査を実施していれば,Dの肝臓に発症した腫瘍を1cm未満の段階で発見することができ,それについて肝細胞癌の発症を疑い,その確定診断を得るように検査を行えば,Dの肝細胞癌を初期の段階で発見することができたものと推認することができる。 なお,上記認定事実によれば,Dは,平成8年1月の赤心堂病院受診当時は未だ肝細胞癌に罹患していなかったが,平成13年3月の中村外科受診当時には,既に多発性肝細胞癌に罹患していた可能性が高いものと推測されるが,被告医院において定期的な検査がされていないので,その発症時期を確定することは困難である。 ウ ところで,証拠(甲B6,21)によれば,肝細胞癌に対する治療について,次の事実が認められる。 肝癌に対する主な治療法としては,肝切除術,肝動脈塞栓術(TAE),経皮的エタノール注入術(PEI)がある。 肝切除術は,単発で肝機能が良好な肝細胞癌が主な適応である。 その手術の予後については,日本肝癌研究会追跡調査委員会がした報告・「第15回全国原発性肝癌追跡調査報告(1998~1999)」(甲B21)がある。その肝細胞癌に対する肝切除症例の累積生存率(%)の集計結果を,全症例(Aと表示した。)(1988年から1999年にかけての21,711症例),最大腫瘍径が2cm以下の症例(Bと表示した。)(4,213症例)及び腫瘍個数が1個の症例(Cと表示した。)(15,453症例)についてみると,次のとおりである。 (年) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 A 87.4 77.8 69.0 60.3 52.3 45.2 38.6 33.7 29.8 27.3 B 94.7 89.3 83.1 75.2 67.4 59.0 50.8 43.6 37.0 33.9 C 90.2 82.3 74.2 66.1 57.9 50.7 43.9 39.1 35.2 32.5 肝動脈塞栓術(TAE)は,肝細胞癌の栄養血管にカテーテルを挿入し,塞栓物質を注入することにより癌組織を阻血・壊死させる治療法である。結節型の多発例が適応となる。腫瘍縮小効果及び壊死効果に伴う延命効果が認められ,繰り返し治療が可能なため,肝機能が許す限り有効である。また,高度に進行した肝癌であっても,肝機能が良好であれば考慮の対象となる。 その術の予後については,上記「第15回全国原発性肝癌追跡調査報告(1998~1999)」(甲B21)がある。その肝細胞癌に対する肝動脈塞栓術の累積生存率(%)の集計結果を,全症例(Dと表示した。)(1988年から1999年にかけての22,869症例)及び腫瘍個数が1個の症例(Eと表示した。)(9,131症例)についてみると,次のとおりである。 (年) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 D 77.1 57.9 43.0 31.9 23.6 16.9 12.4 9.8 8.4 6.9 E 82.9 66.9 52.7 40.6 30.8 22.9 18.2 14.8 11.4 9.8 経皮的エタノール注入術(PEI)は,迅速な蛋白凝固作用を有する 純エタノールを,超音波ガイド下に直接肝細胞癌の腫瘤内に注入し,癌組織を確実に壊死させる治療法である。肝細胞癌が3㎝以下,3個以内が適応となる。 その術の予後については,上記「第15回全国原発性肝癌追跡調査報告(1998~1999)」(甲B21)がある。その肝細胞癌に対する経皮的エタノール注入術の累積生存率(%)の集計結果を,全症例(Fと表示した。)(1988年から1999年にかけての12,876症例)及び腫瘍個数が1個の症例(Gと表示した。)(7,182症例)についてみると,次のとおりである。 (年) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 F 91.5 77.6 63.6 50.8 40.3 31.0 25.2 19.9 19.3 19.3 G 93.2 81.8 69.4 57.3 46.6 36.2 29.9 23.1 21.7 21.7 エ 以上の認定説示を総合すれば,被告Cは,上記イ説示の定期的な検査義務を適切に尽くし,Dの肝臓に発症した腫瘍を1cm未満の段階で発見するとともに,それについて肝細胞癌の発症を疑い,その確定診断を得るように検査を行っていれば,Dの肝細胞癌を初期の段階で発見することができた,そして,そのような段階で,適応する治療法を選択し,手術をすれば,Dが平成14年6月23日の時点においてなお生存していたであろうことを是認し得る高度の蓋然性が認められるというべきである。 そうすると,被告Cが肝細胞癌の早期発見のための検査を怠った過失とDの死亡との間には,因果関係が認められる。 5 争点(損害額)について 治療関係費 194万8520円 ア 被告医院分 0円 原告らは,Dが,平成4年3月以降,被告病院に自己負担分として支払った28万1230円を損害である旨主張する。しかしながら,被告医院における治療費には,Dの症状から必要性が認められた高血圧症や感冒,風邪等に対するものも含まれていた(乙A1)。また,被告Cがインターフェロン療法を実施しなかったことそれ自体とDの死亡との間の因果関係について,高度の蓋然性があると認めることはできないのであるから,肝庇護薬であるパンパールやウルソの投与も直ちに無意味な診療